2008年8月13日水曜日

欠場

水曜日 残念ながら同姓のマラソン選手
が欠場となった。勇気ある決断だ。

こちらは朝から起き上がるたびに吐く
ありさま。ここいらで覚悟を決める。

しばらくお休みします。必ず戻ります。涙。

iPodから送信

2008年8月12日火曜日

吐き気

火曜日 日本男子は体操も大健闘。でも
中国と比べると随分保守的に思った。

気がつけば甲子園も盛り上がっている
暑い夏。

こちらは寝たきりが続く。メイルも正
直きつくなってきた。少しずつ顔張る。

iPodから送信

2008年8月11日月曜日

血液

月曜日 北島選手素晴らしい!

当方は、週はあけたが調子上がらず。
今のところ腹水はおさえられて来た。

でも副作用?か内臓に異常がでたか
血液検査の値が悪くなってるようだ。
金属系イオンの成分バランスがひど
い。

今また検査中。トホホ。


iPodから送信

2008年8月10日日曜日

柔道

日曜日 それにしても、いつから柔道が
あんなにレスリングのようになったの
だろうか。

腰を引き頭を下げ組合わず、タックル
を狙う。かみ合わずほとんど組むこと
なく反則負けって言われてもなあ。

でも男子韓国選手。もろ手刈りから
すくい投げでオール一本勝ち。あれは
あれであっぱれだった。

今日は副作用の一番辛い日。早く明日
が来ないものか。。。


iPodから送信

2008年8月9日土曜日

直接投与:第1クール終了。

土曜日: 昨日は第3クールではなく第1クール3回目の投薬でした。なので第1クール終了に訂正します。抗がん治療に先だってステロイド形の吐き気止めを入れてくれ、これで当日、次の日は意外に元気である。だいたい日曜日が厳しい。

腹水も定期的に抜いているのでかなり安定してきて、起き上がって PC を打つのもさほど苦痛ではなくなってきた。このペースが続けばいいなあ。夕方には少し食事も出来て元気がでてきたので、娘が撮ってきてくれた DVD を観た。先月無念にも行けなかった陽水アコースティックツアー2008を WOWOW でやってくれたのだ。完全アコースティックではなく、ジャジーなアレンジのバージョンだった。選曲が超人気曲ではなかったが、逆に普段あまりやらない曲が聞けてまあそれはそれでよし。また来年に向けて期待できる。

その後眠る予定だったのだが、ついついオリンピック開会式を全部みてしまった。トータルではかなり感動しました。それにしても、204カ国にはアフリカやアジアの小国が星の数程あるんだね。入場行進だけはちょっと飽き飽きした。でも最初の1時間、中国の技術発明の歴史の演出を見るにつけ、アナログ+デジタル+マス、で勝負できるのはもはや中国だけではないか。東京ではあんな演出は無理だろうなあ。

選手宣誓が、我らが卓球女子チャンピオン(今は違う)張(ワン・イーニー)選手だったのはちょっと胸キュンだった。最後の聖火ランナー、あの鳥の巣の3階?の斜めスクリーンを360度走り抜けた演出もよかったです。にしても中国は花火やら爆竹の好きな国だねえ。一体あの日だけで何発使ったんだろうか?神宮花火大会の非ではないだろうね:笑

というわけで、今日は当然寝不足。といいつつ谷選手を見ながら休むことにする。

2008年8月8日金曜日

第三クール

昨日の重低音は、外苑花火大会で
した。学習能力ないなあ。でも特等席
で見れました!

今日はフル治療なのでこれで終わり。

iPodから送信

2008年8月7日木曜日

重低音

木曜日: 何やら今朝から病院の外で重低音が鳴り響いている。極めて場違い。いわゆるロカビリーやらロックの類い。歩行者天国でもやってるみたい。そんなことはありえないだろうから、はた迷惑な車が鳴らし続けているのか?確かにここは病院ではあるが、このまわりには球場やら競技場などイベント会場にはことかかないからなあ。生なのかレコードなのかそれもわからないまま時間が過ぎて行く。もう迷惑。

高校野球を見ていると、どうやら昔の目では見てはいけないらしい。強いチームの打線たるや1番から9番までマシンガンのようなものである。投手も松阪くらいならともかく、ちょっと速い直球派は全く通用しない。カーブもあまり投げられなくなった感じがする。シュートという球は絶滅したのかと思うくらい。さすがにフォークはあまりいない。今ピッチャーに要求されるのは、直球と同じくらいのスピードのでるスライダーだ。後は制球力。いつかはつかまるが、むしろ狙いの定まらない粗いピッチャーの方がいいかもね。

昨日の女子サッカーは圧勝かと思ったら、意外に好勝負。もっと早くニュージーランドがばてるかと思ったが、やはり2−0とリードしたので頑張ったのだろうか。最後は、なんとか日本が追い上げて引き分け。あとの2チームはここより強いそうだから前途多難か。

今日は、腹水を抜いて調子がよくなるはずだったが、薬の切り替えがうまくいってないのか、終始気分が優れない。ただただ寝ている。

2008年8月6日水曜日

パッチタイプに。

水曜日: 今日は朝から調子がよかった
んだが、朝食べたヨーグルトで下痢に。トホホ。

痛みどめは今日から点滴から張るタイプに。効果は同じ。これで動きやす

なる。今は以降中。ボーっと気味。

これから腹水抜きます。


iPodから送信

2008年8月5日火曜日

不思議な水

火曜日: これまでも、いろんなお茶や食べ物を紹介されてきた。また、ネットでもいろいろ見たことがある。水についても同様だ。ただ水については単なる健康水の類いではなく、神秘な力をを持った泉でとれる水があるらしい。これも本や雑誌で読んだことがあったが、今回どういうわけか、フランスの「ルルド」の水というものをいただいた。もちろん非売品で、よくわからないが某カトリックシンジケート?を通じていただいたらしい。(そうでなえればフランスまでいって汲むしかない)

この水が昨日手元に届いた。信じられないくらい飲みやすい水だった。またこれを含んだ後から、気のせいかもしれないが、例のウェップ感も少しおさまった。苦しいとき口に含むだけでいいらしい。そんなに量があるわけではないので,毎朝少しずつ口にしよう。不思議なものだ。ひたすら感謝である。

今日も甲子園は盛り上がった。我が大学の付属高校が登場。ピッチャーのよく、打線もつながり圧勝かと思ったが、結果的には接線だった。でも多分ベスト8くらいにはいくような気がする。

2008年8月4日月曜日

高校野球

月曜日: 今朝は久しぶりに高校野球を
一試合集中してみた。関東一高対常総
学園。方や元地元でなじみ深く、方や
全国にとどろく超有名校。

両校とも打線は強力。が、エースがと
もに絶不調。結局監督がいつ投手を交
代させるか、采配の妙が勝負を分け
た。

結果論ではあるが動いた方が負けた。
でもたまたま投手が機能しなかっただ
けで、常総の監督の次の一手には、う
なったよ。

本当に感動し朝から目一杯疲れた:笑
もっと疲れただろう両校の選手に心か
ら拍手。元気をありがとう。

iPodから送信

2008年8月3日日曜日

投薬2日後

日曜日: 金曜の夜は久しぶりに8時間寝たので、昨日は一日眠ることなく目が開いていた。これもまた珍しい。目が開いているということは寝ているだけではなかなか時間が過ぎないので、少し頑張って PC にアクセスする時間も増やし、久しぶりに学生にたっぷりメイルを送った。あまり送り過ぎると元気だと勘違いされるので、それも玉にきずなのだけど。

相変わらずウェップ感は減らないのだけど,食べる癖をつけないと胃が動かないので、とにかく食べる努力はする。今は果物中心に食べているが、少しずつ固形物も入れ始める。意外に食べれるのがおかき、あられ。これ結構口の中で解けるというか細かくくだけるので飲みこみやすい。腹水に漏れる Na を補ってくれる効果もあるそうだ。今日は朝ご飯はプリンと果物。でこのブログを書いている。

結局昨日は殆どテレビを観ていた。以前は10分も観たら後は雑音だったのだが、良く眠れているせいか継続してみてもさほどつかれない。おかげさまで,高校野球3試合と J リーグ選抜の試合を全部みてしまった。もう目がしょぼしょぼして:笑。J リーグ選抜の試合は不甲斐なかったなあ。まあこれはいつものことか。

昨日は、抗がん治療当日に打たれるステロイド系の吐き気止めが効いているので、比較的元気でいられた。この2日目がいつも一番辛い。今のところ新しい痛み止めと睡眠促進剤が効いているのか、さほど調子が悪いわけでもないが、今日は無理せずゆっくり寝ていよう。ちなみに今日はそんなにお腹が張っておらず、まだ水は増えてないようだ。

2008年8月2日土曜日

投薬から1日経過、試行錯誤の日々

土曜日: いろいろ睡眠促進剤を工夫してきたが、ようやく安定したものが見つかった。どうも僕には効き過ぎるみたいで、結局普通の錠剤を半分にして飲むと8時間は眠れ、その後の夢うつつ感も少なくなった。

痛みについては、これまでも激痛というものはあまり感じなかったが、ゼロではなかったので、これも抑えましょうと今は薬をつかっている。最初に使った薬は依存性がでるので(よく効くのだが、ぼっーっとする)これを変更して、今日からは麻薬系のものに変更。

おかげで、極めて不快な感覚で24時間過ごしているわけではない。今の目標は何とか寝ているのが一番楽な姿勢ではなく、起き上がっている時が一番楽であること。これは結構切実な願い。だってネットサーフィンもできないもん。

後は今はフルーツしか食べられないので、なんとかこれをクリアしたい。それには腹水が減ること、腹水の要因が抜けてくることなのだが、これは今後の改善を待つしかない。少しずつ努力して、プリンやおかきなどは食べている:子供だ。

飲み物もレモン水やオレンジジュースが中心だったが、フルーツに加えてこれらをとれば、血液中のカリウム濃度が向上するということで、これも麦茶に変更。

集中力も少しずつだけ戻って来た気がする。連続して10分の行動はつらかったが、少し持続するようになってきた。このまま何と向上させたい。体重は58kgに。でもこれは腹水を抜いた直後だからかな。とにかく体力アップをはかりたい。

今日はもしかしたら娘が来るかもしれないとのこと、またやつれたので驚くかな。ちなみにこの夏彼女は運転免許をとることにしたそうだ。

2008年8月1日金曜日

投薬二回目

金曜日: 今日は、腹水抜きと抗がん
治療の二本立。加えて昨日から変更
した睡眠薬が残り、大ヘロヘロ。
これでおしまい。

iPodから送信

2008年7月31日木曜日

カウンセリングその後

木曜日; カウンセリングを昨日受けた。精神科医と麻酔科医と看護士さんからなるチームで、その時一緒にいた家内とうけた。時間は30分くらい。緩和ケアと聞くと終末医療のように聞こえるが、そうでないこと、如何に痛みを抑えながら治療を受けるように協力体制をとってるとのことだった。

だいたいの痛みの現状から、心の不安まで一通り回答した。こちらは肉体的にも精神的にも不安だらけなので、確かにこのような体制があること自体こちらの負担を軽くしてくれる。しかしながら、就職の際の SPO みたいな小問攻めには辟易とした。ようは一般向けのアンケートなのですごく抽象的なのだ。毎日つけて、と言われたが、それは無理と悪い患者になってしまった。

痛み止めも今後はモルヒネ系に変えて行くことになった。今はその方が安全で欧米ではは限度なく使われているそうである。この暑い夏の間の闘いなので、ここは意地を張らずに素直に痛いと言える患者になろう。

先生に休んでるときはいつも寝ておられますね?と言われた。これまでは、ずっと PC に向かってることが多かったからだ。だけど今は PC を打つ体力、時間も限られており、簡単に web サーフィンをして時間を過ごすことの方が苦痛だ。なので短期集中型でタイプする。

修士学生の審査が近づいてきている。さすがに今の状況では、細かいプレゼンや配布資料の修正はしてあげられない。プリンターもないし。ここは全面助教さんに任せることにした。すべてを一任しているつもりなのだけど、すぐに、これはどうしますか?していいですか?と聞いてくるのが始末に悪い:笑

昨日の内藤選手よかった。朴訥とした感じが好感をもてる。あの亀田はいらんかったなあ。

2008年7月30日水曜日

カウンセリング

水曜日: 昨日も午後から少しお腹が
張って急遽腹水を抜いた。だいたい
今は週に二回くらいかな。昨日は
ちょっと痛がったうえに、色がワイン
のようで無気味だった。

かなり楽になり、日本アルゼンチンを
しっかりと観戦。この近くでの開催な
ので、雷がシンクロしていた。

今日はカウンセラーの方と面談予定。
これはこれで楽しみである。では。

iPodから送信

2008年7月29日火曜日

訂正

コンサルタントでなくカウンセラーでした。テヘ。

iPodから送信

コンサルタント

火曜日: すっかりおはようブログとなってしまった。今日は PC から。昨日は午後からようやく意識混濁のような状態から抜け出して、少しましになった。

午前中まだひどがった時に見ていただいた主治医の先生がみかねて、トータルで麻酔科、コンサルタントの先生と話し合いながら治療を進めよう、ということになった。

こちらも苦しさだけが先行していたので話をいろいろうかがうことにした。学生にすすめたことはあっても、勧められるのは初めてだ。コンサルタントはまだ受けていないが、昨夜初めて痛みどめをつかった。(ちょっと試してみた)

とすると、これが全然気分がかわった。爽快そのもの。痛み止めによる依存性を心配していたが、どの先生も皆どんどんつかって気持ちよく治療しましょう、とおっしゃる。そんなのものなのか。うれしい拍子抜け。もやもや感がいっそうされむしろ不気味だ。

今朝はひさしぶりにお通じもでた:苦笑。なんかいい感じである。ちなみに昨日体重が60を切ったが、今日はまた復活した。この線はキープしておきたいな。

2008年7月28日月曜日

夢うつつ

月曜日: 日曜から睡眠誘導材が、きつ
く.ずっと夢うつつで苦しかった。

なかったらもっときついのだけど。

まだ意識はぼんやり気味だが、何とか
メイルにたどり着いた。

だぶん今後もこの繰り返しかも。ブロ
グが休載したらそういう事情です。

でも顔張る!

iPodから送信

2008年7月27日日曜日

お休み

日曜日 昨夜の薬が効きすぎたのか
今日はパワーダウン。お休み。

iPodから送信

2008年7月26日土曜日

続・金曜日

土曜日: 正確には今はまだ金曜日である。最近1日の体調が計り知れないので、書けるときにいつでもポストしている。新しい集中治療の副作用、それから例の「カラ嘔吐」が恐かったので、治療中に写真をとってアップした。ちなみに写真付きの時は NOKIA である:笑。

幸いというか、すぐにくる抗がん剤の副作用はさほどなく、「カラ嘔吐」もあまりなく、久しぶりにヘロヘロヘロがヘロくらいにまでには持ち直した(感じ)。この「カラ嘔吐」、もう吐くものもないのに、口に手をつっこんで吐け、と1時間おきに強要されている、とまで書いても大げさではない。

入院するまではここまでは酷くなかったので、原因は抗がん剤以外の薬が体に合ってない、との見通しがつくまでに時間がかかった。皆「腹水」が、気道、食道を圧迫しているためと思っていたからだ。ところが腹水を抜いた後も症状が継続したため、さあ大変となったわけだ。

ほんと色んなものを試した。胃の活動を活発にする薬、酔い止め、なにかわからん胸に貼るテープなどなど。でも投与した瞬間に気分が悪くなる、なんてこともあった。結局胃酸を抑えることと、降圧剤を辞めることで今は解決している。降圧剤がその当たりの動きに影響を与えることはよくあるそうだ。幸い今は降圧剤を使わなくとも平常の人並みの血圧となった。

以上までが金曜日の午後書いた話。以下その後の顛末。

実は、昨日調子がグッとよくなったので、また少し食べ始めたところ、夜にはまた「カラ嘔吐」まではいけないが、胸のもっさり感が抜けず、眠れず、きつい夜となってしまった。また振り出しに戻った感じ。結局はこの手の闘いの繰り返しなんだね。(調子のって食べたのが悪い、との話も:苦笑)

一方で直接投与による副作用は今のところなし。腹水も押さえられている。今回の治療では、オプションは2つあった。一つはまだ効果がでると思われるプラチナ系を継続すること、もう一つ胃腸を覆おう腹水を利用して、タキソール系の薬を入れること。いろいろ考え、夏期入院を覚悟してきたの直接投与を選んだ。

これでタキソール系に変える Fourth Line つまる4回目の投薬変更となる。普通の病院では 2nd line でさよなららしいので、実に恵まれている。とはいえ、option も減り(というかもうないが:笑)、今の自覚症状からくる気分低迷からすれば、実に心細い。

でも顔張るよ! 

2008年7月25日金曜日

直接投与中

金曜日: 昨夜はようやくガスや胃酸がこみあげてきても口から排出できない状況から解放された。もう何度「から」嘔吐を繰り返したか。
おかげで今日はスッキリ。食べ物も喉を通るようになった。少しホッとした。このまま継続してほしいなあ。
さて写真は以前と変わらないように見えるが:笑、今回は液の流れが逆!朝から腹水を引いて、そのままそのラインを利用して抗がん剤を投与中。
直接投与なので刺激が強く普通は患部が痛むそうだ。幸い今のところ順調!このままでありますように!

2008年7月24日木曜日

直接投与

木曜日: 治療方針が決定。結局腹膜
内に直接抗がん剤を投与する。

残念ながら現在の体力では厳しいた
め点滴でタンパク質他を事前に投与。

昨日はより患部に近いところで投与
できるようにカテーテルを血管から
挿入した。

いろんな薬が同時に落とされ身のま
わりは管ばかり:笑 なので危ない
から今日も ipod から。

体感的には最悪状態更新中。飲食後
でなくても、ガスが発生しそれが
口から抜け切らず気分が悪い。

今日はうなぎの日?どこのテレビで
も特集している。今の自分には、見
てるだけで満足である。

iPodから送信

2008年7月23日水曜日

氷枕

水曜日: 昨日は転床があり、病院内移動を行った。当然通信インフラ?も移動せねばならず、その再構成にてまどったところもあって、iPod からの通信となった。昨日はいろいろ大忙しだったので、途中で間違えて出したものでよしとしてもらった。

今冗談ではなく週に5、6リットルの水を抜いている。これはイコール体重減と同じ。なんととうとう今朝の計量で61kgまでに落ちた。顔は現在坊主にひげだらけ。げっそり頬がこけているので、もう世紀末の芸術家という風貌である。(ただの病人顔?)

昨日も午後気分がどうにも悪くなり、ナースコールを入れたところ、これまた小学生以来の氷枕をあてがってもらえた。これって気持ちいいもんだね。妙に感心していると気分も収まってきた。不思議なものだ。すっかり味をしめて、今日は朝から入れてもらった。

今はまだ午前中だ。最近は一日の顛末を書くのではなく、昨日の出来事を書くようになってきた。いつまでタイプができるか心配も少なからずあるが、まあ今後は24時間いつでも更新できるときにしようと思う。機械的に拘束されて PC に触れないときが多いのが玉にきず。

午後1時から、先生方と家内を交えてミーティング。その後午後3時から大阪の母親が気合いを入れにやってくるそうだ。会いたいような会いたくないような:苦笑。さて何を言われるやら!

2008年7月22日火曜日

転床

火曜日: 昨夜は夢心地で格闘技を観て
それなりに眠れた。が今朝は今一の
気分。格闘技はすっきりした結果だ
ったのに。

今日は病院内での引越し。また高級
部屋にアップグレード。

iPodから送信

2008年7月21日月曜日

痛みの軽減

月曜日: 昨夜は結局痛みが増しホント困った状態になったが、幸い睡眠促進剤が効くと同時に痛みも和らい(分らなくなった?)だようで、これまでに泣く熟睡できた:笑。これまで痛み止めというものをまだ使ったことがない。

ガンに対して痛み止めを使うことの可否は、いろいろと耳にする。特に強烈な緩和薬は麻薬なわけで、その依存性や免疫力が低下する(やがてそれも効かなくなる)こと等が懸念されるわけだ。

朝起きて、先生とそのことについて話した。現代医療では、それらの薬の依存性や免疫力の低下等は一切関係ないとされているそうだ。むしろ痛みを我慢することで体力が低下し治療効果があがらないことの方が心配ともおっしゃってた。

緩和ケアと言う言葉が適切かどうかしらないが、今のガンの治療法はまず患者さんが苦しまないことを優先、それで体力や気力が落ちることを防ぐということらしい。

今晩痛くなったら連絡を下さい、と言われた。今のところ今日は食事も含めて順調。どんな夜が来るかちょっと不安だが、実は今日は格闘技 DREAM がある。地上波でやるそうなので、一応観れる。どうもそれを観てから眠りそうだ。

2008年7月20日日曜日

音で聞く花火

日曜日: 昨日も吐いたために、今日は食事は自重。少なくとも固形物は全く受け付ける気がしない。やっとこさ、果物とスポーツ飲料を苦口から流せる程度。後の栄養分は点滴にまかせる。

昨日血圧が70まで下がったときはかなりあせったが、今日は安定している。嘔吐感も少なく、なんとかお腹の張りも暴れてない。でもトータルでは非常に体が怠い。24時間目を瞑っているのが一番楽な感じ。

昨夜は大事をとって睡眠促進剤なるものをつかったが、却って中途半端な眠りで明け方を迎えたようで、かえって疲れた。なかなかバランスが難しいものだ。

寝てばかりでは意識がぼやけるばかりなので、先生や看護士さん、家内と話すときだけは顔張っておき上がって会話するようにしている。昨日今日と機械音痴の家内が例の BD/DVD を今の装置につけるのにてんやわんやしており、それで度々口論になりヘロヘロになる:苦笑。まあ中途半端なアナログ機器が一杯あるから(WOWOWとか)ね。

昨夜は病院の近くで花火大会があったようでとても賑やかだった。家内によると今日もあるそうだ。残念ながら今の部屋からは見えないけど、音だけでも、その奇麗さを想像しよう。

2008年7月19日土曜日

嘔吐

土曜日: 今日から3日間病院はお休み。看護士さんの数も少ない。が、それでも入院患者さんのための治療は平常どおり。でもさすがに病院自体は静かだ。

昨夜、子供の頃以来か、夜9時半に腹水の処理が終わった後、食べた果物とオレンジジュースをすべて吐いてしまった。いや豪快に、ベッドの一部と床にぶちまけてしまった。これまで気分の悪さはあっても吐くことはなかったのだけど。

昨日はむかむか感がとりきれてなかった上に、お腹の張りがゆるくなったあと胃腸の動きが元気になったのか、急にゲップが吐き気へと変わり一気にいってしまった。幸い殆どそのものだったので、部屋中にフルーツの匂いが散乱:笑。

2名の夜間担当の看護士さんは、笑顔を浮かべながらこちらのケアをしてくれ、慣れた手つきであっという間に部屋の掃除、シーツの交換、ついでに自分の体ふきまでおこなってくれた。いや頭が下がります。

5月以降血圧が本当に180/120となり、さすがに下げようということになった。降圧剤を試すと、あっと言う間に100/70くらいまで下がった。これは逆に不味いのではないかと思うくらい。案の定昼食後トイレに行く際にふらふらしてすごく気分が悪くなり、看護士さんが飛んできて血圧を測ると70/50。

医師も飛んできて応急処置。幸い少し休んでまた100以上に復活した。恐ろしい!悪いことは続くもので、その後またむかつきかんが増幅し、結局朝昼食を食べたものをまた吐いてしまった。まあ吐いた方が楽になるのだが、吐く原因が分らないので、また当分禁食か。

さすがに、昨夜は遅くまで若い1年目の医師が手で腹水を抜いてくれて、今日は快適。主治医の先生は、入院の担当医ではないけれど、何度も足を運んでくれる。Taylor made 治療については、まだ感受性テストの全貌がわかってないところがあり、大体の方針だけうかがった。(どうやら腹水利用作戦らしい)

というわけで、今日も人生の勉強をさせてもらった。明日は、もう少しスムースな1日であるように。

2008年7月18日金曜日

タフな毎日

金曜日: 今日は物理的にMACに触れ
ずまたIPODから。

どうもIPODからメイルを出すと.皆
さん心臓悪いとのことだった。ご免
なさい。

今のところ平熱に戻り、血圧も落ち
ついて来た。腹水とは未だ奮闘中。

治療方針が決まるのは.深夜?のよ
うなので今日のところはここまで。

iPodから送信

2008年7月17日木曜日

入院3日目...

木曜日: 昨日の夜家内が MAC BOOK を持ってきてくれ少し
メイルがやりやすくなった。ちまちま iPod touch からやる
のもそれはそれで愛嬌があったが。

結局、今はもっと抗がん治療というよりは、もっと primitive
なところで辛い感じ。微熱が続き、血圧が上昇している状態。降圧
剤を投与してもなかなか落ちない。うーん。

緊急入院してもう2度水を抜いた。今日はまだ楽な日の筈だが、だ
んだんと張ってなんだろうバランスの悪さからくる痛み、心地悪さ
が感覚を支配している。

本来明日は抗がん治療第3クール2週目の筈だったが、腫瘍チームの conference がその日に開かれ、自分の taylor made 治療
方針が決まるようで、おそらくは延期か中止になる。

だけど、昨日よりは今日の方が食欲はあったし食べることもできた
(脱禁食)。とにかく体力を戻すことが先決。

多くの方の思い(特に京都の友人)が月から発せられているとい
う。窓からは残念ながら見えなかったが、明日は満月らしい。見え
なくとも心に思い浮かべよう。そう言えば、月が笑う、って歌も
あったね。

2008年7月16日水曜日

善意

水曜日: 今日もジェットコースター
に乗った感じだった。一時は、本当
にめげそうになった。

若い二人の先生の善意がそれを救っ
てくれた。ただ感謝。治療中に家内
が口に運んでくれたスイカがやたら
美味しかった。

iPodから送信

2008年7月15日火曜日

あれよあれよの間に

火曜日: ストレッチャーによる搬送。
車椅子、禁食、トイレもベッドの寝
起きもみな介助つき。

こんなにひどかったっけと思いなが
らもやはり楽。24時間まず点滴か
らはいり、まずは体力復帰から!

iPodから送信

2008年7月14日月曜日

よくがんばった

月曜日: 朝いつもの行動ができず、家内にまかせたところで完全
に降参。即入院を決意した。夜には入れるようだ。

きょうは泣いてばかり。そんな日もあるさ。see you.

iPodから送信

2008年7月13日日曜日

今日も参った!?

日曜日: 体調は昨日とさほど変化なし、でも腹水は増えてない気がする。例のダッシュ後の気分悪さが生じる発作は大1、中1くらい。中の時に家内がびっくりして、顔が真っ赤だった、熱があるんじゃない、との会話になったが、至って平熱 36.7 度。

例によって体内の反応にエネルギーを奪われ続け、もはや目を開けているより閉じている方が楽という感じ。というわけで、今日はいつもより更に横になっていた。脱水状態は脱水状態なので、寝てても水分の補給は必要。今寝返りが簡単に打てる状態ではない、更には腹筋を使えないので起き上がれないので,飲みやすいように家内が赤ん坊用のマグやら買ってきた:笑。

いろいろ試したが、結局ウィダーのようなゼリー状のものを流し込むのが一番効率がよいことがわかった。赤ん坊以下なので、液体状のものはこぼすのだ:笑。本来は冷やして飲むものだが、今冷やしたものは痺れるので御法度。生温いものを喉に流し込む。それでも乾きに乾いた口の中では心地よい。

この副作用と腹水のせめぎあいは何時終わるのか、と考えると情けなくなるが、それでもまだまだ煩悩はあり:笑、iPhone は並べなかったが、iTouch の version を upgrade して電話なし iphone にはするつもりだ!

2008年7月12日土曜日

今日は参った!

土曜日: さすがに腹水は少なくなったので寝る方は楽になったのだが、今度は5FUとプラチナ系の副作用で今日はもう一日参ったって感じ。特に 5FU の後はやたらゲップがでるのだが、腹水を楽にしようとする姿勢とコンフリクトして、ゲップが出にくくなり、そのうちに気分が悪くなる。

一方でゲップしやすい姿勢をとっていると、今度は腹水に負担がかかりそちらで気分が悪くなる。まさに踏んだりけったり。しかも朝1番で、一瞬胃に痛みが走ったかと思うと、休息に悪寒と気分の悪さが増加し、本当にもうどうなるか、と思った。この感覚はどこかで記憶にあるな、とうずくまりながら冷静に考えるところが、自分らしい?!

ちょうどダッシュ50本とかやらされた後で、一気に吐きそうになる、あの感じ。しばらくすると、すーっと不快感が遠くなり、気分がすっかり戻るところまで同じ。今日は正気に戻ったときに自分が全身汗を書いているのに気づいた。そうだった。5FU の後には前も汗を書いた日があったなあ。というような発作?を大1、中2、小1計4回経験しすっかりヘロヘロ。

それでも起きていれる間はいつもどおり元気?で、簡単に仕事をし、メイルで学生に返事を送る。ふと家内が DVD-RECORDER が欲しい、と言った。(娘が受験中に壊れたまま放置)夏になればオリンピックもあるし、フルハイビジョンも一緒に買うか、(うちはまだブラウン管)と盛り上がり、一気に BD-DISK と液晶テレビをネットで衝動買い:笑。

これで夏の楽しみが増えた?が、自分は果たして自宅にいるのだろうかね?!

2008年7月11日金曜日

プラチナ系第3クールスタート

金曜日: 昨夜から今朝にかけて、夜中に下腹が痛くなったり、朝食時に飲んだオレンジジュースでお腹がぐっといたくなったり、してもう散々。あまり熟睡することができずに、病院に向かった。

今のお腹の状態では、1時間車に座っているのも辛く(とくに乗車後ね)、病院について受付をしたときにはもうヘロヘロヘロ。なんとか血液検査を受けて、化学療法へ。本当は1時間程度待たなければいけないのだが、またまたご配慮により、ちょっと離れの個室のベッドで休ませてもらった。

実は、今日は化学療法以外にも少し腹水を抜きましょうということになり、すべてを sequential にやると7時間かかるため、parallel に行うよう主治医の先生が手配してくれたのだ。実は抗がん治療の部屋は、腹水を抜くことは禁止で、初めて抜いた時は、夜間緊急外来に移動して治療した。

今回はこの抗がん治療の部屋の主任(女性)が、こっそり個室をあけてくれたのだ。(やはりどんな治療室にも VIP 用の余分であるものだ。)おかげで、管が一杯の体になってしまったが、早く終わるのは体には楽だ。

この第3クールで、また腹水が抜けて行くのを期待したい。もし適わなければ、もはや自宅療養の限界かなと感じ始めている。今はベッドから立ち上がるにも一苦労しているから。(もうホントユニバーサルな家にしておいてよかった。)

というわけで、新しい治療法についてはまだ何も決まっていないが、もし腹水の状況が改善しなかった場合に備えて、早め早めの入院に移ろうと思っている。X day is coming.

2008年7月10日木曜日

講演会

木曜日: 本来今日は1年前から依頼されていた講演会の日だった。(本当は昨日もそうだったが、こちらは完全キャンセル)何とか体調を調整しようと顔張ったが、気張るほど腹水が貯まる:笑、感じで、7月頭には顔は出せても講演は無理だと諦めていた。

150名は集まる講演会で、案内には名前がドーンと出ており、さて今からどうするかと考えたあげく、三分の一を助教さん、残り三分の二を、自分が最も信頼できる方に代読を御願いすることにした。

内容が技術系だけであれば、全部を助教さんにやってもらうのだが、どちらかと言えば、これまでの業界の移り変わりから今後の展開を俯瞰した内容だったので、あまり助教さんには背伸びをしてもらいたくなかった。

と決意し、先週の土曜日からプレゼンを作り始め、内容を補足するメモを作り、すべてが出来上がったのが、今朝1時19分だった。代読とはいっても、小説の朗読ではないので、それなりに背景の理解等が必要だ。これを任せられるのは、この方しかおらず、ご無理を押して快諾(日本語変?)いただいた。

先ほど、講演が終わり、懇親会会場から電話があった。主催者から無事終了したと。180人以上集まり大盛況、野口担当分も完璧だったと伺い、一気に力が抜けた。よかった。勢い、携帯で、懇親会の場でスピーチをすることに、一言目が「皆さん元気ですか?」一気にどっと笑いがおきた!この笑いが、明日の活力になるのだ。

2008年7月9日水曜日

今年の夏

火曜日: 昨日はさすがにぐっすり眠れて、久しぶりの快眠。朝体重を測ると予定どおり一気に2kg減で、ひさびさの60台に。去年の12月の大下痢以来にカムバック。先生の口調ではまだ2キロくらいは水が貯まっているようなので、無事抜けると高校来の体重になるのか!?

今日は、いま一つお腹の中のバランスが悪く、抜かれた腹水の分だけ残った腹水が移動しやすいのか?あるいは胃腸の位置が微妙に定まらないのか、なんていうのか、不平衡感の残る不快さ(プチ痛みを伴う)が蔓延している。もちろん手でなでてあげれば表面的には治まる。

さて今後の治療の予定であるが、実は前々回抜いた腹水から悪性細胞を抽出し、in vitro (試験管内)で、一番効果的な抗がん剤を探し出すよう検査に出している。これは最早治療の枠を越えている。もともと胃がんなのだが、胃がんの腫瘍マーカに反応しないので、当初から素性の知れない細胞と言われていた。

この検査に2週間強要する。その間プラチナ系は継続。まだ効果ができっているところまでは使用してないとの判断。というか何もしないよりはした方がいいってこともある(腹水撲滅運動)。

その後、細胞の試験結果が出てくると、いよいよ最後の大勝負になる予定。再再再再再入院して(多分)、患部に直接抗がん剤を噴射することになるのだろう。第3クールの経過次第でもあるが、今の腹水の状態では、日常生活にも不便(頻繁に病院にいって水を抜く)なので、こちらもその方がいい。

今年の夏は暑い。

2008年7月8日火曜日

続・吸引

予定通り、割り込ませて頂いて腹水の吸引。前回の写真ではジャージメーカーロゴが出てしまった!クレーム?もあり、今回は別メーカーに。ちなみに、管につながるものは、紙コップを逆さまにしてつけた簡易固定したもの。うーん清貧の誉だ!昨日の続きはまた明日!

2008年7月7日月曜日

明日急遽病院に

月曜日: 今回は、さすがにプラチナ系を入れてない休薬期間なので、腹水が戻ってきた。先生の予告どおり2、3日しか持たなかった。今日の夜になり、腹水による圧力が胃腸を圧迫し始めた。こうなるとちょっと苦しい。

金曜日まで待つのは辛いかな、と思っていると、息子がすぐに病院に予約すれば、と家内に言ったらしく、先生への携帯ホットラインに電話。(予約はほんととれない)金曜日からの第3クールをスムースにするために,明日抜く方がいいということになり、急遽もぐり?で抜いてもらうことになった。ほんと皆に頭が上がらない。

今の問題は、この腹水に腫瘍細胞がいること。ガン細胞が胃壁に潜行していくタイプの腫瘍であり、昨年10月当初より腹水があった。つまり外壁に到達したガン細胞が腹水にしみ出し、それを今腹膜内全体を覆っている状態。胃がんもさることながら、この腸壁外側からのがん細胞が攻め入るのを恐れている(最後は腸閉塞になる)。

なので今のプラチナ系は腸のガンにも有効なものである。でも、治療を初めて2度調子が上がっては下がる、ということを繰り返したので、そろそろ山場を迎えたといってもいいのだろう。でも先生の口からは何もきかれない、そればかりか全く諦めていらっしゃらないようだ(家内も)。これはもうついて行くしかない。最近自分の中では、顔張る=歯をくいしばる、という感じだ。

2008年7月6日日曜日

日曜日

日曜日: それでなくても毎日が日曜?なので、曜日感覚が麻痺している。テレビ番組がいつの間にか1週経っているのはもう全然驚かなくなった。唯一息子が週に一度の帰宅が日曜日、火曜の朝またもどるので週末だということはわかる。

ところが、今週は息子が土曜日に意表をついて帰ってきて、ついでに娘までいきなり帰宅してますますこんがらがってきた:笑。娘の大学は珍しく3学期制(高校みたい!)で、試験が終わり、もう夏休み?のようだ。なんか明日から富士急に行くみたい。

今日の体調はほぼ昨日と同じ。腹水は変わっていない気がする。昨日はいろいろ食べ過ぎて:笑、却って胃の膨満感が増して結果的に余り水分をとれなかった。腹水がたまる=内部では脱水症状なので、矛盾するようだが水分の補給は必要。

そして水分が対外に出せるようになると、血液の浸透圧が下がり腹水が血液内に戻るそうだ(覆水盆に返らず、だが腹水は血液に返る)。今日は少しずつ万遍なくとることにして、水分補給作戦が功を奏したのかも。まあこの程度のローカルな喜びにも敏感な今日この頃である。

さて、小出しにするわけでないが:苦笑、CTの結果についてお知らせしよう。一言で書けば、体内が腹水だらけで、先生が、スミマセン!こりゃ大変だ!、にすべて現れている:苦笑。良いことだけ紹介すると、肺と肝臓への転移はないですね、後はまた明日。

家内も加わり娘息子3名で2台のテレビを縦横無尽につけまくるのでうるさくって仕方ない:苦笑。でも今はこのような賑やかさは大歓迎だ。

2008年7月5日土曜日

萌え!?

土曜日: 昨日はさすがにぐっすり(とはいっても、いつもよりは)眠れた。今日はきっと元気だろうと思ってたが、世の中そんなに甘くなく、先週の疲れがどっと出た感じ。お腹の張りはさすがに少し軽くなった。

ただ、前回は手で2ℓ強抜いたが、今回は2ℓ弱くらい。体感的には軽くなったが、外観はさほど変わっていない。通常は2、3日で元に戻るということなので(前回は薬の影響+ラッキーで一ヶ月持った)、週明けにはまた辛くなるのかもしれない。トホホ。

ところで、昨日はラッキーにも?、3回目に入院したときに知り合った?(ケアしてもらった)ナースさんに再会(ギタリスト!)。外来で会うのは初めて。昼間診察のときはすでにもうヘロヘロヘロだったが、診察までに休むところがありますよ、と気を使ってくれる。

ひさしぶりなので息絶え絶えになりながら、現状ヒアリングに答えた。その間でもしっかりギターに話が移る:笑。診断後腹水を抜いているときにも何度かケアにきてくれ、こちらが随分楽になったところで、またまたギター談義。

これまで先生についてチェットアトキンスを335で弾いていたそうだが、これからはヘビメタをやりたい!とのことだった。まず形から!ということで、本物のテレキャスを買うといってた。うちの年末コンサートはヘビメタは無理だから、せめてチェットアトキンスにしてもらおう(以上萌え1)

「萌え」という言葉を使ったこともなければ、意味もよくわかってないが、昨日腹水処理が終わり、同時にしていた点滴を抜くときに、眼鏡をかけたアイドルのような(新人?)ナースが担当してくれた。(親父の目にも可愛い:デレ)

普通は、針を抜いた後、5分間しっかり自分で揉んで、血が止まるのを確認して下さい、と機械的に言われ(良く忘れて放ったらかして血まみれになり怒られる!)るのだが、彼女はなんと自分の手で5分間押さえてくれたのだ。

最初は何をしているのかと思ってたが、5分もの間年頃の女性にずっと腕を握られていると、なんやら妙な気分に(性的な気分ではないよ!)。血とまったかしら、と言われた瞬間、ちょっと胸キュンに。おーこれが「萌えか」。

今日この話を家内にすると、多分それは「萌え」ではない、と一笑されてしまった。まあお腹はなかなか治まらないが、少なくとも気持ちは明るくいきたいね。

2008年7月4日金曜日

只今吸引中

脂肪じゃないないよ!似たようなものか:笑 今日はハードだった。また明日!

2008年7月3日木曜日

腹帯?

木曜日: 今日を乗り切れば明日は病院という気力のみ?で一日を過ごした感じ。でもまあちょっと腹圧?が上がったかなというくらいで、全体にはさほど変化なし。

昨日、楽なポーズについて書いたが、一つ書き忘れていた。お風呂でごろんと寝転んでいるのが一番気持ちがいいね。それもそのはずだ、浮力が働くというのもあるだろうし、明らかに水圧の方が大気圧より大きいので、腹圧を支えている腹膜の負担が軽くなるものね。

そこで思い出した。妊娠中の女性がある程度お腹が大きくなると、腹帯というものを巻くではないか。ならば自分もおへその下当たりから出た:笑、お腹を押し上げるように何かをまいてみれば、外から圧力が加わり、少し楽になるのではと思った。

作戦はまずまず成功。もちろんわざわざ帯を出してまくわけでなく、ちょうど我々が学生のころ IVY ルックが流行ったように、トレーナーの肩から羽織るのではなくお腹の下あたりで巻き付けるのだ。これなら外でも通用する?(見栄っ張り)

とは言え、そんなにうまい話ばかりでもなく、お風呂上がった後と同様、それを外したときにちょっと辛いかな:苦笑。いずれにせよ明日は病院。今は CT の結果よりもそちらの方が大事だ(腹水抜きプチ手術):笑。

今日はこれで終わりかなと思ったら、秘書さんから PC の HD の調子が悪い、との連絡があった。風車がずっと回ってるそうだ(ファンのことか!?)。家から調べると確かにセクターエラーが起きている。どいつもこいつも調子が悪いね。この週末を乗り越えればなんとかする(なる)から!

2008年7月2日水曜日

癒し系

水曜日: 不味いなあ...またローカルな底がやってきた感じ。5月のときよりは慣れた分楽な気はするが、最適化でもローカルな最小解は必ずしもグローバルな最小解とは限らないし:て、なんのこっちゃ。

明日も更に調子が悪くならないとも限らないが:苦笑、もうすぐ病院なのでそこで救ってもらえると期待して。もう極端に書けば、呼吸をするのも辛い、ということだ。喘息を経験したことあるならば、呼吸の苦しさはわかるかしら?

自分も20代はかなり大きな喘息の発作を経験したことがある。今の状態はそれと比べれば全然楽である:苦笑。ただ、お腹が張っているので所謂腹式呼吸が出来ない、口から酸素を取り込めない状態だ。取り込もうとすると、お腹にすごく負担がかかる。

一番楽なのはむしろ立って歩いている時か。でもこれは物理的に疲れ息が切れる:笑。座っているときはなんやかやで集中力が続かず。そういえばおトイレ(洋式)は意外に落ち着く。が長時間は不可。なので、じたばた色んなことをやった後で、結局横になるわけである。

今日ピアノの前に座ると、学生がアメリカから買ってきてくれたお土産(すぐに家内にとられた)が、例の Don't worry, Be happy. の熊のよこに置かれていた。じっと見ると結構癒し系だ。うん、ちょっとでも忘れられる時間が今は大切。

2008年7月1日火曜日

心に残る赤い歌

火曜日: この間(とはいっても1週間くらい前)、皆さんの心に残る歌で「赤」を連想する歌は何ですか?というアンケートをテレビで実施していた。全世代に渡り1000名以上に聞いた結果は?(最後に書きます)

こちらの体調はさほど変わらず。ただ横になった時に眠れる分だけ気分はいい。お腹は、もうすっかり普通でない状態に慣れただけに、調子の良し悪しは相対的なものでしかない。でも、胃の身になってみれば、病巣で苦しみ、そこに抗がん剤が投与され、ヘトヘトになっているところに、食事が詰め込まれ、消化しろとか言われるわけで、それなりに奮闘しているのはわかる。

思わず、よしよしとなでてやる。癒す心、治る力には、このハンドパワー(手かざし含む)についても少し書かれている。これで腫瘍が一掃されればそれにこしたことはないが:苦笑、でも、少なくとも痛みを和らげる効果は確かにある。少し調子の悪いところに手を乗せておくだけで、ほんとうに落ち着いてくるのだ。

大学から来るメイルを見ていると、科研費だの、GCOE だの活気にあふれた?文字が目に飛び込んで来る。(GCOE おめでとう、to double M 先生!あのスライド M 節てんこもりだった。)今は(文字通り)身動きがとれないので、傍観しているしかないのだが、来るべき日に備え、限られた時間で精一杯知恵をしぼっている。

さて心に残る赤い歌。10位から遡って曲名を聞いていると、今の若い人たちはあまりサンプルに含まれてないかなという印象。もっとも新しい歌で、X (-Japan) の曲だった:笑。3位は赤とんぼ(夕焼け小焼け..)まあ妥当な線。2位は、真っ赤な太陽、うんこれもそうかな。

1位は「赤いスイートピー」聖子ちゃん。自分も、赤と聞いて瞬間に思い浮かんだ。ネットもなく、今程音楽が氾濫してなかった頃、テレビやラジオ、街角で耳にしたことがあるだけだが、呉田軽穂さん(ユーミン)の親しみやすいメロディーにのったこの曲は、やはり心に残っているよね。(How about you?!)

で、すぐに口に出して歌いだすのが悪い癖なのだが、「チュルリラ、チュユリラー」と口ずさんでると、家内が、それ違う曲じゃない!?、確かにこっちは財津さんの曲でした!(老人力)

2008年6月30日月曜日

CT検査

月曜日: 昨日は全体的に低調だったので、昨夜は格闘技(K-1)も観ず、明け方のユーロ決勝もちょっとだけにして(見なかった訳ではない:笑)、ひたすら寝た。ずっと寝ていたかったが、月曜の朝、週の初めの生ゴミ出しは自分の仕事。ゴミ置き場が満杯になる前にゴミを捨てに行った。ちょっと小雨だったが、気持ちよかった。

腹水の方がまた少し貯まってきたようだ。もっとも酷かった妊娠6ヶ月くらいではないが、また3ヶ月くらいに戻った。それほどお腹が出ている訳ではないが、パンパンに張りつめている。張りつめると、姿勢に自由が利かなくなるので、ちょっと辛い。でもお小水は快調だし、金曜日のプラチナが効いてくる筈なのでここは我慢。

月曜日の午後の検査はさほど混んでなく、予定より1時間早くついたが、30分早く検査を始めてくれた。前にも書いたがこの当たりのフレキシビリティは嬉しい。通常 CT を受けるときは上も下も脱いで青い検査着に着替えさせられる。こちらは、もう4回目のベテランで、金属がついてなければ問題ないことを知っているので、着替えはパスさせてもらった。

CT を撮るときは、最初はそのまま撮影し、その後で造影剤を注射してもう一度撮影する。この造影剤はヨードが成分であり、この使用にあたっては同意書を提出しなければならない。副作用として喘息を起こす場合があるからだ。最初これを使ったときにやや喘息の気配がでたが、特に問題はなかった。

不思議なことに(CTの度に書いてる?)、この注射をすると、背中の部分が温かく感じるのである。ほっかほかのお風呂に入っている感じ。今日は更に胃の中まで温かさが伝わってきたように思えた。

今日は午後から病院にでかけて CT を撮っただけなのだが、非常に疲れた。でも食事はしっかりとれるようになってきた(それなりに)。食事が美味しいのが今一番嬉しいことかな。

2008年6月29日日曜日

雨をぶっとばそう

日曜日; 今日は朝からずっとうっとしい雨に加えて、体調が最悪。ひたすら寝ていた。まだ寝れるだけましか。気分の悪さ、お腹の張り、すべてが今ひとつ。もっとも化学療法の後はお腹からゲップが頻繁にでるのだが、昨夜はあまり気にせず水分をとりすぎて逆にゲップが出ずに非常に苦しくり、今朝を迎えた。

ようやく夕方5時ころ起き出してきてテレビをつけた。今日は陸上の日本選手権。少なくともこの大会で優勝し、五輪 A 標準を突破していればオリンピック代表に選ばれるそうだ。男子の方はこのところ、短距離で為末、末次、朝原、金丸等の選手が活躍しマスコミに取り上げられることも多いのである程度の知識と興味で観戦できる。

一方、女子は長距離だけと思われがちだが、最近は短距離やらフィールドも面白い。今日も女子の100mで50?年ぶりのオリンピック代表者が出るかと注目されていたし、走り幅跳び等にも人気選手がいる。特に最近は、その人気選手が卒業した東北地方最南の某国立大学の陸上競技部が強い。この日本選手権にも、何名かの現役の大学生、卒業生が出場していた

うちの娘の通う国立大学が強いのはまあそのような選手を集めているからだが、この大学が注目され始めたのは、素晴らしい指導者が監督に就任したからだ(土曜日の朝刊 Be に紹介されていた。)アメリカで学んだ知識と自分の信念で時間をかけて選手を育てた賜物だ。一度流れができると、(まあ受験には合格しなければならないが:笑)後は選手の方から集まるのだろう。

今日の NHK の放送は、解説も分りやすく、雨の中選手は大変だったろうが、優勝後子供たちの祝福を受け、笑顔でインタビューに答える様は、うん元気を一杯もらえた。明日は午後から CT、4月から悪くなっているとも思えないが、今日の気分では特に良くなっている気もしない:苦笑。いずれにせよ結果は金曜日。まあ明るくいこう。

2008年6月28日土曜日

足に痺れが

土曜日: ついに足にも来たって感じ。これまで、冷たいものを触ると手にしびれが来たので、前もっていろいろ気をつけていた(例えば、冷蔵庫の中に手をいれるときは手袋をするなど!、色々大変なんです)。

今朝シャワーを浴びるときに、少し濡れたタイルを踏んだときに、足の裏にぴりっと痺れが。おー来たか、って感じ。でもまだ全然大丈夫。明日明後日くらいまでは続くかも知れないが。クールが増すごとに蓄積されることはこの際気にしないことにしよう。

ところでサッカーであるが、何故ユーロが面白いのか素人なりに考えてみたが、極端な話、バスケットボールやハンドボールのように、オフェンスに回るとシュートまでボールが繋がれる場合が多いということだ。ロングボールを放り込むこともあれば、つないでセンターから切れ込むこともあるが、ボールを支配するや前線に持って行ってゴールを狙う姿勢が感じられる。

もちろん超デフェンンシブなチーム(昔のイタリア?)は違うのかも知れないが、日本のように放り込んで FW が走り込むわけでなく(そう見える)、中に切り込んで行く訳でもなく、中盤でひたすら回しているだけで前に進まない?、のは退屈だ。

しかもユーロのゴールは、少なくとも自分が生で見たものは、ギリギリのタイミングでボールがゴールに吸い込まれるのだ。キーパーはスペースの大きい方にとび、バックスもそちらをカバーするために足が出ている。でもシュートは狭い側を狙って打たれる。この技術力と集中力には脱帽する。

このような選手が集まっていると、監督は作戦のたてがいがあるだろう。ロシアのヒディングは中盤の布陣を少し斜めにすることでオランダのエースを封じ込め、ゴール前のポストプレイが全くの不発におわった。

このロシア、スペイン戦ではこう着状態の中、スペインに FW ではなく MF を増やす布陣に変更された。これがピタリ当たり(スポーツ新聞や WEB にも書いてあったが)、スペインの中盤での早い4人でのワンタッチパスが冴え渡り、ロシア内に攻め込んで、最後は10番が華麗なタッチで(それこそ小野選手みたいに、例えが悪いか:苦笑)パスを送ってどかんと一発。

まだまだ素人なりに書きたいことは一杯あるが、とりあえずドイツ対スペインの予測をしよう。多分中盤の厚いスペインが準決勝のような試合をすれば少し有利か。でもドイツのベテランを中心とした執念の固まりのような粘りは、スペインの攻撃を封じ込めるかも知れないね。まあユーロの足に痺れた話はこの辺で:笑。

今日は、午前中は副作用でちょっと苦しみ、午後はすっきりだったのが、ちょっと調子に乗り過ぎたか、夕方からはお腹がしくしくした。でもまあ治療翌日はこんなものかな。

2008年6月27日金曜日

第2クール3週目

金曜日: 今日は楽しみにしていた、辛い辛い:苦笑、第2クール2回目。今朝はちょうどユーロ準決勝が始める3時半に目が覚めたが、ここは我慢。5時すぎまで布団で粘って後半から観戦。いやスペイン、サッカーもユニフォームも応援も素晴らしかった。何故ユーロが面白いのかも素人なりにわかってきた。これはまた何時か。

今週の後半から、また少しお腹が張ってきていたので、今回はあまり数値の改善は期待していなかった。予想どおり、先週と比べてほぼ横ばいか、炎症反応が少し悪くなっていた。5FU単独では、自分のたちの悪い病巣は抑えきれないのかも知れない、とは先生の弁。自分もそんな感じがする。

この治療は本当に耐久力を試されているようなもの。4、5時間あまり体勢を変えられない状態で点滴を受ける。お腹がはってなくても腰や足がつらい。しかも寝れない。受けている間はさほど気分は悪くはならないが、しびれはじめたり、胃のむかつきなどはやってくる。

今日は帰ってからの方が辛かった。My bed の方が馴染んでるので、体勢から来る辛さはさほどなかったが、抗がん剤と病巣の対決が始まり、果たして今回は勝ったのか負けたのか(勝ち負けではないが:苦)、胃がしくしくし始めた。こうなると中々収まらず、むしろじっとしているよりは行動した方が楽。

というわけで、本日の分を書いています。今日先生に3月の頃の血液データを見せていただいた。本当に完璧!健常者のものと殆ど変わらず。そしてその時に強気で申し込んだ、イタリアはヴェニスでの学会が明後日から始まる。もちろん泣く泣くキャンセル(当然だけど)。

周りでヴェニスの話題が増えてきた。海外からも色々連絡がやってくる。とても複雑な思いでメイルを見ているが、これを活力に変えて顔張るう!

2008年6月26日木曜日

チャーガ

木曜日; 今日は梅雨らしく雨模様。家内は義父の方のケアにでかけた。一時の最悪と思われた状態から脱し、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、全体的には回復に向かい来週いよいよ退院できるようだ(パチパチ)。とはいうものの高齢でもあり、介護が必要ということで、週に何回かはプロに御願いするということだった。

こちらも今日はいい感じか、と思っていたら急に下痢になってしまった。副作用とは考えにくいので、何がいけなかったかを思いめぐらす。そういえば今朝はいままでと全然違う朝食をとった。菓子パン2つ(子供みたい!)とみかん二つ:笑。幸い、今は落ち着いているので、多分このまま元に戻るだろう。

午後宅急便でチャーガが届いた。チャーガとはカバノアナタケ(ロシア産?)のことで、有名なアガリスクよりも更にガンに効果のある成分が含まれているというもの。仕事関連の会社の社長さんから、これを飲んでガンが治らなかったのはたった1ケース(脳腫瘍)だけ、絶対に大丈夫、と言って送って下さったのだ。(うーんプレッシャだ:苦笑)

もちろんありがたく頂戴する。いわゆる商品パッケージが送られてきたのではなく、元締めとお知り合いということで、茸そのものがまるまる20ヶくらい届けられた。これを鍋にいれて湯をわかしながら放り込み、エキスを抽出するのだそうだ。味が落ちるまで何度も茸は使えるとのこと。もうただただ感謝である。

このところ弱気だったが、それを見透かしたように、チャーガだけでなく多くの方からのメイルで励まされる。さて明日はプラチナ系抗がん剤の投与。ほぼ5時間。顔張ってきます!!

2008年6月25日水曜日

なつかしのM社

水曜日: まだ前の薬の影響で目の涙腺は痛んだまま、寝起きには目やにがたまることが多い。今日目をすっきりしようとタオルで拭いていたら、まつげが復活していることに気づいた。(まつげに一杯ついてた:苦笑)まゆげも生えてきたし、風貌はもとにもどりつつある。

ところでレーザレーサの Speedo 社、これつい最近まで国内大手の M 社とライセンス契約を結んでいたそうだ。そういえばあのマークには記憶がある。中学の頃 Speedo のロゴを入ったジャージを着ていて、それ最後に o が入ってるのはスペルちゃうで、まがいもんとちゃうか?とからかわれたのを思い出す:笑。あの Speedo だったんだ。

レーザレーサ社は速い水着を開発できたので、M 社にライセンス更新料をふっかけたのかしら?それとも M 社は自社で開発できると思ったのかしら?真相は知らないが、もし更新していたら、金メダルが期待される平泳ぎの選手も水着で苦渋?の選択をせずに済んだのにね。

たまたま、レーザレーサ社の水着の水に対する抵抗は我々のソフトで開発した、とのダイレクトメイルが届いた。これは流体力学の話。我々が勝負したいのは素材設計の方なのだけど、どのような技術が使われたのか是非知りたいものだ。

小学生の頃、大阪は中之島(淀屋橋)にこの M 社の直営店があった。家の方向とは逆方向だったのだけど、なんか高級感にあふれた憧れの店だった。うまい人はあそこでこうたらええねん、と母親にいつも言われてた:笑。だからたまに逆方向に歩いてちょっと寄るのは、子供心にワクワクしていたものだ。

お腹の張りは現状維持で、悪くもなってないが良くもなってない。また少し姿勢により固まる感じがする。こうなってくると次の治療が待ち遠しい。次は金曜日。

2008年6月24日火曜日

タイムショック

火曜日: 今日はよい天気だった。ちょっとお腹が張り気味だったので、疲れたらすぐに休む。最近は90分単位で行動。なんか講義を意識しているみたいだけど:笑。で、休んだらいつの間にか眠る。最近のパターン。

朝から学生に檄を飛ばすメイルを書き続けたら、精神的に疲れた。ちょうど国内学会、国際学会も一段落し、これから夏に向けてシャキっとせなあかん、といった感じ。今研究室は本当にやる学生、できる学生、やらない学生、できない学生がはっきり別れて、助教さんでは対応しきれないところをフォロー。

今ちょうど夕食が終わり、テレビでは懐かしのクイズタイムショックもどきの番組が放映されている。あまり答えられないと、トルネードなんとかといって、ジェットコースターのようにグルグルまわり。この番組にはおバカなタレントは出ず、インテリタレントの真剣勝負。それにしても、最近は自分の母校の女性タレント(でしかも美形)が多いので驚く。でも、なんとなく関西弁のインテリタレントを応援する:笑

別に母校を応援しないわけではないのだが、どうも一癖も二癖もある変なのが出てくる。一方で西部講堂のある大学出身の方は、スラっとさわやかな2枚目が登場し、がんがん勝ち抜いて行くのだ。これなら、今勤めている私立大学の2枚目や美形タレント(それこそ一杯いる)を出して欲しいものだ。

でもあの田宮次郎さんがやってたクイズタイムショックよりは遥かに簡単。うちの家内なんかうわの空で聞いていても全問正解する:笑。まあすべて番組を盛り上げる演出なんだろうね。こう毎日クイズ番組を観てるとこちらも雑学王になりそうだ。でも分っても言葉で出て来ないんだよね:笑。老人力を確認するばかり。

2008年6月23日月曜日

三十三間堂

月曜日: 昨日はあまりお小水が出ず(いきなりの出だしでゴメンなさい)、少しお腹がもたつき気味だったが、その分今朝いっぱい出て、今日は調子が良さそうな予感。お腹のふくれ具合は、5月を妊娠6ヶ月とすれば、今はもう3ヶ月未満くらいかな(外からは分らない!)。

さて、この半年の間に2人の友人(1人は後輩)から京都の三十三間堂に行ってきたとのメイルをいただいた。これって凄いことではない!?といってこの2人は互いに知り合いではない(多分)。ただ共通点は多く、東京の有名進学校出身で、自分と同じ大学を出て、ついでに自分と会社も同じで、途中でスピンアウトして、方や今は西の No.1 国立大学の先生、方や東の No.1 国立大学の先生:笑。

理系の彼は、現在もコンピュータを専門にしており、特に High Performance Computing (HPC)が専門である。最近は HPC も巨大な高速な計算機から、多数の小さな計算機を繋いで効率をかせぐ並列計算や Grid と呼ばれる計算環境にブームがシフトしている。これを PC Cluster と呼ぶとすれば、あの三十三間堂の仏像群はまさに Cluster の本尊だ!というわけだ(1001体の千手観音のことだろう)。変なヤツだが、京都に出かけるたびに参るそうである。

文系の彼は、まあ例の西部講堂でライブをしようという彼であるが:笑、28部衆像の中から音楽に関する象を選んで4枚送ってくれた。音楽の神々というわけだ。理系かつ無宗教の自分は、仏?なのか神?なのかまったくわからないが、この際細かいことはいいっこなし:笑。写真は Magora王と呼ばれる象の写真。

彼の説明によれば、 Magora王は、仏教では釈尊とその教え、その信奉者を護衛称賛するという役目が与えられ、Kinnaraとともに帝釈天に仕える音楽神とされる。頭部に蛇を巻き、五つの目をもつ異様な面貌であるが琵琶を抱いており、音楽神のなごりをとどめている、(原文のまま)そうだ。

やはり何が印象的かと言えば、胸あたりに抱えているギターである。(琵琶か!?)これは正しい写実である。若造がはまりそうなロックではエレキギターを腰より下に構えて弾くが、ジャズのフルアコは(フォークギターと同じで)、この位置に構えないと絶対に弾けない。弦は見えないが、ピックは見える。自分には陶酔し improvisation をやっているように思える。

友人も言っててたが、この象が鎌倉時代から存在することは本当に驚異である。昨日の続きではないが、まさに、文化は人生を enrich するね。この写真、こちらからでは見えないが、逆方向から撮られて、肩から伸びている紐が琵琶に結ばれているところに歯ブラシがつけられていれば、まさ80年代の Metheny そのものだったのに:笑(超ローカルネタでご免なさい)

最近また昼寝で眠れるようになってきた。5月以降、横になっていても気分の悪さが優先して殆ど熟睡することはなかった。そういえば、昼寝をすれば夜中に眠れないのはどういうわけだ?!というシュールな歌もあったね。我々はがん張れ節と呼んでた!

2008年6月22日日曜日

to enrich life

日曜日: 昨日は早めに寝てしまい、ぴったりと朝4時前ユーロ2008を観る時間に目が覚めた。全部観ると疲れるかも知れないので、朝5時まで待って:笑、後半から観た。また色々ドラマがあったが、結局延長3−1でロシアが勝った。この話題今日はここまで:笑。

研究の上で敬愛するシニアな先生が世界中に何人かいる。そのうちのお一人が(米国東海岸の No.1 工科大学)To Enrich Life という本を出版された(Amazon で買えるとこが凄い)。学術本ではなく、ドイツからナミビア、南アフリカ、カナダを経てアメリカに渡った著者が、いかに成功し、人生を豊かにするため行動したか、が記されている自伝である。裕福でなかった青年時代から、アメリカ大陸に渡り教授になり,会社も興して成功するまでのことが書かれている。

またもう1名、インド出身の先生(米国西海岸の No.1 総合大学、Campus が各所にある。この方は Irvine )還暦を迎えられときにインドで記念 Conference を行い(この時自分も初めてインドに行った!いやっすごい国だった)、そこで自ら Plenary Lecture で、インドの一地方の青年がアメリカに渡り研究者になるまでの生い立ち、を話された。

これらのお話は、非常に興味深いし、実際面白いので、聞き入ったり、読みふけったりする。(その他にも土曜日の朝刊に掲載されている Be の人物に関わる記事は大好きである。)が、大抵はそれだけで留まり、特にこれまで自分の人生の歩み方に影響を与えてきたとは思わない(こなかったと思う、くらいか)。所詮色んな意味で自分とは異なるからだ。

先のお二人に関しては、研究そのものについては刺激を一杯うけ、むしろ follow している分も多い。しかし to enrich life ということに関しては、いやもう、それこそ人間としての能力や器が違い過ぎて、これまたどうにもならないことである(もう50になるで尚更そう思う)。また日本人の奥ゆかしさ?からか:笑、こういうことって人に言うことなのか、ともふと思う。(聞いたり、読んで感動している割には;苦笑)

世の中には五万と啓発書や啓蒙書があり、自分の知人も何人かベストセラーを出している。でも、読んだことはない(時間つぶしに立ち読みしたことはいっぱいある)。この手のことは明示的(explicit)に学ぶことではなく、暗示的(implicit)に学び取っていくものだと思うからだ。

一方で、(自分の外側から)人生を豊かにするもの、は確かにあると思う。少なくとも文化や芸術の類いはそうだろう。自分の場合は、やっぱり音楽か。(研究や卓球は極めて personal な内側からのもの)良いライブやコンサートに出かけた後は、いつもジンジンに鳥肌がたって「いやぁ、音楽は心を豊かにする」と思い、次は絶対自分だけでなく多くの人とこの瞬間を共有したい(特にお気に入りの女性と?)と勝手に感じている。

朝早く起きてユーロを観戦するくらいの元気は戻ってきた。次は(調子に乗るつもりはないが:笑)、やはり良いコンサートへ行って、音楽のシャワーを存分に浴びることだ。

2008年6月21日土曜日

またユーロ

土曜日: 今日は東日本も大雨ということだったが、夕方までは雨は降らずじまい。結構外は湿度が高く蒸し蒸ししてたそうだが、家の中はからっとしていて全く気づかない。といってエアコンをつけているわけでもない。24時間換気システムはつけており、後は一応高気密高断熱の家のご利益かしら。

午後姉が関西から様子を伺いにやってきた。もちろん上京する理由は別にあり、そのついでに寄っただけなのだが、この間5月に電話してきたときに、こちらが底の状態で、疲れるから電話を代わる、と言ったのが気になっていたらしい。相変わらずの派手派手格好かと思いきや今日はシックに現れた:笑。とりあえず思ったよりは元気そうで良かった、と言って次の待ち合わせに向かって行った。

5FU の後は、なんというか、ゲップが頻繁に出そうになるのだが、中々でないで気分が悪くなる、といった状態が1、2日続く。でも姉と話していたり、何かに集中できると、不快感は忘れる程度のもので、むしろ少し横になって休もう、と思ったときに悶々として眠れない感じだ。

ところで、ユーロである:笑。クロアチアが予選リーグ快進撃を続けていた。驚いたのは,クロアチアが生んだ世界有数の格闘家である、ミルコ・クロコップがいつも身につけているショーツと同柄のユニフォームをメンバーが着ていたことだ。(クロアチアの国旗の模様だったらしい:こちらが無知なだけであった)

相手はトルコで、問題なくベスト4進出かと思われていたが、ロスタイムあと数秒のところで同点に追いつかれ、おまけに落胆のあまり?PK も外しまくってそのまま負けてしまった。まさに天国から地獄とはこのことか。いやあ面白いねえ。あまりに感激したので、家内に勢いこのことを話し続けた。面白くもないのに聞いてくれて、ただ感謝。

今日(明朝3時から)は、オランダ対ロシア。ロシアはあの名将ヒディングが率いる。どのようにオランダに対するのか興味新々。必ず朝4時には目が覚めるので、今からとても楽しみ。

2008年6月20日金曜日

第2クール2週目

金曜日: 今日は第2クール2週目。2週目なのでプラチナ系の投与はなく、5FU のみ。5FU は最初の薬では TS-1 に相当する。TS-1 はカプセルなので扱いやすいのだが、今つかっているプラチナ系との併用が、いろんな事情で使えないので、昔からの 5FU を点滴で入れる。

5FU にせよ TS-1 にせよ、これらはがん細胞の分裂促進を抑制する効果がある。逆に言えばこれ単体ではがん細胞が無くなるわけではなく、他の薬と組み合わせで相乗効果をあげると言われている。今のところ 5FU 自身は寒気以外は酷い副作用(TS-1 の時は、皮膚が弱り、下痢を起こし大変だった)がないのが救い。

血液検査の結果は少しずつ向上しているとのことで、少し安心。ただいつもよりはカリウムと血小板の値が下がっているということで、少しケアをする。カリウム不足は体のむくみや血圧を高める。これは食事やらサプリでなんとかなる。血小板はプラチナ系の影響なので、これは1週間まって数字が上がるのを期待するしかない。

ようやく動くときの拘束を感じない程度には、腹水は抜けたように感じる。先生の触診でもそのように仰ってた。何よりこれが一番薬が効いている証拠なのだ。来週もう一度プラチナ系を入れてから CT をとる。もうドキドキするも何も、その後の選択肢が殆どないので、結果を受けいるしかしょうがない。

昨日は明け方目が覚めてからあまり眠れなかった。病院も混んでて、治療まで2時間もまった。その上に点滴中は眠れなかった。そろそろエネルギーが切れるころだ。となりのテレビでは、ドイツ対ポルトガルを放映中。でも多分睡魔が勝つだろう。

2008年6月19日木曜日

笑う門には

木曜日: 多くの人から、病気は笑って飛ばせ、とか、笑う門には福きたる、とか言われる。まっことその通りで、滅入ってうっとおしくしているより、笑って明るく過ごしている方が、気分はいいし、免疫力向上するというのもわかる気がする。(もっとも物理的に笑えないくらい辛いときもあるんだけどね。まあ気持ちの問題。)

うちの家は、父親以外はテレビ派なので、少なくとも食事の間は絶えずテレビがついている。今は世の中のスーパーサラリーマンや研究者の方にはまず不可能な、テレビのゴールデンタイムに必ず自宅にいるので、もう自分の頭の中には観てる観ていないに拘らず色んな番組がインプットされている。

驚くのは、今は恐ろしい程クイズ番組があるということだ。しかも売りは「おバカなキャラ」なのだ。これ自分が無知であることを恥としないイケメン、美女が、反射神経?だけで知っているキーワードだけを頼りに、本能の赴くまま:笑、信じられない答えを連発する。それをまた周りのものが笑う、といった作り。

新聞の投書で、あの馬鹿タレントを何とかしろ、と掲載されたり、つい最近の朝刊にも、何故彼らが受けるのか?(我々の心を癒してくれるらしい)等の記事が出ており、ちょっとしたブームである。それにしても毎日毎日同じ顔ばかり本当によく見る。

一方で、その対極の学識人、文化人の人たちの軍団も形成されていて、対決にはならないのだけど:笑、うまくお笑いタレントも関わってきてうまいバランスが保たれている。もうクイズ番組というかバライティ番組なのだ。

なんというか我々が若いときにはやった、クイズも楽しみ演出も楽しむ(クイズダービとかクイズタイムショックとかね)のとは根本的に違うのだ。これは一体どこまで流行るのだろう。このままあのおバカなキャラを1年続けられるとも思えないし、また次のぼけキャラが登場するのかしら。

といいつつ、観て笑っている:笑。酷い時は笑ったらお腹が苦しくてひきつった状態になったのだが、今は大丈夫。変に頭で考えるよりは、面白い時に本能で笑う、これが一番大事だ。ハハハ。

2008年6月18日水曜日

されど布

水曜日: 今朝は起きた時からお腹が妙に平穏。少し位違和感がある方が普通なので何か気持ち悪い。超弱気だが:苦笑、そのうち調子が悪くなるとか、突然猛烈に痛くなるとか考えてしまうのだ。とはいえ調子が悪くなるのを待ってるわけにもいかないので、このままいい子にしてろよ、と念じつつ行動する。

少し心配なのは、ここに来て体重が落ちていること。先月の入院時は腹水がたまり体重はどんどん増え77kgくらいまでになった。今朝1番にはかったところちょうど71kg。1ヶ月で6kg落ちてしまった。このうち半分は腹水だろうから、3kg程は痩せたことになる。食事をとれてなくはないが、やはり量は減っている。顔もまたふっくらから少し頬がこけ気味。(でもまだ70kgもある!)

ところで、最近の研究テーマの中に、布のモデリングがある。布 cloth はそれなりのハイテクで作られており、結構その力学的挙動が複雑なのだ。この力学的挙動をうまくモデル化(数式化)して予測できないと、素材がいくら優秀でも、製品をつくる度に実験を繰り返し安全性等を評価しなければならない。

そこを virtual に計算でできるようにするのが我々の仕事(の一つ)である。たかが布というなかれ、そのハイテクぶりは、ご存知英国 SPEEDO 社の水着で十分に認知された。我々の group はどちらかと言えば underwear への応用だったのだが、新しいアプリケーション先としてスポーツウェアも十分考えられる。(例えば、これを使うと同じ効果で締め付けが少ない!とか、ビジネスチャンス!)

つい2、3日前 web をぶらぶらしていて驚いた。あのドイツの BMW 社が布製のスポーツカーを開発しているというのだ。写真は公開されたものから転用。普通なら煙たがられる皺自体(ドアにある筋ね)がここでは妙にセクシーではないか(さすがユーロ)。こういう美しいものを見せていただくと、こちらもまた元気が湧いてくるのだ。

(up したつもりが見事に忘れていた:笑。遅くなりました。老人力!)

2008年6月17日火曜日

ユーロ

火曜日: 今日は、全体的には昨日よりはちょっとましになったかな、といった感じ。昨日原稿書きを終えたのが精神的に良いのかもしれない。それなりに評判もよく、少し改訂してもう少し多くの人の目に触れる形でもう一度原稿を使いたい、とのことなので快諾。柳の下に2匹どじょうは普通はいないが、まあ良しとする;笑。

ユーロと言えば色々連想することは多いが、ここでは欧州の国別サッカー選手権のこと。ワールドカップ並みに欧州では人気があるそうだ。新聞でもネットでもかなり多くのスペースを割いて報道されているので、WOWOW で一試合見てみた。

ワールドカップで世界のプレーは慣れている?筈なのだが、本当に驚いた。先日見た日本とタイの試合ととても同じスポーツとは思えない。カメラの角度も違うのかも知れないが、グランドが日本の試合よりも広く感じ、その中をダイナミックに選手が動きボールが飛び交い、パス回しも全然速い。

何よりシュートが確実にゴールに向かう。バックスのデフェンスをものともせず、引き連れてシュートする。日本の試合は、言われ続けていることだが、FW が弱く、この間のシュートもセットプレイからバックスの2名がヘディングで決めたようなもの。ようは静的でダイナミズムに欠けるのだ。おまけにボールの回りに何人も人がいて、狭っくるしい(良い悪いはわからない。単なる感想)。

オシム前監督が、日本人は日本人の特長を生かした、走れ走れのサッカーを目指せと言っていたが、果たして、それであの欧州のダイナミズムに満ちたサッカーに対抗できるのだろうか?!WOWOWでみた試合は、オランダ VS フランスで、4-1 でオランダが勝ったが、特にフランスが弱かったとも思えない。互いにスリルあふれる試合だった。この中で日本チームがプレイすることが余り想像できない。

ここまで書いて、以前学生を連れてドイツのプロのチームの合宿所まで海外遠征したことを思い出した(卓球ね)。そこで観たのはやはり違うスポーツだった。学生が本当にびびって慣れるまでは、横で練習したくない、といった感じだった。(今は卓球については、日本の若手はヨーロッパで育っており、特に欧州と比べて見劣りする訳ではない。)

でも、ミスマッチによる噛み合ない試合が、接戦を生むことは怏々としてある。観てて面白いかどうかは別として。思えばコーチをしている母校は、強い相手には常にミスマッチで勝負していた(させていた)なあ。

2008年6月16日月曜日

原稿書き

月曜日: 今日は副作用もほぼ消えて、腹水もまた少なくなり、先週よりも快適な週明けを迎えられるはずであった。果たして、昨日よりも気分の悪さはなく、お腹の張りもさほどではないのだが、トータルではどうも元気がでない。どちらかと言えば不快感が一杯で1日を過ごした。

何をしても集中力が継続しないので、そんなときは諦めて寝ることにする。副作用がひどい時は横になっても寒気ばかりがして気分は改善しないのだが、今日はそんなことはなく、横になってはぐっすりと眠ってしまう。何が自分の体力を奪ってるのだろう。(わかってるけどね)

今日までを締め切りとして、簡単な原稿を依頼されており、このところずっとその内容を考えていた。どちらかと言えば、ずっとアイデアを溜め込んで、一気に爆発的?に原稿を仕上げるタイプなので、今日まで特に下書きもせずただただ頭の中に原稿を置いていた。

で、今日は困った:苦笑。締め切りは、さほど気にしないのだが:苦笑、書き始めないことには始まらないし、どんどん忘れて行く(老人力!)。かといって、集中力が継続しないのでちっともタイプが進まない。仕方がないので一気に書くのは諦めて、横になるごとに次に書くことを反芻し、起きてはタイプするということを細かく繰り返した。

4ページ程の原稿なので夜には仕上がったが、細かく分けて書いていると、前後のつながりが今ひとつ:笑。さらには文章の書き方もバラバラで、調子いいときは強気な文章になってるが、悪いときはダラダラとしている。まあ文才のなさは承知しているので、あまり気にしないことにする。

無理しないで寝てろ、とよく言われるが、これ以上寝る方が無理しているというか:笑。少なくとも集中力が続いている間は、幸せな気分である。というわけで今日もあっと言う間に終わった。なんせ起きている時間は10時間に満たないから。

2008年6月15日日曜日

Love the one you're with

日曜日: 今日は Dream という格闘技を見た。CS 放送を契約しているので、Pay per View で見るごとに視聴料を払わなければならないが、今は地上波での放送がなくなったので仕方がない。(今は半日も待てば、Youtube 他に up されるので、削除されない限り、すぐに観れるけどね。)

この手の格闘技番組は、最初に選手紹介を兼ねた煽りビデオが流されるのだが、今日の Dream、最初の全員紹介の時のバックミュージックに、CSN の Love the one you're with が使われた。残念ながら他のバンドによるカバーであったが、この曲は大好きな曲なので、思わず聞き入った。

この曲はコーラスの奇麗な曲で、20年前の会社員時代に仲間(男2女2)とやったことがある。汝の隣にいる人を愛せよ、今一緒にいる人を愛せよ、的なタイトルが自分は気に入ってたのだが、一緒にやった(この曲を教えてくれた)友人に、それは安易だよ、と言われたのを思い出す:笑。(その頃自分はもう結婚してたね。)

今日は残念ながら、朝から夕方まで副作用で気分がすぐれず、ずーっと寝ていた。幸い寝ているときは寒気もせず楽だったので救われた。夜息子と一緒にステーキを食べて:笑、サッカーの話をして、少し元気がでて、 Dream を観た。思わず口ずさむコーラス。DuduDudu, DududuDu!! DuDuDu, DuDuDu! 明日へ繋ごう。

2008年6月14日土曜日

揺れ

土曜日: 第1クールの経験からは、翌日が結構気分の悪くなる日。精神的に負けてはいけないのだけれど、なんととなく憂鬱。昨晩は寝る前から、体内で化学反応が起こり(音が聞こえる)、このところなかった胃痛も生じ、なかでバトルが生じているんだな、と思いつつも、辛かった。まあそのうち寝てしまうのだけど。

今朝は、昨晩の葛藤とは別に非常に快適に起床。とりあえずのバトルは勝っている感じがする:苦笑。冷たいものに触ったり、飲んだりすると痺れがくるので、今朝は特に意識してゆっくり行動。食事も時間をかけてとっていると、なにやら頭が揺れる。もう副作用が出始めたかな、と思ったが、一緒に天井灯もゆれている。

そう、岩手・宮城地震だ。このあたりは震度3くらいだったが、いつもとは違う感じがしたので、瞬間テレビをつけてみると、すぐに速報が現れた。このあたりのレスポンスは年々速くなる。震度6強ということで、仙台の友人にメイルしてみると、机からポータブル HD が落ちたくらいで、被害はなかったとのこと。でも経験した中では一番揺れは大きかったとのことだった。

また地震関連の先生方は忙しいだろうなあ。自分も地震関係の仕事に少し関わっているが、こう目の当たりに国内でも地震による被害が生じると、いい加減なことはできないと身にしみて思う。被災地の復興を祈るばかりである。家内と、そろそろ関東も来るんじゃない?と真面目に話しあった。こればかりはまだ予言できないのかしら?

やはり2、3時間起きてると気分が悪くなってくる。横になっても気持ちの悪さ優先で、眠れるわけではない。体は休まるのかも知れないが。むしろお腹に何かいれた方が気分は落ち着く。冷たさに触れなければ痺れはまだ来ていない。

揺れの激しい日だった。明日は落ち着くだろう。

2008年6月13日金曜日

治療室にて(第2クール初日)

金曜日: 今日はプラチナ系抗がん剤投与の第2クール目。前回は塩酸なんたらだったが、シスプラチンもオキサリプラチンも、中のプラはプラチナ(白金)。いや、あの万年筆にもなる?プラチナが体内に投与されるとは、夢にも思わなかった。先生は絶対に効果が出る、と今日も強気。(いやそうでないと困る。)

2クールが終わった6月30日に2ヶ月ぶりの CT で効果を評価することになった。ちょっと早いかなとも思ったが、よく考えると2月末、4月末と2ヶ月置きにやってるんだね。これはもう総てにすがるしかない。でも5月に比べ6月は調子が上向いているので、全くアカンということはない気がする。

今日は治療室の隣で、女性の患者さんが、うちの先生は意地悪なんですよ、と看護師さんたちに愚痴をこぼしていた。どうやら自分と同じ先生みたいだ。どうしても聞こえてくるので耳をそばだてると:苦笑、前回の自分と同じ薬が使われているようだ(ドセタキサン)

髪の毛だけでなくまつげも抜けますよ、まつげもですか?、ええ。つけまつげでもして下さい、僕はしたことないですが、なんて言うんですよ!?その上、この薬は大体4回くらいしか効かないですよね、そんな言い方ってあります?

いや思わず笑いそうになった。まさにその通りです、と言ってやろうかと思った。女性と男性ではやはり受け止め方が違うね。もっとも同じ学校法人の中で、こちらは教授、向こうは専任講師(医学部のヒエラルキは凄い)なので、かなりこちらは丁寧に扱われている感じはあるけど。

さて、今は帰宅の勢いで書いているが、この薬後でボディブローのように副作用が出てくる。今日は固いベッドで腰も痛かったので、このあたりで退散しよう。See you soon.

2008年6月12日木曜日

ビデオ、その後

木曜日: 今日は、午後には雨があがったように思えたが、結構不安定だったと家内が言ってた。家の中では外の様子は分らないね。昨日久々に外に出た&明日病院なので、今日は家でお利口にしてなさい、との空気が満ちあふれていた:苦笑。

昨夜は、本当は昨年行われた二つの国際学会の打ち上げに参加する予定だった。ついでに、自分の激励会も兼ねていた。が、5月の急転直下の状況に泣く泣くキャンセル。(まあ物理的に無理なので仕方ない!)関係者に随分ご迷惑をかけた。シュン。

で、ビデオをとってお送りした。撮ったのは先週の土曜日。撮ってる時はアドレナリンが出ているので、何でもありで恥ずかしくない:苦笑。標準語 version と native 大阪弁(もう随分となまった)version をとったが、両方とると、やはり標準語の方が不自然なので大阪弁の方を送った。本人はボクシングの K 田(兄)選手を柔らかくしたような雰囲気のつもりだった:爆。(お父さんの方とはちゃうで。)

昨日会が行われているときに、電話を入れ参加されている方たちと少しだけ話をした。いや嬉しかった。本当に話している時は、無限のパワーが天からおりてきたような感じだった。電話が終わっても全然元気だったし。ビデオよかったよ、と言われたので、もう一度観てみると、今度は大阪弁の方も、ど恥ずかしかった。もう穴があったら入りたい。

ずっと先延ばしてきた打ち上げが無事終わり、参加はできなかったが、自分の中で一つの区切りがようやくついた。明日はいよいよ?オキサリプラチンでの第2クール目。またほぼ半日かけて点滴。今度の薬は髪の毛、味覚も問題ないのだけど、例の痺れだけが不安。でもまあ、嬉しい悲鳴と我慢しよう。

2008年6月11日水曜日

Lunch with Me

水曜日: 今日はお昼に車で大学に向かった(家内の運転)。病院以外にでかけるのはほぼ一ヶ月ぶり。天気はあまり良くなかったが、雨も降らず暑くもなく、余分な体力を消耗しないので◯。例の米国からのインターンシップ学生と昼食を一緒にした。その他研究室の博士以上のスタッフが集まってファカルティクラブに集合。

昼休みが終わった1時ならゆっくりと過ごせるだろうと思ったが、席は確保できたがランチメニューは殆ど SOLD OUT だった。ちょっと予定外だったが(予約しておけばよかった)、なんとか向こうもやりくりをして間に合わせてくれた。

彼にどうして、ウチに来たのかと尋ねたところ、ガールフレンドは居ないそうだが:笑、やっぱり「日本」でインターンシップというのが第1条件だった。イタリア人だがフランス育ちで、フランスではアニメやビデオゲームなどで日本の文化を子供の頃に触れることが多く、ずっと日本フェチだったみたい。(日本語も少し喋れる。)

で、日本でプラズマ物理ではなく、日本で計算力学(粒子法)で調べたら、自分にぶち当たって速攻メイルを出した、誰にも相談せず(推薦も受けず)すべて自分の判断だ、ということだった。いいねえ、良いセンスしてる:笑。そちらの大学にはもっと良い先生が一杯いるのに、と笑いかけると、確かに居るんだけど、連中日本には住んでないんだよ!と返してきた。

そうだね、我々が気に入った国で机を借りてリフレッシュしながら仕事しよう、みたいなものか。なんと言っても全米 No.1 の大学の博士3年である。放っておいても大丈夫に決まっている。というか、何か困ったことがあれば相談に乗ることにしよう。実際今日話してみて、藁をもつかむ思いで来たのではない、ということは良くわかった。

すでに、研究室のメンバとも打ち解けているようだった。今研究室には、オーストラリアで育ったマレーシア人、英国で育った日本人、日本語ぺらぺらの英国人、日本で英語が喋れるようになった中国人、と多彩である。日本人の学生とも大いに交流を深めてもらいたいね。

時間にしてたった45分足らずだったがすっかりリフレッシュ、昼食後はすぐに家に戻り気持ちよく熟睡した。

2008年6月10日火曜日

カラっといい気分

火曜日: 今日は久しぶりにカラっといい天気だった。少し暑かった?のかも知れないが、窓をあけると涼しげな風が入って来て気持ちよかった。5月以降2階の書斎に行くのも億劫だったが、今日はおやつを持って上にあがった:笑。

5月になり腹水がたまり始めてから、常に膨満感がつきまとい、「空腹」を感じたことは最近なかったが、これまた久しぶりにお腹が減ったのでおやつに手を出した。今度の薬では幸い下痢はしておらず、また味覚も今のところ大丈夫なので、食欲さえあれば(後お腹が不平をいわなければ)何でも食べられる。

あまり食べられないときには栄養価の高いスープに助けられてきた。先日頂いた物ががちょうど無くなったので、家内とネットでゴージャスなスープセットを探して注文した:笑。まあ値段もしっかりしているが、気分的にリッチになれる。ちなみに今日の昼はフカヒレスープ。先週末は伊勢エビのポタージュスープ(どんなや!)を頂いた。おかげで元気もりもり。

こんなに気持ちの良い日は外に出たくなるのだが、今日はそれよりもまた春が戻って来たように眠気優先。春眠暁を覚えずではないが、やたらウツラウツラする。5月以降は、昼食前、夕食前に2時間ずつのお休みタイムにこだわることなく、横になりたいときに横になっている。というか、横にならないと辛いときもあったわけだが、今日はとても幸せな気分だった。

まだ数時間同じ姿勢でいるとお腹が固まり、伸び伸びフラッシュが必要であるが、随分と楽になった。まだ動くと胃腸の動きが不安定(腹水の中で浮いているから)で、すぐにお手洗いに行きたくなるが:苦笑、全体的にはいい感じが続いている。

気分が良い理由。それはもう一つあります。もちろん 3G iPhone の発表。お楽しみはこれからだ。

2008年6月9日月曜日

朝から賑やか

月曜日: 夜明けごろ、例によってふすまを隔てたとなりの部屋から、象の寝息が:笑。ときどき思い出したようにソファから起き上がって、トイレに行ったり、台所で冷蔵庫を漁ってる?のが分る。その後またソファに戻り息子は寝続ける。

5時ごろ、また動く気配がしたので、ずいぶんと落ち着きがないなあ、とこちらも寝ることに集中できず聞き耳を立てる。よく聞いてみると、寝息以外の音もあるので2人居る?ことが分った。どうやら娘が朝1番に家を出るために起きてきたようだ。

こちらも起きて軽くあさの挨拶。昼も多分メロンパンなんだよ、と言いながらメロンパンを食べていた:笑。いつもならアッシーで最寄りの駅に送って行くのだが、今はちょっと自信なし。徒歩一分の朝1番のバスに乗って、1限に間に合うように茨城へ戻って行った(ぎりぎり間に合うらしい)。

大学が楽しい(授業も含めて:笑)、というのは本当にいいことだ。自分の場合は、授業は全く面白くなかった。すぐに運動会卓球部に入ったので、そっちも忙しかった。かといって、卓球というよりは卓球部も、面白くてしょうがない、ということはなかった。部活のない日はひたすら寝てたし、同じ下宿の友達と麻雀してたか:苦笑。(今学生に言ってることにホント矛盾していた!)

昨日娘に、あれはメイド喫茶じゃないよ、と怒られた。上半分はそうみえても、下半分はジーパンだったし、どっちかと言えばスターバックスだよ、だそうだ:反省。(家族は誰も今もこのブログのことは知らない:爆笑)ということで訂正します。

娘がでかけたので、また寝床に戻りうだうだしていると、また寝息以外に足音が聞こえた(6時半ごろ)。めずらしく家内も起きてきて、息子が起きたときように朝食を準備しているようだ。こんな朝から家がラッシュなのも珍しい。おかげで、今日のブログネタを仕入れることができた。

このところ、それなりに体調は安定している。勢い昼息子と一緒に MOSBURGER を注文した。この辺では何と出前してくれるのだ。息子の食いっぷりにつきあって、こちらもつい大口で食らいついてしまった。果たして胸焼けを起こし、胃腸も大きな固まりが落ちてきてびっくりしたようだ:反省ばかり。

今週末から第2クール。それまでは最低現状維持。

2008年6月8日日曜日

祝:男子バレー

日曜日: 昨日から今日にかけて結局息子も合流し、久しぶりに人口密度の高い家になった:笑。以前は当たり前だった光景なのだが、たまに集まると新鮮。2人とも声を揃えて「髪の毛が生えてきたね」と言う。そう、もうすっかり黒くはなってきた(もちろんまだ坊主だけどね)。カビもだんだん成長しているようだ:笑。

昨日のバレーボールは素晴らしかった。2、3年前までは全く実力が伴わず、それでいてタレントを駆使した放送が鼻についてしょうがなかったが、ようやく実力が人気に追いついてきたようで、試合そのものも面白かった。それにしても、ルールもどんどん変わっているんだね。(25点とか、リベロとか:笑)

最初のイタリア戦に負けたのがよかったのかも知れないね。昨日はシーソーゲームをものにできた。監督のパーフォーマンスがかなり派手派手だが:笑、まあ昨日ばかりは良いのではないか。天井からのカメラが大の字につっぷした監督をとっていたが、あんなシーン経験したくてもできないだろう。

ずいぶん昔の話だが、日本シリーズでヤクルトの池山選手が絶不調から立ち直り、やっとこさ試合にも勝った瞬間、ショートの位置で感無量で万歳している(ロングショット)写真が翌日のスポーツ新聞のトップに掲載された。そのシーンとダブった。(ちなみに別に池山選手のファンであった訳ではありません、が苦しんでるのは知ってたので、この新聞の扱いに少し感心した。)

勢い、男子サッカーもみたが、これは前半リードされたところで、力つきて就寝。途中目覚めたときに、引き分けだったと知った。まあね、まだまだ負けてもらっては面白くない。でも40度近く、湿度も半端でないところで、サッカーするなんて正気のさたではないね。面白いのはオマーンの選手の方が後半ばてていたことだ:苦笑。だったら第3国でやればいいのにね。

今日は本当は、大学院入試面接の日だったが、パスさせてもらった(感謝)。家で大人しくしていたが、大分体は動けるようになってきた。もちろんまだまだ不自由なところは一杯あるが、一頃の椅子から立つのも一苦労、常に脈拍120/分という状態はクリアできるようなった。でもまあ調子のったらあかんで。

猫砂が効いているみたい、と家内はいってる。いいねえ。こちらも薬が効いている(願望)。

2008年6月7日土曜日

Daughter is back

土曜日: 昨夜ふいに娘が帰ってきた。1ヶ月ぶりくらいだ。大学に行き始めた当初は毎週帰ってくるぞ、と言ってたが、さすがに大学に慣れてきたようで、帰る暇がなさそうだ。まあそれが普通だろうね。自分は学生時代は正月くらいにしか戻らなかったし。

今のところ、大学が楽しくてしょうがないらしい。授業もちゃんと出て、サークルにも入って(鳥人間コンテストのクラブ:笑)、寮生活を enjoy しているようでええこっちゃ。だいたい、(自分にも記憶があるが)わざわざ帰ってくるということは下心があるに決まってる:笑。

ということで午後は、娘は家内と買い物に出かけた。何やらカットやらエステやらいろいろ単語が聞こえてきたが、そんなに多くのことは無理ということで、夏物の服を買いにいったようだ。また体形が変わったか:爆。そのほかにも、魚を焼いたことがない、ことを寮でからかわれたらしく、その修行にも来たようだ。

情報関係の授業の内容を聞いてみると、コンピュータリテラシーが6月に入り windows から Linux に変わったそうだ。ターミナルでコマンドベースでコンピュータを扱うのはもちろん初めてで(昔はそれが当たり前だったけどね)いちいち面倒、と言ってたが、結構マニアックなコマンドまで知っていて驚いた。家内が、いいねえ、いいねえ、オタクへの道だ、といって笑ってる。

今日は、午後から中田選手ひきいる all japan と世界選抜の試合を見た。もとオランダ代表のダービッツ選手のあのダッシュ力と力強いキック力に感心。あの野生ぶりは、レッドソックスのラミレスのようだ。残念ながら最後の方は PK まで外しばててるようだったが、でも、うん元気がでた。

ふふふ、今日は私の勝ち、といって家内が笑いながら戻ってきた:笑。今日はこちらは午前中は絶好調。学習効果なく、飛ばしすぎて午後はまたトーンダウン:反省。でも、いい感じにはなってきている、この調子、うまくコントロールしたいなあ。

2008年6月6日金曜日

気分転換に病院?

金曜日: 今日は病院の日。本来今週は休薬日なので本来なら病院に行く必要はないのだが、先週腹水を抜いたときに、万が一調子が悪くなった特の備えて予備日を設定いただいていた。幸い先週から今週にかけて、腹水は増えてないようだし、全体的に緩い傾きながら上向いている感じ。

なので今日は家で大人しくしていてもよかったのだが、体調がいいので外に出たくなったことと、血液検査だけしておこう、何より先生と話をして癒されよう?と思った次第。どういうわけか道も病院も非常にすいておりスムースに行き過ぎて、逆に向こうでの待ち時間の方が長かった。

血液検査の結果は改善されていて、炎症は収まりつつあるようだ。白血球の数字も元通りになってきた。もちろんまだまだお腹は張っており腹水は残っているが、これは今後の治療で自然になくなることに期待する。腹水には栄養分も含まれているので、無理に抜いて更にヘロヘロになりたくない。

先生に、この薬による治療は(日本では)初めてのケースですが、今のところはまずまず効いている感じがします、このまま治療を継続しましょう、と言われた。効かなかったときのことは考えたくないが:苦笑、まだまだ作戦がないわけではないようだ。ともあれ持久戦。少々のことは辛抱し、心だけは折れないようにする。

家内は先日「犬猫大嫌い」という匂いの強烈な砂をまいたそうだ。私は猫に負けません、と横でバレーボールを見ながら夕食を食べている:笑。今日もとりあえず被害なかったようだ!週末はまたサッカーに格闘技がある。集中力が持続するようになってきたので、ゆっくりテレビ観戦を楽しむ予定。

2008年6月5日木曜日

米国からの留学生

木曜日: 今朝起きたら雨が一時的に上がっており、久しぶりに空気が美味しかった。少し気持ちに余裕があり:笑、朝から庭を散歩。奇麗に花が植え替えられていた。そうそう、猫よけを見てみよう。

写真は、玄関の門の下に取り付けたもの、元々は鳥よけらしい。確かにここからは侵入されないと思うが、連中身が軽いからなあ、と思うが、そんなことは絶対口にしない:笑。でも今日の見回り成果によると、被害はなかったそうだ。

今週末から、米国はボストン(正確にはケンブリッジ)から留学生がインターンシップで2ヶ月強研究室にやってくる。アメリカの No.1 工科大学の博士課程の学生。何か博士論文の仕上げの解析をうちの研究室でやりたいそうなのだ。

彼のやりたいことは、確かに自分の専門であり、まあそれなりの知名度はあるが、学位取得の一番大事なときになぜわざわざ日本に来るのかちょっと腑に落ちない。アメリカ(というか彼の大学)にはもっといい先生がいるのに。(そもそも一体どうやって自分を探し当てたのか!?)

うちの大学に来る欧米の学生は、大抵日本フェチで、日本語が喋れる場合が多い。今回も実はそうではないかと想像している。フランス系イタリア人でかなりのイケメンらしく、多分日本人のガールフレンドがいるのかなあ、なんて。

と、いいつつ研究能力のレベルが違うことは違うだろう。非常に一緒に研究できるのが楽しみだ。ちなみに彼の専門はプラズマ理論物理(原子力工学科)。ね、うちに来るのが不思議でしょ?まさに異種格闘技だ!

2008年6月4日水曜日

ビデオレター

水曜日: 今日は朝から調子が良く、朝食も美味しいし、お腹も暴れることなく順調。こんなに良いと後できっとしっぺ返しが来る、と疑心暗鬼ながら:苦笑、午前中はデスクワーク。いつもなら一回目の朝寝に向かうところが、つい調子がいいので時間を忘れて作業をしてしまった。果たして、午後はやっぱり疲れて、熱っぽくかなりトーンダウンしてしまった。ペース配分は大事だ。

ところで、家内対猫の対決:笑、また一本とられてしまった。今日は大丈夫と庭チェックから戻ってきた灯台下暗しのところに、小さなネズミが一匹置かれていた!猫はご主人様に得意げに獲物を持ってくるというが、これはなんなんだろう、挑戦状か。すっかり興奮した家内は、今から猫砂をまく、といって出かけた。この対決しばらく続きそうだ。乞うご期待?

今月もいくつか懇親会が予定されていたが、もちろんキャンセル。そのうちの一つにはビデオで出ることにした。MAC には CAMERA が内蔵されているので、今すぐにでもビデオレターは作れる。ふと、年度末に(ハワイ用、しかも持って行くのを忘れた!)購入した動画がとれるデジカメがあることを思い出した。

このデジカメ、結構優れもので HD の精細さで録れる。早速体にむち打って試し録りしてみた。確かに奇麗だが、HD の密度でとると、顔の細部までくっきりうつり、なんかやつれを前面に打ち出してるみたい:苦笑。カビみたいな髪の毛まで写るし。その点 MAC に内蔵のカメラはこれは適当にぼけて、いい感じである。やっぱり MAC でとろう:爆笑。

今日は午後一気にしおれてしまったが、お腹はさほど悲鳴をあげていたわけではなかった。明日もまたこの調子を願いたいね。

2008年6月3日火曜日

流れるインク

火曜日: 今日も雨。まあ梅雨だから仕方がない。朝起きて、ゴミ出しをして、新聞をピックアップするために郵便受けを開けると、そこには郵便物の山が残されていた。昨日は夕刊も含めてとるのを忘れてたのだ。傘を差しながら不安定なまま、片手で新聞、郵便を引っぱりだす際にいくつか郵便を落としてしまった。

あろうことか、雨に濡れた地面の上に、万年筆で書かれたはがきが落ちてしまった。しかも裏面がもろに濡れてしまった。あっと言う間にインクが流れ、しばらく呆然としていたが、被害をくいとめるとめにはがきを水平にして:笑、そーっと家の中に運び込んだ。

抽象的な字が(失礼)、更に芸術的になった。もはや原型をととめている方が少なかったが、よーく見てみると、筆圧でペン先の痕跡が残されており、針の穴が空くくらい睨んでると、字が浮き上がってくるではないか。これで一安心。

なんとか文意はとれた。が、最初の書き出しだけが分らなかったので、メイルでお礼とお詫びを書いてイントロを教えてもらった。これで自分の中では完結。本当は、こちらもはがきでお詫びすべきなのだけどね...

中高はもっぱら自分も万年筆を使っていた。数学や物理の宿題も全部万年筆で解く。間違えても消せないので、そのまま続けて新たに書く。おかげで、ノートが隙間なく式で埋められて、ノートを借りにきた友達に、一生懸命写しても間違いを写してることが多いんだよな、と評判がわるかった:苦笑。

去年、どんどん字を忘れるので、字を書く機会を増やせねばと思い、万年筆を買った。なんて言うんだろう、書きやすい筆先であれば、(汚い字でも)流れるように書ける。その感触が懐かしかった。今は覚え書きをする際には、まず万年筆を使うようにしている。web でちらりとみたが、万年筆の世界も深いねえ。

これを書いているときに、テレビで米米クラブが出ていた。なんと Char がゲストで出てきて共演して、浪漫飛行を演奏した。いや Char のギターは改めて凄い。この曲は息子と最初で最後?一緒にカラオケで歌った曲だ。父ちゃん歌おう、と誘われてサビしか歌えず、なんのために CD 持ってんの、と怒られたのを思い出す。いや良い歌だね。

今日は出足が今ひとつだったが、とても気持ちよく終われた。Have a good night.

2008年6月2日月曜日

梅雨入り

月曜日: 天気がよかったのもつかの間、今日から関東地方は梅雨入りだそうだ。やれやれって感じ。まあこればかりは年中行事だから仕方ない。例年より早いみたい。家内は昨日仕入れた、猫よけグッズをぐずつく空の下でいろいろ作業をしていた。匂いの他に、物理的に猫を通さない柵のようなものも導入したみたいだ。

どうやら腹水の方は一段落ついたのか、これ以上お腹がふくれることはなさそうだ。ずいぶんとお腹は柔らかくなった。と思いきや、今日は午後くらいから、ずしりずしり胃に鈍痛が走る。少しいつも良い重め(痛め?)なので、早々と横になって収まるのを待つ。このところ大人しくしていたのに。胃の中で病巣と薬が格闘している感じか。

昨日男子100mで世界新記録がでた。100mと言えば、もはや格闘技の世界で、アスリートの筋肉たるやもの凄い(カールルイスはしなやかそうだったけどね)。1993年にシュツッツガルトで学会があり、たまたまそこで世界陸上をやっていたので、会議を抜け出して男子100mの決勝を見に行ったことがある。

その世界陸上では、女子マラソンで日本選手が金、銅を獲得し、その表彰式も行われた。陸上をまともに生で観るのも初めてであれば、日の丸が上がるのを観るのも初めてで、100m決勝を前にやたら感動した。で、その100m、イギリスのクリスティ選手が、カールルイス選手を破って金メダルを獲得した。

その瞬間スタジアムが総立ちになった。身の毛がよだつ瞬間とはこのことか、と思った。後で更に驚いたのが、その隆々とした筋肉に加えて、クリスティ選手がほぼ自分と同い年であったことだ。コンディションをここまでキープするには physical に加えて mental な強さが必要だろうな、と思った。

話を戻して、このところの100m、少しずつ記録は更新されているようだが、あのベン・ジョンソン選手が(ルール違反だったけど)出した時のインパクトはない。でも、昨日の9秒71?2という記録は強烈だった。ビデオで見た勝ち方も圧勝だった。何より印象的だったのは、小粒の弾丸が駆け抜けたのではなく、196cmの大男が、広いストライドで打ち破ったことだ。

同じ能力を出せるなら、体の大きい方がそれは有利だろう。(もちろん負担は大きくなるが。)これは北京オリンピックが楽しみになってきた。先週末からスポーツの話題が多く、今日は全然別のスポーツのことを書くつもりだったが、いつの間にやら100mのことに集中してしまった。それほどインパクトが強かったのか。

今日はサッカーもある。息子は負けないかなとか言うが:苦笑、ここは快勝して梅雨をふきとばしてもらいたいね(まだキックオフ前)。

2008年6月1日日曜日

目標と願望

日曜日: 今日はいい天気だ。昼からはすっかり晴れたので、久しぶりに外に出た。先月の入院以来殆ど病院と自宅の往復以外には外に出ていない。(朝のゴミ出しはしてるけどね!)お腹の張りが動きを邪魔するのが気になり大人しくしている次第。

また昔に戻り最初の目標は近くのコンビニなのだが、まだちょっと自信なく(実際は行けると思うけど)、庭をうろちょろすることに。といっても広大な庭ではないので、できることは限られており、猫の痕跡を探すことくらいだ:笑。(そういえば、今朝は糞を置いて行かれたらしい!)

当たり前だが、家の中より外の方が気持ちがいい。今はあまり花が咲いておらず緑一色だ。家内は今日マリーゴールドを植えると言ってた。また庭先が明るくなるね。(近くの園芸店にでかけたついでに、猫よけ特効薬もゲットすると言ってた:笑)

先月は、入院した日から、今月担当予定の授業の講義ノートをせっせと作った。昨日無事最低限のものは完成。いつもは、OHPに絵を出して板書するスタイルなのだが、とにかく体力温存のために、座って板書なしでプロジェクターできるよう、すべてを最初から作り直した。

去年までは、自分の授業のやり方が一番良いと信じ、全く反省もしないで毎年同じことを繰り返していたのだが、こうやって作り直してみると、如何にその考えが甘い(努力が足りない)のかよくわかった。プロジェクターで(ppt で)授業することがベストとも思わないが、やりようによっては 効果を上げられるだろうね。(如何に学生に能動的に授業に参加してもらうか、ということにつきると思う。)

こう見えても、自分はうちの大学の FD (Faculty Development ) の責任者だったわけだが:笑、いやあ灯台下暗し?違うなあ、他人に厳しく自分に甘い?、自分のことを見直したことがあまりになさすぎた。療養中に色々考え直せたのが非常によかった。色々な視点で授業や内容を見直せたし。

もちろん、今の状態で授業は出来る筈もなく(したら酸欠で倒れるだろう)、何名かの先生方に代講をお願いした(ご快諾いただいた先生方本当にありがとう!)。なので、とにかくその先生方のご負担を減らしたいという思いもあって、講義ノートを作り直した。(学生でなくプロのチェックが入るので、それはそれで緊張:笑)

今、先が余り読めない悶々とした生活を送りながらも、実現できそうな小さな目標は持ちたいと思っている。このノート作りはその一つだった。ちょうど一段落したので今日はすっきり。今度の治療までまだ2週間近くある。その間にもう少しきびきび動けるようにはなりたい。これは目標でなく、願望。

2008年5月31日土曜日

じめじめ

土曜日: 今日も朝から雨。雨よりもこの寒さにうんざり。このところ暖かかっただけに、この寒暖の差は結構こたえる。それでなくても(副作用で)寒気を感じやすくなっているので、今日はもうジンジン寒くて、上下とも1枚服を重ねて過ごした。動きがさらに悪くなるが:苦笑、仕方がない。ちょっと喉が痛い気もしてきた。なんか不味い。

この所家内は猫と格闘している。野良猫か他所様の猫かわからないが、人んちの庭に堂々と侵入してくる。まあ猫くらい侵入したって大したことではない(と自分なんかは思う)のだが、通過するだけでなく、必ずお土産を置いて行くのだ。これが糞であれば、まだ許せる?のだが、最近は mouse (の死骸)を誇示するように置いてあるそうだ(涙)。ペットボトルに水を入れておいておくと猫よけになる、等いろいろ対策をしているのだが、なんせ敵は身軽なので全く意に介せずやってくる。うーん、どうにかならないものか。

この5月はジメジメした気分で一杯だった。もはや背水の陣?なのでどっしりと構えたいのだが、やはり人間弱いもので、日々のちょっとしたことで一喜一憂してしまう。特に人間の機械的な動きを阻害され、具体的にはお腹が張りにより、不快感が増し動きが日に日に悪くなると、そこからくるプレッシャに押しつぶされそうになることもある(まだ大丈夫)。

そんな折でも学生からの連絡は嬉しい。今2名アメリカに学会に出かけていて(国際シェル・空間構造学会、この間の CG コンテスト最優秀賞をいただいた研究の発表)、無事講演が終わったとのこと。何とか質問もこなしたそうだ。ホントよかった。現地には全く偶然ながら、コーネル大学に留学した OB が自分の卒業式を終えて待機してくれていたようで、週末は3人でニューヨークで過ごすらしい。いいなあ。

じめじめした季節に、相応しい?ものはカビである。どうやら自分にも生えてきたみたいだ。鏡に写すとそこには、スキンヘッドから普通の丸坊主に進化しようとしている頭があった:爆笑。おかえりなさい、って感じかな。

2008年5月30日金曜日

痺れ

金曜日: 前回の薬の時には殆ど自覚症状としてでなかった、指先のしびれが少しだけ現れてきた。まだまだ痺れという程ではないが、多少指がぴりぴりする。冷たいものを飲むと喉が締め付けられる感じは、常温のものでも生じる。それから冷たいものに触ったときにもやはり指にしびれ(軽い電気ショックのようなもの)が走る。

これから夏になるので、冷たいものに触れないのはちょっと厳しい:苦笑。冷蔵庫の中のものは触れない、冷たい水で手を洗えない、極端なことを言えば、トイレの後で手を洗うのにも感じるようになるのかも知れない。もう今日だけで、学習効果なく(久々の老人力!)何度もピリピリ感を味わった:笑。

今はまだ大したことがないので、面倒くさくなって、しびれを楽しむように何もしていないのだが、そのうちこれも蓄積されてきて、結構きつくなるらしい。またまた悩みが増えることになった。確かに、お箸をもつのもペンをもつのにも少し違和感を感じる。何よりタイピングに支障がでるのは辛いなあ。

その少し痺れる手で Killing me softly を(ギターではなくピアノで)軽く弾いてみた。もちろん素人なので、ハ長調に直して:笑、右手でメロディ、左でコードを弾くだけなのだが、なるほど美しい音楽とはこうあるべきなのだ、とそのコード進行(音の構成)にひたすら感心する。これギターでは分らない、かなと思う。

まだ抗がん剤の副作用で、1日に何度か気分が悪くなる。食事をとること、栄養をとることは義務づけられているので、できるだけ顔張って食べる。腹水の方は2、3日でまた元通りになると言われていたが、今のところ目立つほど増えてはおらず、座っても立っても寝てもつらい、という状況は免れている。

というわけで、悪いなりに普通に過ごせている。明日で5月も終わり。いやあきつい一ヶ月だった(後1日あるけど)。

2008年5月29日木曜日

Killing me softly

優しく殺して、なんて、このブログに相応しくないタイトルである:笑、が、もちろん、これはそういうことではなくて、歌のタイトルの一部。この後に続くのは当然「 with his song 」で70年代に大ヒットした曲。CM にも使われたので当時は世代を問わずこの曲を耳にした人がいたのではないかと思う。

自分がいかにうまく訳したところで、彼の歌でやさしく私を参らせて、くらいだろうが、これを「やさしく歌って」と邦訳した方のセンスに脱帽。まさにそれがすべてである。歌手はロバータ・フラック。覚えやすい聞きやすいメロディに彼女のソウルフルな声が乗り、「Strumming my pains with his fingers」と始まると、本当に今でもぞくっとする名曲だ。

80年の後半くらいか、会社時代の友達と毎年の恒例行事として、よみうりランドイーストに Live under the sky という野外ジャズコンサートにでかけていた。毎年毎年ビッグなアーチストが出演し、スペシャルセッションも組まれ、夏の野外の開放感もあって本当に気持ちの良い一夜をすごせたものだ。

そのコンサートにロバータ・フラックが出演した。他の出演グループがマイルスだったか、ハービーハンコックだったか、ちょっと記憶にないが、少なくとも自分はロバータ・フラックが目的だったわけではない。でもちょっとこ難しいジャズのバンドの間に登場した、彼女の歌は非常に我々をリラックスさせてくれたと思う。

彼女の曲についての知識はこの曲以外は何もなかったので、ただただ音の流れに身を任せていた。そしてすっかり陽がくれ、夏の夜が深まろうとしたときに、いきなり無伴奏で「Killing me softly with his song」が始まったのだ。なんとも言えぬ安心感とともに、ほぼ全員が総立ちになったのではないかと思う。あのタイミングであのメロディ、あの歌を歌われるともう鳥肌鳥肌。結局その日の最も印象に残った曲になった。

今週始め、以前一緒に演奏したことのある女性から、今度この曲をやりせんか、と「やさしく歌って」を挙げてくれた。そのタイトルを聞いた瞬間に上記のことが一瞬にして頭の中を駆け巡った。さて自分は何をやるのだろう、歌かしら、ギターかしら:笑。ギターとピアノのデュオとうのもありか??でもせっくなら、Strumming my pains with his fingers と誰かに歌ってほしいなあ。

ちなみにこの歌は、すばらしい歌手がいるから、と聞きつけたコンサートで、人生を変えるほどのその歌に酔いしれる、といった内容です。

2008年5月28日水曜日

高齢者パワー

水曜日: 昨夜腹水を抜いていただいたおかげで、昨夜は「おまじない」の必要なく良く眠れた:笑。約2リットル近く抜いたので、ちょうど2kgくらい体重が減っていた。確かに効果はあり、今のところ楽になっている。が、所詮は対症療法なので、本質的に炎症部が治らなければ、2、3日でまた元通りになるそうだ(グスン)。

昨日は、隣で80歳の方が4時間輸血されていた。ご病気はなんですか、と聞かれたので、胃です、と答えると、私はもう4つめのガンで肺なんですよ、と仰った。輸血の間もずっと血痰を出されており、風邪ではないので、ご心配なく、と気をつかって下さる。義父は、いろいろ紆余曲折はあったが、全体的にベクトルは上向きで、ついに一般病棟に移り、リハビリまで始めたそうだ。義父もそろろ喜寿だったか。新聞には75歳のプロスキーヤーの方がエベレストに2回目の登頂に成功したとあった。

なんという後期高齢者の方々のパワー。こちらも顔張ろう、という気持ちになってくる。帰り際先生に、(今さらながら:苦笑)どういう風に毎日過ごしましょうか?と伺うと、全く普通に過ごして下さい、とのこと。もちろん動ける範囲でだとは思うが。講義の手配(代講)はすでに終えたので、しばらくは家で普通に過ごすことになる。

前の薬が切れてきたのか、爪が徐々に回復してきた。久しぶりにギターを持って弾いてみた。ピックならなんとかなりそう。左手は細かいローコードより、親指を使ったハイコードの方が楽だ。うん、バッキングなら何とかできるといったところか。ギターの音はやはり心地いいね。

2008年5月27日火曜日

点滴中

火曜日: 抗がん剤投与中。終了後腹水を抜くかも。フルコースだ!

今日は、薬を変えてからの化学療法1クール目3週目。トータル5時間強の点滴の合間に、こそこそっとブログを携帯から更新してみた。それが上記の1行。今日は PC を持たずに病院にいったので、携帯から更新ができるのか、を試してみた。携帯から、というよりは、メイルをこのブログに送ると自動更新されるしくみ。(なるほど便利だ、写真を添付するとそれも up される)

と、今は家に戻ったので、このブログを書いている。朝は事故で高速が渋滞。2時間近くかかり、お腹の張っている自分はもうそれだけでかなり疲れた。なんとかぎりぎり血液検査に間に合い、先生と今後の相談。血液検査の数字は改善されているので、そのまま治療を行う。ただ、腹水は外から見ていてもつらそうなので、今日抗がん治療が終わったら、緊急外来で抜きましょう、ということになった(プチプチ手術)。

5時間の点滴の間にも、あーだこーだと、体を動かしてお腹の具合を調整。ついで点滴が終わり次第場所を変えて1時間かけて腹水を抜いた。気分的にはすごく楽になった。今は少々興奮状態なので、勢いでこれを書いているが、そろそろバテルはず。この続きはまた明日。

2008年5月26日月曜日

メイド

月曜日; 数日前、ある雑誌に、大学の先生がふと誘われるように秋葉原のメイド喫茶に行き、そこで分らないまま「ツンデレ」コースを頼み、最初冷たくされ、あとでちやほやされるサービスを受けて呆気にとられる、という話が掲載されていた(フィクションです)。

もちろん自分も、メイド喫茶なる言葉は知ってはいるが、その実体は知らない(M科のKom先生なら知ってるかも?想像です!)。いわんや所謂「アキバ系」という言葉の意味も、マスコミや子供たちの話から何となく理解しているだけだ。「ツンデレ」であしらわれるのも一度はいいかも知れないけど、やっぱり「ご主人様!」の方がいいよね:笑。

昨晩、娘からメイルが来た。このところ大学祭の準備等で忙しいとは言ってたが、どうやら昨日一昨日がその本番だったらしい。添付写真がついていたので見てみると、なんとメイド喫茶をやってるではないか:爆。(どことなく田舎っぽいね!)

そうか、それでこの間秋葉原に皆で行くといってたのか。(彼女の大学は秋葉原から某私鉄で50分!)思わず、娘だけでなく回りの女の子たちも覗き込む(完全に親父だ)。なるほど、学園祭とは言え、自分の娘がメイドになるとは思いもよらなかった。ならば今度自宅で奉仕してもらおうか。(高くとられそうだ!)

この写真がおまじないになったのか、昨日は久しぶりにノンストップで熟睡できた。今日もあやかろう!

2008年5月25日日曜日

寝るおまじない

日曜日: 最近寝ている時間は多いが、連続して眠れている時間は本当に少ない。やはり繊細な体なもので:苦笑、ちょっとしたお腹の違和感で目が覚めてしまうのだ。だいたい2時間で必ず一度目が覚める。

今はお腹は張ってかちかちに固くなっており(いやホント)、それでお腹が痛くなったり、とても不快だったりして眠りが途切れることが多い。そうなると、ほら腰が痛いときに、寝る姿勢を自分で調整するように、あーでもない、こーでもないと色々体を動かして試す。

寝返りをうてない身にとっては、動かせる自由度は殆どないのだが、それでも膝足を立てたり、足を組んだり、広げたりしながら、手をお腹の各所にかざしたり、なぜたりしていると、不思議に、徐々に不快感が解消され、そのうち寝てしまう。

このところそんな日が続いているが、残念ながらこのおまじない、毎日ポーズを変えないと効き目がない:笑。一つずつ効果のあったパターンを試してみてもたいてい駄目で、その都度新しいポーズで寝ていることになる。これって外から見れば妙だろうね。(結局ポーズが役に立っているわけではないみたい!)

それでも、違和感が和らいできて、布団の中が人肌+くらいの温度になってくると、とても幸せな感じがしてくる。でもあまりいい気分になってくると、今度は起きるのが大変。低反発型のベッドで、沈み込む自分を自力で奮い起こす。

今あまり大きな期待はもたず、じっど潜行するのみ。明後日の病院までまだ後1日あるのね、、顔張る!

2008年5月24日土曜日

サァッ

土曜日: 予定どおりに雨。そういえばもう一週間もすれば6月、梅雨の季節がやってくるなあ、とちょっとブルーになる。でも今日はまだジメジメした感じはない。夕方前の雨が降るまでは家の窓を開けてずっと風をとおしていた。このひんやりさが気持ちいい。

今日は各種スポーツで盛り上がっている。バレー(北京出場おめでとう)、サッカー、野球(交流戦)、それに卓球。近年某テレビ局が卓球をとりあげてくれるので(女子中心だが:笑)、本当に良く観れるようになった。今日の試合は、世界選手権クラスの規模ではないが、一応ジャパンオープンと冠がつき世界の名だたる選手が出場している。

お昼に観たのは、福原選手と香港の選手の試合ダイジェスト。新聞に「サァッ」はやめてポーカーフェイス作戦で行きます、と書いてあった。マスコミは面白おかしくこの気合い?について書くが、卓球をやってる身からすれば、何が珍しいのか、理解できないくらい普通のことだ。

大学に入って、最初に大学の試合の応援にいったときは、関東風の応援や自己啓発の仕方に違和感は感じたけどね。これまた地方色があってよい:爆。自分は「サアッ」どころではない芸風であったそうだ(やっている方は無意識なので全く気づかない:笑)。

さておき福原選手、かけ声どころか、終始眉間にしわを寄せ、いかにも調子が悪そう or 楽しくなさそう。華麗なバックハンドを決めたときくらい嬉しそうな顔をして欲しい、と思って観ていた。全く歯が立たず 0-4 で敗北。何が彼女をポーカーフェイスにさせるのか、弱気の風だけが吹いている気がする。

午前中の風はひんやりと心地よく、休んでいる自分を癒してくれた。が、午後からは雨になり風が吹かなくなった。途端に気分が弱気に。半分夢うつつのときが一番心が無防備で辛くなる。でも負けてられない。起き上がるときには、「サアッ」と気合いを入れる。

2008年5月23日金曜日

西部講堂

金曜日: 京都に行った友人から、勤める大学の「西部講堂」を見てきた、との手紙(メイルじゃないよ!)を貰った。我々の頃は、西部講堂は、なんか汚いけど、関西ロックのメッカの一つという印象があった。ネットで見てみても、日本のロック黎明期の大切な役割を果たした、とか、大晦日のライブに出演したバンドは売れる、とか記されている。

自分は高校の時に一度だけ、大阪から京都まで見に行った。泉谷と中山(ラビさん)しぶ!のライブに、あの伝説の岡林信康(その頃百姓になられて引っ込まれていた、なつかし)が出るというので駆けつけたのだ。すごい長いライブで、椅子などなく地べたに座ってみていた。人人人で動きようがなく、小便が我慢できなくなって困った記憶がある。

僕の印象では、屋根は青一色(空ね)に塗られていたと思ったのだけど、今はもうそのような色合いはないらしい。黄色の星3つはまだあるそうだ。これも調べてみると、テルアビブ事件に関連して西部講堂には星3つが書かれたとのこと。そして西部講堂といえば、黄色い星と白い雲なんだそうだ(青い空はどこいった:笑)。

まあこちらの記憶なんてその程度のものだが、今も建て替えられることなく、あの雰囲気でたたずんでいるという。この大学には年に数回は行くのだが、すっかり記憶の外にあった。友人が言うには、是非あの西部講堂でまたライブをやろう!いいねえ。何やら来年の学園祭に申し込んでくれるらしい。そのころは自分50歳。よし復活祈念ライブといこうではないか。

2008年5月22日木曜日

流れ

木曜日: 本来なら明日は病院の筈であったが、前回のオキサリプラチンの投与(先週の月曜日)から14日たっていない、ということで治療が許可されなかった。先生は Go をしていたのだが、薬剤部のチェックにひっかかったそうだ。今はすぐにでも治療を受けたいのに。今度は来週の火曜。

体調は変わらず。良くはなってない気がする。食欲はある。体重は増減なし。いわゆる気分の悪さはなし。が、姿勢が悪いとお腹の圧迫感によりだんだん息苦しくなり、それで酸素が欲しくなるときがある。難儀だなあ。これまでにないパターンで一日が過ぎて行く。

お約束の昼食前と夕食前には2時間くらい横になる。場合によっては3時間くらい寝ている。が、最近は殆ど眠れない。ただ目を瞑っているだけ。いろんなことが勝手に頭の中をかけめぐる。昔なら退屈で仕方ないのだろうが、今は違う。この2時間はあっと言う間に過ぎる。1秒1秒体が休みたがっているみたいだ。

この1、2週間の間の変わりように驚くばかり。人間の体は偉大?だ。絶対にこの流れを変えてみせる。今は我慢。おそらくまた近いうちに入院して、腹水を抜いてもらうことになるのだろう。抜いたところで、ガンは直らないが:苦笑、気分は改善するだろうし、流れが変わるんじゃないか。

流れと言えば、先週末の卓球リーグ戦、無事リーグ残留できたようだ。最初の2戦、0-4, 0-4 で飛ばされ、迎えた3戦がラスト勝負で惜敗 3-4。ここで流れが変わり、その後2試合は快勝したとのこと。いやあよかった。夕方去年の主将からお見舞いのメイルをいただいた。早く皆に会いたいものだ。

2008年5月21日水曜日

Nicolas

水曜日: 夕方フランスから国際電話をもらった。以前から、電話で打ち合わせしよう、と言われていたのが、こちらの都合で先延ばしをしてきた。もともと同じ分野のライバル?の彼だが、アメリカからフランスに戻った際に、うちの大学と緊密な関係にある大学に職を得たのだ。

それ以来、互いのシステムを通して exchange を続けており、1年前くらいかな?共同で修士学生の指導をしようぜ、との誘いがあった。その具体的なプランを打ち合わせしたいというのが電話の目的だ。さすがに今の状況が今の状況なので、共同指導無理!、のメイルを今朝書いた。

そうすると、家に電話をくれた。お前どうやねん?、共同指導は無理や?、アホお前のガンの話や、といった感じで、2人で汚い英語で30分ほど喋り続けた。共同指導なんて大した話やあらへん、それより来年の7月までやったら最大3ヶ月こちらに来れるよう手配してあるから、2週間でもええし、場合によってはキャンセルされても全く構へん。はよ良ーなって来い。

2/3は向こうが一方的に喋り続けていたと思うが、あっという間に30分たった。最近の研究の話、家族の話などなど。。。さすがに疲れた。(信じられないかも知れないが筋肉痛!)でも元気をくれた。Many thanks.

2008年5月20日火曜日

甘い匂い?

火曜日: 今日は学会の2日目。うちの研究室の面々は今日に発表が集中しており、あと1名英国からの留学生を除いて無事終了したようだ。M1, M2 の5名は初めての学会発表で、かなり脅かしておいたので:笑、すごく緊張していたみたい。今頃皆で牛タンでも食べて祝宴をあげてるのかしら。

こちらは、食欲の方はそれなりにある。たくさんは食べられないが、地道によく噛んで:笑、何でも食べている。とりあえず毎朝それなりの快便はあるので(失礼!)、いきなり腸閉塞ってことはなさそうだ。こんどの薬の副作用として味覚の変化は(今のところ)でていない。

副作用といえば、前回のドセタキセル、イリノテカンの時に、爪が大きく変化した。今はこれらの薬をやめているので、やがては元通りに戻るのかも知れないが、現時点では、相当可哀想な状態になっている。爪がはがれかけているか、黒々と内出血しているかのどちらか。

はがれかけた爪からは、何やら体液がしみ出すこともある。昔から毒は爪から抜けるというが、まさに毒素が出ているのか、なんとも言えない匂いがする(もちろん異臭)。家内にこの話をすると、父ちゃん、その匂い爪だけでなく、体からでる成分全部に含まれているみたいだよ、と言われた。

本人はお茶を飲むときに、爪が鼻に接近して初めて気づいたのだが、それだけではないそうだ。もしかして、この涙目からも?少なくとも爪が元通りになるまで、延々と放ち続けてると思うと嫌になってくる。うーん、女の人にもてないじゃない(そんな必要はない?)。

幸い家内は四六時中近くにいるから気づいたようだが、幸いまだ息子からは指摘されていない。またまたケアすることが増えて大変だ:苦笑。

2008年5月19日月曜日

祝: CG 最優秀賞

月曜日: 本来は今日から仙台で学会だった。こちらは自宅で悠々自適?にお腹を抱えながら過ごしている。先週末は、学生の発表資料をオンラインでチェック。休んでない、と叱られそうだが、鬱鬱とした気分の転換にはなる。何より学生に頼られている、という感覚がまだ嬉しい。

ところで、この学会で CG のコンテストがあり、先生の許可なく:笑、学生が応募した作品が最優秀賞に選ばれたそうだ。いや世の中の「CG」のレベルからいけば全然大したことではないのだけど、我々の分野限定では、たまたまよかったということか。世の中バイオやらナノがはやっているが、そうではなく普通の構造形態であったのがよかったかも。

これ、「Tensegrity 膜構造の Diamond 型 Simple Layer モデルの形態解析図」というものです。なんのこっちゃ。

入院中に先生に伺ったところ、体内に腹水があるということは、胃や腸はその中をプカプカ浮いた非常に不安定な状態だそうだ。なので消化器系システムバランスが崩れて、色んな所見が現れる。浮いた感じ自体はよくわからないが、ある動作からある動作へ行くときに(寝てから起きる、とか、座ってから立つ)、圧迫されてた場所が解放されてそこに腹水が移動、んで臓器も動いている感じはする。

なので、あまり同じ状態をずっと続けていると硬直した感じになり、次の動作に非常に移りづらく(腹水の移動が遅い)なり、場合によっては結構な痛みが生じる。これ全部想像で書いているので真偽は?だが、動作がしにくいのは事実。今は同じ状態を30分続けてはなるべく立ち上がり体をほぐすようにしている。だから本当に落ち着きがない:苦笑

今日は、一日中体内でさかんに抗がん治療による生体化学反応が起きていて、常に攻められている感じだった。なんとか乗り切ったかな。お腹の張りもちょっと良くなったようだ。1日1日少しずつ、だ。

2008年5月18日日曜日

体力

日曜日: 体調は前日からさほど変わらず。体重は少し減少。気分は全体的に低調。抗がん治療の際は例外なく(少なくとも消化器系の治療では)ステロイド系の吐き気止めを最初に30分かけて流す。この吐き気止めが結構強く、金曜日、土曜日は比較的元気で、日曜日にどっと疲れがでる。これはこれまでも経験したとおり。

今日はその反動か、気分が悪いような悪くないような、力が入るような入らないような、不快な気分が継続する。ふと思えば、先日の月曜日に入院して以来、お腹の張りが気になったり食欲不振だったこともあり、あまり食事をとれてないことに気づいた。そう言えば家内もそのようなことを心配してビタミン剤を食卓の上に置いて行った。

この力の入らなさは栄養不足に違いない。こんな単純なことに気づかないほどメゲてたのか:苦笑。夕寝から起きてきて、栄養価の高いスープを含めて、食事を頑張ってとれるだけとった(といってもたいした量ではないが)。強い抗がん治療を行った後は、吐くのも恐ろしくて食が進まないときがあるが、もうそれどころではない。体力が基本ではないか。

お腹の張りは増した?ような気もしたが、ちょっと元気が戻ってきた。夕食前までは PC に向かうのも煩わしかったのに。今はこうして blog をうっている。それにしても人間(自分だけ?)学習しないものだ。昨年度同じようなシチュエーションを体験しているのにも拘らず、自分を見失っている。

夕方、体にむち打って:笑、総合格闘技をテレビで見た。真菌症でこの3年間に2度程死にかけた選手が、復活のリングに立っていた(多少演出はあるかもしれない)。試合は往年の鋭さはなく、スタミナ切れの試合だったが、なんとか乗り切りインサイドワークで判定勝ち。内容に納得しなかったのか、もう一丁だ、と叫んでいた。

そうだ。今は不調かも知れないが、ここを乗り切れば、必ずやチャンスが芽生えるはずだ。

2008年5月17日土曜日

負けたらあかん

土曜日: 相変わらず良く眠れることは良く眠れる。同時に日頃考えていることが夢に出てくる(うなされている?)ダイナミクスの講義ノートを作っていると、夢の中の主人公は脈略もなく、慣性力だの、変な言葉を喋っている:苦笑。昨日は久々に卓球の夢を見た。元気に昔の仲間と卓球をするところだった。

そう言えば、今日から関東学生リーグ戦であることを思い出した(だから夢に出てきた)。まだ(母校の)コーチとして登録されている。一試合くらいベンチコーチに入りたかったなあ。今回は勤め先の大学との一騎打ちも予定されている。これは母校は残念ながら全く勝負にならない。そもそも今の大学が同じリーグいることが問題なんだけど(愛ちゃんのいるライバル校と比べるとてんで弱い)。いずれにせよ選手の健闘を祈る。

昨日のブログを読み返してみると、ピークが終わり下り坂を迎えたい、と書いている。「下り坂」って言葉を思わず使ったようだけど、これってどちらかと言えばネガティブな言葉だね。人生下り坂とか:苦笑。意識せず使ったということは、よっぼど坂道を下るように楽したい、という気持ちの現れなんだろう。実際結構昨日は辛かったし。

昨日投薬して 5FU の副作用はさほどでもなさそうだ。今日は気分は悪くない。予定では、5FU が効いてきて、利尿剤の効果もでて、徐々にすべてが改善していく筈なのだが..なんとか次回の病院までには、ある程度回復したいなあ。今朝起きたときは、久しぶりに寝汗を書いていて発熱したか、と思ったが、そこはクリア。午後になり、なんとなく張りが改善したような気がした(ちょっとだけね、気持ちの問題か、でもそれが大事)。

ガンというのは、安静にして、治療を受けているだけでは、必ずしも改善しないのがこの2週間でよくわかった。治る気持ちも負けているつもりはないのだが、日に日にどこかの歯車が狂うこの精神的、肉体的プレッシャは結構なものだ。お腹の張りが強いと、歩行も不自然になり、弱気な書き方をすれば、そのうち歩けなくなるんでは、と思ってしまう。

今朝母に電話をした。「あんた、負けたらあかんで」わかっとるわい:笑。夕方娘から写真付きメイルが来た。今日はソフトボールをした!今から宿題のレポート!明日は男子の試合の応援と打ち上げ、いいねえ、皆からの言葉が一番の薬だ。

2008年5月16日金曜日

踏ん張りどころ

金曜日: 這うように?病院へ(ちょっと大げさ)。順調に午前中に病院に到着したが、何と午前中の診察予約が50人もあり(自分は午後2番)、午後になっても延々と診療が続いている。そもそも50件もの予約を入れること自体、もうすでに予約とは言えないのではないか?(一人5分だとしても4時間以上!)

さすがに、いらいらした午後担当の先生が、急遽他の部屋を探しだして診察開始。この辺りは多少はフレキシブルである。血液検査の結果は、炎症反応が出ている以外は抗がん治療の継続に特に問題ないとのことだった。白血球は下がるどことか増えていた!(これもやはり体内で少し異常あるということ)

お腹の張りについて再度診てもらった。一つは腹水がたまっている、これは血液の循環が悪いことにもよる。先日の腹水検査で、やはりガン性細胞が含まれた腹水だったが(これは予想どおり)、ひどく濁ったような腹水ではないとのこと(まだ大丈夫?)。今後腹水が減らないようであれば、入院して抜くことになる。

もう一つは、胃から湿潤して腸に到達したガン細胞により、腸が癒着し腹膜炎を起こしている可能性。こうなると腸自体が固くなるそうだ。これが進行すると最悪の場合は腸閉塞に至る(食べるものをすべて吐き、便がでなくなる...これは今のところまだ便が出ているので大丈夫そう)。

話をうかがっていると、クラクラクラとするばかりだが、結局は元を断たねば駄目ということである。今度の化学療法で腸の部分の炎症が収まるのを期待するしかない。あまり対症療法はしてこなかったが、今回は腹水が減る効果はあるでしょう、とのことで利尿剤をいただいた。尿の出を促進することで、浸透圧の関係で腹水が血液に戻る。

無事2時間の点滴を終え自宅に戻った。昨年10月に最初のピークがあり、今2つ目のピークが来ているのだろう。これを乗り越えれば後は下り坂であることを切に望む。

2008年5月15日木曜日

強がりはなし

木曜日: 久々に辛い日だ。3つの責め苦にあってる感じ。全体的に怠いのは、副作用のせいか。お腹の張りは日に日に酷くなるような感じがあり、あばら骨や背中まで圧迫感が伝わってくる。その上、時々普通に胃の中がグルグルするし時々痛みが走る。

横になっていれば確かに楽になるが、今度は寝過ぎ?で背中やら色んなところが痛くなる。うーん。辛い。特にどれ一つ致命的な鋭い痛みというのはない。じわじわと責めて来る。肉体的にもきついが精神的にもきつい。

さすがに今日はあまり何をするパワーもなく、漫画を読んで過ごした。辛そうにしていると、家内が、いいねえ、いいねえ、久々に病人らしいねえ、やっぱり元気すぎたんだよ、それくらいが普通、と言って励ましてくれる。ここは確かに顔張りどころ。

どうみても体のシステムバランスが崩れている。幸い明日は病院。すがるような気分とはこのことか?どうにか良い方にチューニングしたい、してもらいたい。

2008年5月14日水曜日

退院

水曜日: 予定どおり退院。今回は明後日に2回目の投与を控えての退院であり、ちょっと忙しいスケジュール。これまでと違うところは、気分が良くなったかと思うと、またぶり返すといった感じで安定しない。まだ投与2日目なのでこんなものか。吐き気はさほどないが、ゲップというかシャックリが繰り返すのはいつもの通り。ちょっとしたことですぐに寒気も走る。

腹水が増えると顕著に体重が増えるということで、今朝恐る恐る病院で体重計に乗ってみた。500g程減っていた。が、これは昨日あまりものを食べれなかったせいだろう。でも増えるよりは増しか。腹水がたまる原因というのは幾つかあるそうで、血液の循環がうまく行ってない等、この時は例えば足にもむくみなどが現れる。まだ先週の土曜日に行った検査結果が出ていないのでなんとも言えない。金曜日には何かわかるだろう。

今は、お腹の中が反応してグルグルしたりとか、胃腸内で痛みが走ったり、というよりかは、胃の張りあるいは圧迫感がすごく、妊娠?したような感じである。これにより激痛が走ったりするわけではないので、動かない分には普通に過ごせるが、いざ動き始めると何か他人のお腹を乗せてるような感覚。この不快感が腹水から来るものなのかどかはまだわからないが、この際この治療でまとめて治ってくれることを期待するしかない。

ほぼ1週間ぶりの家はやはり快適だ。あれだけ病院で寝たのに、家に戻るやいなやベッドで熟睡。低反発性(粘弾性タイプ)のベッドを使っており、一度沈み込むと弾性反発がなくなかなか起き上がれない。なので寝返りが少なくなりぐっすり休めるといううたい文句であった。今は、変にポーズが変わりお腹への負担が変わるのが嫌なので、このベッドはとても重宝する。(最初このベッドで寝たときは、スプリングが効かないのでとても違和感があった、今ではすっかり馴染んだ。)

来週から仙台へ学会出張であったが、治療スケジュールが変わり金曜日に2回目の抗がん治療となったので、やむなくキャンセルすることにした。研究室で9件もの発表を行い、集団大移動となるので(宴会を?)楽しみにしていたが、仕方がない。少なくともお腹の水がなくなるまでは、遠出は断念。先生によると腹水があるからといって、寝てばかりでは駄目で、適度に動けとのことなので、大学にはでかける予定である。後は副作用との兼ね合いか。ともあれ、気をしっかり高く掲げて行こう。

2008年5月13日火曜日

抗がん治療の翌日

火曜日: 昨晩は、一時目を冷まして、少し気分が悪いかなとも思ったが、特に問題もなく朝を迎えた。ただ頭が結構ボーッとしており、熱はなかったが血圧が170−100と高血圧ゾーン。いつもは何度か測れば下がるのだけれど、今回は5度とも同じ数字。これも副作用かと諦める。看護師さんも心配してくれて、しばらく横になってから再測定。1回目はダメ。しばらくおいて2回目で、ようやく150—90台まで戻った。

抗がん治療の翌日は、これまでの経験から重たい日になる。シスプラチン程ではなかったが、今日も午後からは少し気分が優れなかった。食欲も控えめ。食べられないことはないのだが、胃の調子や気分が悪くなったときのことを考えると箸が進められない。喉越しのよい、ゼリーとオレンジ(そんなに冷えてない!)はしっかりいただいた。

お腹の張りは、少し改善したかって感じ。改善というよりは慣れた。という方が適切か。このお腹の張りについては、胃と腸の連動した動きがぎくしゃくしているために生じている場合もあり、それを滑らかにする薬をいただくことにした。それから腹水による影響もある。これについては今後も経過観察。今後体重が増えるならそれは水がたまっているということだ。(入院してから、体重が増えているので、少し心配。)

5日が経過して、今の段階ではこれ以上治療をすることがないので(最長2週間入院申し込みをした)、明日退院することになった。後はまた金曜日の外来で済ませる。今週は月曜日に加えて金曜日に2回目の投与を行う。ただし、オキサリプラチンは使わず 5FU だけである。今度の治療は4週間で1クール。3週点滴1週休薬。3週のうち1、3週にオキサリプラチンを使用する。

先生とも話したが、病院にいると何かの時に対応してくれ、色々相談できとても安心である。が、逆に病院にいるとますます病人になってしまう人も多いらしい。またやはり1週間以上入院すると相当体力が落ちる。長期戦なので、出来る限り生活のペースを守りながら(無理しない程度に、自分の場合ここが重要)、外来で治療することにした。

前回の薬の時には症状はでなかったが、今回は必ず手足にしびれがくるそうだ。ただしもっと何ヶ月たった先の話。逆に薬の投与量はそれで制限されている。また、多分髪の毛は抜けないだろうということであった。実際今少しだけ黒い毛も見え始めている。夏にはまた復活してるかもね。

2008年5月12日月曜日

新しいお客さま

月曜日: いよいよ今日から新しい化学療法.昨日はお腹が我侭を言うことはなく(へそも),大人しくしてくれたので,途中何度か目覚めたが,ゆっくりと休めた.ただ今は寝返りをうつと,角度によって胃や腸を圧迫し,不快感や痛みを催してくる.体もようやくそれを覚え:苦笑,一定の姿勢で寝れるようになった.もちろん今度は体が痛くなるのだけど.

今回もこれまでと同様に2つの薬を同時に使用する.オキサリプラチン(化学名,製品名は異なる)と一緒に TS-1 と同じ5FU系の薬を使用する.それともう一種類葉酸も入れるとのことだった.時間にして5時間から6時間.今までより1.5倍くらい長い.

朝食事を終えてくつろいでいると:笑,若い(イケメン風)の担当医が部屋にこられて,外来の前に点滴のラインをセットされた.当初の開始予定時間がもう少し後だったので,心の準備ができてなかった(あまりしてもしょうがない?).

最初の TS-1 とシスプラチンのときは,初めての抗がん治療ということもあったのかもしれないが,先入観として嘔吐や気分が悪くなるものと信じていて:苦笑,治療後2,3日は実際に強烈に気分が悪かった.その後は,慣れてきたというか,嘔吐,気分の悪さについては,あまり気にならないタイプということが分かってきた.

もちろん,今回は薬が変わったので,これまでのことはあてにならないが,少なくとも特に構えることなく,治療をはじめた.さすがにオキサリプラチンを投与するときはちょっと緊張して,ゆっくりと体を休めたのだけれど,そのまますやすや寝てしまった:笑.途中,ベッドの中で何度か悪寒したくらい.

さて,治療が終わり冷たい飲み物を飲もうとしたら,突然喉の奥に詰まった感じがした.何か混ざってたのかと思い調べたが何もない.何度か同じものを繰り返しているうちに,口に含んだ瞬間,口の中にしびれが少し走った.

更に,お手洗いのあと手を洗浄していると,洗浄後に急速に手が冷やされていく感じがした.そうだこれについては,主治医の先生が,冷たいものを飲めなくなる,とおっしゃってたのを思い出した.またそういう記事を読んだこともある.ビールは飲めません.冷たいものに反応します.もっと後から来ると思っていたのに,

まあこれは,暖かい飲み物を飲み,お湯で手を洗えばいいことなので,さほど心配はしていないが,それにしてもビックリした.まだまだ新しいお客さんが来るのだろうか.とりあえず,火曜日の退院は延ばしてもらうことにして,もう一日様子を見ることに,顔張ります.

2008年5月11日日曜日

へそ

日曜日: 今日は安息日の予定だったが、深夜突然おへそが痛くなり、思わずナースコールをしようかと思った。寝ぼけていたので、そのまままた眠ってしまったのだが、なんか本当に非常に鋭い痛みだった。(おへそが痛くなることがあるなんて知らなかった。)

朝目覚めた時には収まっていたが、心配なので看護師さんに報告。しばらくして若い方の先生が覗きにきて下さった(休日なのに)。おへそというのは腸に異常があったときに場所に関係なく真っ先に反応することがあるそうだ。

例えば盲腸のときも、最初にへそが痛くなるとのこと。今回は昨日の腹水検査の針で腸管を傷つけたのかも、と心配のようだったが、そこまで詳しいことはわからない。また酷く痛くなるようだったら、レントゲンを撮って調べることに。

今回の入院では、最初から、お腹の重たさや、時々痛むこと、張っていること、おへそ、など、その都度いろいろ主治医の先生に伝えてあるので、毎日毎日入ってくるどの看護師さんも、お腹大丈夫ですか?異常ないですか?と聞いてくれる。

残念なことに?まだどうしようもなう酷い状態のときはないので、お世話になっていない(これはこれで結構!)。この病棟でも複数の看護師さん達がチームを組んで、順繰りに自分の担当になっているが、きっとその際の申し送り事項に、お腹の具合要チェック、とのことが書いてあるのだろう。(こういう時は病院にいると安心)

今日は、朝から6月からの予定している授業の講義ノートを作り始めた。今迄5年以上ずっとさぼっており、古い講義ノート、資料の状態のまま、何の修正、改善もせずに毎年その場しのぎで、板書で補いながらこなしてきた。それをたいそう反省して:苦笑、時間のあるときにやっておこうと思った次第。まあまあ自己満足な出来。

夕刻、助教さんが訪ねてくれた。少なくとも来週は(場合によっては再来週も。どうせ出張の予定だった)お休みするので、授業や研究室、再来週の出張に関する不在中の段取りを打ち合わせた。ほんとうに黙々とこなしてくれており、ただただ感謝。なんとかして、来年の彼の就職先を見つけなくては。

いよいよ明日から化学療法。不安もあるが、今は本当に楽しみにしている。副作用も気になるが、なんとか乗り切って、明日も bog をアップする!(予定ね:笑)

2008年5月10日土曜日

腹水検査

土曜日: 昨日の先生方とのミーティングで腹水の話となり、急遽腹水を抜いて調べることになった。そもそも今回の入院となったのは、また少し腹水が出ていること+全体に2月から状況が変わっていないので、効果の薄れて来た今の薬を止めて新しい薬を使用するためだ。

一方で、ここ2、3日のお腹の張り具合も体感として気になっていたので、腹水の様子も調べてみることになった。つまりこの腹水にがん細胞が混ざっている可能性が高く、そうであれば、胃壁から湿潤したガンによるものとわかる。

水抜きといっても、腹水を全部抜く訳ではなく、検査用30ccだけ。どうやって抜くのか興味津々だったが、基本的には超音波エコーを使って腹水を抜く針を刺せる場所を探し、適当な場所が決まったら、麻酔注射をして、針を入れて水を抜く。

病院内の別の場所にこちらが出向いて、専門の医師にやってもらうのかとばかり思っていたが、午前中に、そろそろ始めますね、と二人の入院担当の先生方が入って来た。やおら白衣を脱いで、ネクタイ姿になり、ワイシャツの腕をめくって...オイオイ何をはじめるんじゃい、って感じ。

より若い先生が作業担当。まず消毒にお腹にイソジンを塗りまくる(本当にイソジン。色もあの色)。その後で麻酔注射。皮下脂肪が厚いためか?一回の麻酔量では足らず、もう一本注射をした。歯医者と一緒で、最初の一瞬だけが痛く、後は順調に進むはずだったが、まだ効いてないところがあったのか、水を抜く針を入れる際に、思わずイテてイテてと叫んでしまった:笑。

そうなると、もう恐怖心で一杯になり、看護師さんが、大丈夫ですか?そんな顔しなくても大丈夫ですよ、と笑いかけてくれた。実際は2度目の麻酔以降は全然痛くなかったのだが、顔はひきつっていたようだ。

というわけで、今日のは腹水作業でしたので、抗がん治療は来週頭からになった。午後、入院の治療計画書にサインした。なんと治療計画では火曜日退院になっている。早っ!火曜日の時点で副作用が顕著でなければ御引き取り下さい、ってことか?

家内は、変な副作用が怖いので(というより、そうなればとても面倒見切れないので)、1週間でも2週間でも入院しろ、と主張している。自分も1週間は覚悟していたのでちょっと拍子抜け。担当の先生によると、居たかったら部屋自体は大丈夫とのことだった。

今日の午後3時頃から、外来の主治医の先生と今後の方針の詳細について、家内と伺った。結構なプランができあがっていた。いずれにせよ、月曜からまた未知との遭遇。明日の日曜日は安息日、自宅には戻らず病院で過ごす。

2008年5月9日金曜日

入院初日

金曜日: 昨日は、一時お腹が非常に張って、凄く不快&不安になったが、昨夜から今朝にかけてそれは解消。だいたい病院に行く日、自覚症状が軽くなる(ような気がするだけ?)のはいつものことである:苦笑。さあ今日から4度目の入院。

中国国家主席来日による交通規制があるということだったので、ちょっと早めに家を出た。ナビがさかんに渋滞があると言うし、実際多くのパトカーや検問があったが、非常にスムースに車は流れ、予定受付一時間前には病院に到着。部屋にも余裕をもって入れ、そのままお決まりの、心電図、X 線、血液検査を済ます。

いつもは、入院時の主治医の先生とお会いするのは夕方になるのだが、今日は昼前にはお会いできた。今回の治療計画について、いつもの外来の先生を含めて打ち合せをするのは、多分夜7時以降になります、と言われた。外来治療が金曜日であり、クール中の投薬のインタバルを固定したいので、できれば明日から抗がん治療をしたいとのことであった。

昼食後早速、金曜日の教授回診があった。例の前首相の主治医である。以前も受けたが、本当に神の指といった感じで柔らかく問診しながら触診が進む。CT などなく、指だけが頼りだった時代の手つきである。昨日からのお腹の張り具合を指摘され、後首の辺りが気になるなあと言って去られた。その後、お弟子さんによりもう一度首のチェックがあり、教授は何を感じたみたいですが、大丈夫ですから、と言って終わった。

この大名行列は特に主治医が行うわけでないので、多分患者には余りメリットはない。教授の先生による一人一人の患者チェックを通じて、大学病院として若い先生方の教育を兼ねてるのであろう。(ちなみに入院の主治医と外来の主治医は異なり、入院の主治医は若手2人組)

さて、結局夜8時前にいつもの先生とやっと治療方針について話すことができた。家内がいないことを気になさっていたが、そこは旦那に全権委任。細かいことはまた別途記すことにして、とりあえず「オキサリプラチン」というのが新しい治療薬の名前である。米国ではシスプラチンと同等かそれ以上との実績があるそうだ。これと TS-1 系の薬(飲み薬ではなく点滴)を併用する。1回6時間程の点滴を今度は3週続けて1週休みとなる。明日は腹水のチェックもすることになったので、治療スタートは場合によっては月曜。

いずれにせよ、お腹の張りの「根源」が、今回の治療で縮小されて行くことを祈るのみ。

2008年5月8日木曜日

明日から入院(4回目!)

木曜日: 今日夕方ようやく病院から部屋が空いたとの電話が来た。午前中あまり連絡がないのでしびれをきらした家内が、病院に電話をかけたところ、全然退院患者がいないので空かない、とのつれない返事がきた。せっかちな彼女は、ならば主治医の先生に電話をかけてプッシュしてもらおう、と思ったらしい。

主治医の先生の携帯電話は、新年冬休みの際に何かあったときにと、個人的に我々に教えてくれたものだ。それを思い出した家内は、心配でたまらない妻役を演じるから携帯番号を教えて、とメイルしてきた。(妻役ではないと思うけど:苦笑、確かにそれほどは心配していないようだが!)

ちょうど今日は午前は授業で午後からは2件来客があったので、携帯番号だけを伝えて後はまかせた。結果、いつもの病棟の部屋がなかなか空かないのであれば、他の部屋(例の高級なところ)でもいいから次ぎ空いたら入れるように、との依頼を入れて下さったようだ。その結果、新棟の9階の個室に決まった。(もつべきものはホットラインか。同じ大学のよしみか。)

このところ、自分が妙に不安がっているのを家内も気づいていて、単刀直入に主治医の先生に、どうですか、と聞いたそうだ。(亭主のいないところで、直接話し合いがもたれた:苦笑)一応電話では、ここだけの話ですが...的なことはなく、薬を変えるので入院していただくだけで、あまり心配しないよう励ましてあげて下さい...で終わったとのこと。

ともあれ、今はちょっと安心。お腹の方は膨満感があり今ひとつすっきりしないが、明日からは隣に医者がいるのでもっと安心だ。今日無事授業を消化でき、来週の授業のやりくりも終わった(複数担当者はありがたい)。当初から再来週は東北出張の予定(もちろんキャンセル)だったので、ほぼ2週間は丸々休養できる(入院は1週間弱の予定)。ここらでうまく仕切りなおしとしたい。顔張る!

2008年5月7日水曜日

不安には茸

水曜日: あーあ連休が終わった、と思うのは僕だけではないだろうけれども、あっと言う間だった。この間ゆっくり休めたけれども、同時に次からの治療への不安との戦いでもあった。

治療への不安というのはちょっと違うかも知れない。治療へは期待だね、やっぱし。何が不安かと言えば、前回の治療から明日で3週間になるので、ちょっと化学療法の期間が開いていることへの不安だ。

今日水曜日の時点でまだ病院から電話が来ない、となれば明日木曜日からの入院はない。早くて金曜日だとしても、土日は殆ど治療が行われないので、来週からということになる。その間にも、悪い細胞は増殖しているのか、とつい考えてしまうのだ。

更には、先日の検査結果以来、体の変化にすごくナーバスになっており、ちょっとした痛みが明日には更に酷くなるのでは、とすごく気になる。特に凄い痛みを我慢しながら日々を過ごしているなんてことはないんだけどね。(今日もごく普通に大学に行きました。午前中だけ。)

こうなるとさすがに結構メゲてきて、お昼には大学から戻って少し休んでいた時に、凄く悲しくなってきた。少しまた下痢気味で、お腹の中を縦横無尽にガスが走り回ったからだ。

しばらくして、阿呆らしくなってきて、開き直って立ち上がるのが自分のいいところで:笑、布団から抜け出して、気持ちで負けたらあかん、と顔張って行動する。ちょっと考えて、実姉が送ってくれた、怪しげな茸のスープを飲むことにした。

アガリクスというガンに効能のある茸よりも、3倍効能があると宣伝されているものだ。科学万能主義が優先的な自分は、親から薦められているタヒボ茶を飲んでいるので、そんなに幾つもこの手のものを服用しても仕方ない、と放っておいた。

が、もうそろそろ本当に何でもあり、になってきたので、気分転換というか気休めに飲んだ。うん、全然まずくなく、すっきりお腹に入った。Web によれば、どこかの医学博士の方が、最初の数杯は効くでしょうね、そうそう飲んでも効果のあるものでもない、とか書いてあった。(いやいや効くのは、次の治療まででいいんだ!)

実はこの茸のスープ、色々エピソードがあり。弱っている犬(やはりガン)に飲ませたら、寝たきりだったのが,急に散歩できるようになった、との話を家内が隣の家の奥様から聞いて来た。web をみると、確かにこの茸は、犬用のスープとしてもしっかり売られて、実際にそれなりの効果があるということだ(読者からの感想欄に一杯書いてあった:笑)。この茸は、タモギ茸といいます、興味がある方はお調べあれ。

という風に、1日が過ぎて行った。病院から電話は来ず。明日も悶々と過ごすのかなあ:苦笑。

2008年5月6日火曜日

連休最終日 - 初心 revisited

火曜日: 今日で連休は終わり。義父の見舞い以外は本当に何もしなくなりそうだったので、一念発起して論文の査読を行った。いったいどのような経路で、Sound and Vibration のような専門誌が自分に依頼してくるのかとても不思議。これって例えは悪いけど、機械学会が、自分にギターの鳴り心地について原稿を書いてくれ、とか言ってるようなもの:笑。

確かに内容の一部については、それが主旨ではなかったのだが、昨年米国の(違う分野のしかもマイナーな)雑誌に掲載はされた。もし、それを editor あるいは周辺の人が読んでいたとして今回の依頼ならば、恐るべし。まあ何かの偶然だろうね。普通は専門じゃない場合は丁寧に辞退するのが筋であるが、つい悪い癖で!引き受けてしまった。(他人の論文を読むのは面白いし、その頃は療養中で時間がたっぷりあった。)

数学の強いインドからの投稿で、論文にはずーっと小難しい数式が並んでいて、引き受けたものの中々読む気にはなれなかった。でも今日は、やっぱ一つずつ困難に向かわなきゃ:苦笑、と気持ちを新たにして try した。で、読んでみると意外に簡単&抜けが多く、残念ながらどうみても却下。英語で reject の理由を書き上げて web から結果を submit. 最近は web による論文投稿のインフラが完備していてて、とても便利。(今日は結局もう一編仕上げた。まだ後2編あるけど:笑)

と、外を見ると、見事な晴天。今日も大人しくしている予定だったが、雲一つない真っ青(ちょっとくすんでて、富士山は見えず)を見ていると、うずうずしてきて、久々の散歩。そういえば、家でふらふらになりながら療養していた頃は、頑張ってこうして散歩にでかけていたなあ、と思い出した。うん、また振り出し?近くまで戻ったかも知れないけど、あの頃よりはましな筈だ!と言い聞かせる。

いつもの公園にでかけると、子供たちはあまりおらず、老人によるゲートボールが行われていた。それを横目で見ながら丘を登る。枯れた1月にも、桜の3月にも写真をとったが、この5月はうるさいくらいに緑がきれいでパシャリ。もう一枚の写真に写っている、丘のてっぺんのこの木まで来て、深呼吸をしていたなあ。今日もひと呼吸ふた呼吸。

今日は結局病院から電話がなかったので、入院は木曜日以降。また授業のやりくりが大変だ。トホホ。

2008年5月5日月曜日

連休3日目 - 気分転換

月曜日: 久しぶりにぐっすり眠れた。体調も穏やかで、せっかくの休みだからどこかに出かけようかとも思ったが、ここは自重した。連休明けに予定されている入院に備えて?体力を温存する。にしてもよく眠れる:笑。この連休中は、溜まっている幾つかの仕事を片付けるつもりでいたが(子供の宿題と同じ?)、いつも計画倒れ:苦笑。

明日出来ることは今日するな、が(以前にも書いたような気がするけど)モットーなので、やろうと思うこと自体が間違っているのだけど、明日明日明日明日と延ばし続けるとさすがに焦るというか:苦笑。ちょうど GW 前に欲しい洋書が数点あったので、米 amazon に order したら、あっと言う間に連休初日に届いた。これが予定外だった!

洋専門書なので、普段は大学でしか開かないのだが、どういうわけか無性に(無闇に?)読みたくなって、連休の間中、起きてるときは勿論、布団に入るときも、トイレにいるときも、常に持ち歩いてページをめくっている(お風呂にはもっていってない!)。今 Motivation の一つに、専門書や教科書を書くことがあり、きっとモヤモヤ感を振り払いたかったのだ。

この間の検査結果を聞いてから昨夜迄の間に、友人を含め何人かの方と電話で直接話しをした(もちろんメイルもいただいた:謝謝)。自分の携帯電話は殆ど「形骸」電話と化しており(メイルには使うが)、普通はかかってくることもなければかこちらからかけることもない。が、やはりどこか話すことで気分を紛らわしたい思いがあったのだろう。何か言葉をかけてもらいたかったのかも知れない。

また、こんなときに限り、外国の複数の友人から「どやねん調子は?」とメイルが来る。今の状況を英語にするのは結構大変なので(ボキャブラリーの問題)、最小限にとどめて「なんとか普通に暮らしてるけど、まだまだ時間がかかりそうやわ」と答える。どのメイルも最後は「ヴェニスには来るんやろ?」で終わる。今はちょっと(かなり?)弱気で could be としか答えられない、ちょっと寂しい。

色々気をかけてくれるすべての方々に感謝。気が晴れて、読書も進んだし、音楽もゆっくり聞けた。明日も同じように過ごす予定。

2008年5月4日日曜日

連休2日目 - 生命力

日曜日: 明け方、お腹が重苦しくて目覚めた。半年前に入院したときにも経験したが、腹水?のせいか、寝返りを打ったときに(姿勢を変えたときに)お腹が圧迫される感じ。当時先生に相談すると、そんなことはありません、と一笑されたのを思い出す。あの頃は、なるべく寝返りをしないように、とか、起き上がるときはそーっと、とかなり care をしていた。年が明けたくらいから、殆ど気にならなくなっていたので、またちょっと不安がのぞいた。

幸い起きてからはあまり違和感はなく、いつものと同じ調子で、午前中はたっぷり休み、午後から義父のお見舞いにでかけた。一時は最も重い患者を治療する第1 ICU に居たのだが、集中治療の甲斐あって第2 ICU に部屋が移っていた。肺炎の方も収まりつつあり、GW が終わるころから自呼吸できるようにリハビリを始めるそうだ。意識も戻り(眠らされていた)、顔色も良く、筆談で会話をした。

いや、感激した。義父が危篤(に近い状態)から回復するのは、もう何度目だろう。覚悟するように家族に伝えられる度に、その逆境を乗り越えて復活される。もちろん退院等の話はまだまだ先の話だが、きっと回復する。こちらは、全然病気に見えないねえ、と皆からからかわれ、いやいやまた入院です、と状況を話す。とにかく気持ちで負けたら駄目よ、と義母からも念をおされた。

再再再入院(というか、薬の再変更)という事実に、わかってはいてもさすがに少し落ち込み気味だったが、今日のお見舞いで俄然パワーが戻ってきた。まあ行けるとこまで、とことんしつこく行こうと思う。今朝方の夢の中に、自分の父親が出てきて、お腹減った、とかわけのわからんことを言っていたが:苦笑、まだまだしばらくは、向こうで大人しくしてもらおう。

今日は、衣替え?をして、新しい帽子(ゴルフ用かな)に、薄手の水色のトレーナを着ていったが、義弟に評判がよく、ちょっと嬉しかった。家内と並んだ写真をとってくれた。そういえば入院してからは2ショットがなかったっけ。帽子だけでなく、スキンヘッドでも1枚お願いした。結構いけてる。力を一杯貰った一日だった。

2008年5月3日土曜日

連休初日

土曜日: 4連休が始まった。この4日間は特に予定なく、家でゆっくり過ごす予定。昨日は気が張っていたのだろう。やっぱりかなり疲れたようで、今日はもう朝から夕方までひたすら寝ていた。特に体がだるい(しんどい)わけではなく、ただ眠りたいって感じ。布団の中は暖かく快適でぐっすり眠れた。

というわけで、今日は特別なアクションは何もなく、新聞を読んで、メイルや web をチェックしたくらい。

新聞で現役復帰したテニスの伊達選手の活躍が報じられていた。今日も単複勝ち、あっと言う間に明日は決勝だそうだ。もともと復帰した理由が、若手に刺激を与えるため、だそうだが、それにしても凄いなあ。もともと地力、実力はあるとはいえ、やはり基礎体力が落ちているだろうから。(それにしてもスリムで格好いい!)

試合も、楽勝ばかりではなく、予選から結構競っている。競ったゲームをすべてとっているところが、年齢を重ね試合運びがうまくなっているということか。卓球でも斉藤清選手が復帰していきなり日本選手権をとったことがあったが、あの時もすっかり体型の変わった斉藤選手が、スリムな現役選手(岩崎選手)を翻弄したのに驚いた。

卓球とテニスを比べると、卓球の方が物理的な移動距離が少ないため、よりインサイドワークが活かせ、年齢なりの卓球の仕方があり、年齢を重ねても強い人は強い(往年の名選手であった長谷川信彦選手などは50過ぎても1試合だけなら日本チャンピオンに勝っていた)。一方テニスはコートが広いので、高齢者にはきついだろうなあ、と思ってしまう(素人考えですが)。

ところで、伊達選手や斉藤選手と対戦した若手現役選手は,プレッシャーがキツかっただろう。もうすでに功をなし終え、OB から現役に復帰した選手には特に失うものはなく、より精神的に優位に立てる気がする。一方の若手は、負けられない、負けてられない、との意識も生じるだろうし、何より周りの目も集まり、やりにくい相手であることは間違いない。

男子テニスは最近新しいスター選手が登場したが、確かに若手女子選手の活躍を聞かなくなって久しいね。そういう意味では、やはり若手への厳しい登竜門になるのだろう。明日の決勝が楽しみだ(もうすでに相手は外国選手のようですが!)。

心に余裕をもって過ごすこと、これが大切。今日はまあまあだったかな。

2008年5月2日金曜日

3歩進んで2歩下がる - 再再々入院へ

金曜日: GW 本番前に病院を済ませておこうと人が多いのか、今日は一昨日とちがって病院は満員。午後の外来診療は普通7、8名足らずだが、今日は倍近く待っているいた人がいた上に、予約外の飛び込みの方も数人いた。10時半に受付した診察が始まったのは2時過ぎ。

今日は一昨日の内視鏡と CT の結果。内視鏡については、その場に主治医の先生もいらして、結果はすでに聞いている。今日は家内とより詳しく説明を伺う。改めて写真を見たが、確かに前回からは殆ど様子が変わっていない。

最初に比べると格段に違うが、前回2月からは縮小しているようには見えない。がん細胞が壁に吸収されるように成長していくタイプなので、化学療法では完全にとれる方が少ない、今後は如何にうまくつきあっていくか、になるでしょうね、と言われた。このあたりは断片的にこれまでも聞いているので了解はしている。

2ヶ月でこの程度の変化しかない、ということはそんなに珍しいことでもないようだ。が、次の CT の画像をご覧になられて様子が変わった。肺や肝臓等に転移はないが、わずかながらまた腹水が出ていた、どうもこれは、例の胃と腸の結合部にあったガンが悪さしている(腹膜に広がろうとしている)ようだ。

この時点で、ドセタキサンとイリノテカンの組み合わせが実は思った程効いておらず、最初の TS1+シスプラチンがかなりの効果をあげていた、ということがわかった。確かにこの2ヶ月ほど、いやに体力体調が回復し元気過ぎたけれども:苦笑、副作用が少ない=ガンにも優しい、ということだったのだろう。

そこで急遽方針変更。このまま今の薬を継続してもむなしい結果が出るので、薬を当初のシスプラチン系に変えることになった。ただしシスプラチン自体は、腎機能に悪さをするので、自分には使えず別の薬(日本では売られていない、米国製の)を試すことになる。ここから先はまだ日本では Evidence がなく未知との遭遇である。

治療方針としては、これまでと変わらず週に1度の外来治療をベースとするが、最初だけは、これまでと同様色々検査(副作用等)のために、3、4日また入院が必要。というわけで GW 直ぐに入院するよう手続きをした。ただ学期間でもあるので、授業等で外出は自由にしてよい!とのこと。(でないとこちらも困る。)

やっぱりこの所の不安感は的中した:苦笑。でもわかってすっきりした。いかにうまくガンの成長をコントロールするか、というが人生の鍵である。昨年10月から比べると3歩進んで2歩下がるって感じか。でもあの頃とは体調も違うし、気持ちの持ち様も違う。

明るい GW がちょっと暗くなったが、まあしょうがない。明日からの4日間はゆっくり過ごして、また少し計画を変更だ!新たな副作用を考えるとちょっとメゲるが、落ち込む暇などない、また顔張る。

2008年5月1日木曜日

満足

木曜日: 昨日から今日にかけて、義父の容態がぐっと改善した!肺炎で真っ白だった肺が日に日に回復し、うまく行けば ICU から普通病棟に移れるかもしれないそうだ。素晴らしい! Good fight, Daddy.

昨夜は本当は Chick Corea と上原はるみの武道館でのピアノデュオに行く予定だったが、病院の予定が入ったのでやむなくキャンセル。というか、会社時代の友人にお譲りした。(こちらは CD と DVD で我慢!)夜中にお二人から、素晴らしかった、大満足、とのメイルをいただいた。(なんせこのデュオでは二人同時にソロをとるからね!)それはそれで良かった、嬉しい。今度は一緒にライブに行こうと約束した。

昨日友人がライブを楽しんでる頃、娘も息子もいないので、家内とこっそりお寿司を食べに行った:笑。今を逃すと、休薬期間が終わり明日から化学療法が始まるので、元気なうち(体も舌も)に出かけた次第。そこで、ちまたで噂の流れる寿司に行った。

これは常にコンベアの上に乗せられて回っている回転寿しとは異なり、On demand で(パネルから注文)寿司が握られ、コンベアの上を流れて来て、自動的に自分たちの席まで届けられる。席の近くまで来るとセンサーが働いて、コンベアから皿がはじかれて(正しい表現)、目の前まで皿がやって来るしくみ。

ギミックも中々のものだが、味もまあまあ満足。たまたま大手テレビ局のカメラが入っており、是非インタビューと映像をとらせてくれと頼まれたが、そこは固辞。雑談として、カウンターに座って寿司を親父に頼むのが苦手な人にはいいんじゃない、と話すと、今の一言を撮らせてくれ、とまた頼まれた。が、やっぱり固辞。

では、流れて来た寿司を取り上げるところだけ撮らせてくれ、というので、それは◯にすることにした。なので、某テレビ局で、回転寿しの特集があり、スキンヘッドのおやじが寿司を食べてたら、それは我々です:笑。

2008年4月30日水曜日

内視鏡検査-ちょっと Pending

水曜日: 今日は CT と内視鏡の日。連休の谷間のせいか、病院も比較的すいており受付も順調に終了。予約時刻の30分前には検査場所に居なくてはいけないが、通常はそれでも検査開始は遅れ気味。が、今日はなんと前倒し。予定時刻よりも10分も早く始まった。

CT は寝ているだけなので楽チン。当初 CT と内視鏡検査の interval は15分しかなかったので心配だったが、おかげで余裕をもって悠々セーフ。ここでも待ち時間0で、結局心の準備:笑、をする間もなく、喉に麻酔をして早速検査。

内視鏡検査は、過去3回受けており、最初の2回は殆ど寝ており何の記憶もない(2回目には、終了後「宣告」はあった)。前回は完全に眠ってたわけでなく、ところどころ記憶に残っているが、それでも先生方の声までは覚えていない。が、今回は、ぼーっとはしていたが眠りはしなかった。

先生の「一番細いところはもう通りましたよ」「***は**」「***は大丈夫ですね」との声は覚えている。何よりも今回は、何度もむせてオェップしたので、口から唾液がしたたり落ちていたと思う。普通は苦しいのだろうけど、そこは麻酔が効いているためか?特に苦しかったという記憶はない。

終了後、いつもの主治医の先生がその場にいらして、妙に安心した(検査自体は別の先生が若い先生2名を引き連れて行っていた)。が、その言葉は残念ながら「腫瘍の大きさは、前回から左程変わっていません」だった。「でもご心配いただくことはありません。」と、いうことなので酷くもなってないのだろう。

今回は当初より無茶苦茶は期待していなかったので、特に落胆もしていない。明後日、CT の検査も出るので、より詳しい説明を受けるだろう。そのとき迄気持ちはペンディング。

内視鏡検査-ちょっと Pending

水曜日: 今日は CT と内視鏡の日。連休の谷間のせいか、病院も比較的すいており受付も順調に終了。予約時刻の30分前には検査場所に居なくてはいけないが、通常はそれでも検査開始は遅れ気味。が、今日はなんと前倒し。予定時刻よりも10分も早く始まった。

CT は寝ているだけなので楽チン。当初 CT と内視鏡検査の interval は15分しかなかったので心配だったが、おかげで余裕をもって悠々セーフ。ここでも待ち時間0で、結局心の準備:笑、をする間もなく、喉に麻酔をして早速検査。

内視鏡検査は、過去3回受けており、最初の2回は殆ど寝ており何の記憶もない(2回目には、終了後「宣告」はあった)。前回は完全に眠ってたわけでなく、ところどころ記憶に残っているが、それでも先生方の声までは覚えていない。が、今回は、ぼーっとはしていたが眠りはしなかった。

先生の「一番細いところはもう通りましたよ」「***は**」「***は大丈夫ですね」との声は覚えている。何よりも今回は、何度もむせてオェップしたので、口から唾液がしたたり落ちていたと思う。普通は苦しいのだろうけど、そこは麻酔が効いているためか?特に苦しかったという記憶はない。

終了後、いつもの主治医の先生がその場にいらして、妙に安心した(検査自体は別の先生が若い先生2名を引き連れて行っていた)。が、その言葉は残念ながら「腫瘍の大きさは、前回から左程変わっていません」だった。「でもご心配いただくことはありません。」と、いうことなので酷くもなってないのだろう。

今回は当初より無茶苦茶は期待していなかったので、特に落胆もしていない。明後日、CT の検査も出るので、より詳しい説明を受けるだろう。そのとき迄気持ちはペンディング。

2008年4月29日火曜日

リラックス・デイ

火曜日: 今日は昭和の日(だそうだ:笑)。この間娘に、3日から6日まで戻るね、と言われて、どうして6日が休みなのか分らなかった。最近は日本は休日を増やそうと法律がちょこちょこ変わっているらしい。いつのまにやらみどりの日が5月4日に移り、その日が日曜日なので、その振替えに5日を飛び越えて6日が休みになったみたい。いやあ知らなんだ:苦笑。いずれにせよ休日が増えるのは嬉しい。

義父の容態について説明があるということで、家内の兄弟が病院に集まった。この山を越えても長期化するのは間違いがないので、人工呼吸器もはずして、直接喉に管を通すかも知れないとのことだった。息子も今日の夜一人で見舞いに行った。自分はぐっと我慢して自宅に残った。何かしていたいので、一昨日同様部屋の掃除をすることにした。家内が帰ってきて、内助の功ね、と笑った。

今日は体調は落ち着いていて、午後から久しぶりに論文の査読を一つ完了。まだ4つもためている:笑。GW 中に完了予定。夕方は4時から、柔道の日本選手権と総合格闘技が同時に始まった。片方をビデオにとっても観る時間はないので、二つのテレビを使って右や左に大忙し。

柔道の方は、日本中が井上選手に注目していたに違いない。先日の選抜で見事な内股を決めて優勝したので、いやがおうにも期待が高まる。が、準々決勝でその内股を空かされ、押さえ込まれて一本負け。でも素晴らしい試合だった。テレビに映るその表情からは、すべての重圧から解放されたかのような安堵感も感じられた。

優勝した石井選手は言葉にならない。最初から最後まできちんとした試合ができなかった悔しさで涙があふれていた。心技体が揃わぬうちに試合に臨み、満足できる試合ではなかったと言う。一流の柔道家というのはまさに武道家だ。密かに石井選手を応援していたので嬉しい。(無事オリンピック代表選手に選ばれたそうだ。祝!)

傍らでやっていた総合格闘技の方も結構面白く、今日はとてもいい日だった:笑。明日は CT と内視鏡検査。前回から2ヶ月、それなりに苦労してきたので、ちょっとくらいはいいことがあって欲しいなあ。

2008年4月28日月曜日

12月の blog

月曜日: 義父の容態が思わしくない。医師の説明があるということで、家内は今日も病院にでかけた。血中酸素濃度が低く、人工呼吸器のお世話にならなくてはいけないようだ。ここ2、3日が山らしい。これまでも何度か山を越えてきた義父だから..ただ祈る。それだけ。

ブログも200回を過ぎ、昨日しげしげと過去ログを読んでみた。12月頃のものだ。ブログを始めた頃には、いずれ元気になったときに赤面するくらい、恥ずかしげもなく生々しく記す、と書いた記憶がある。今こうして読んでみると、文章はとても臭い(これは文章力の問題)が、まだ、さほど恥ずかしくもない。

12月と言えば、目も見えず、下痢が絶好調でモノも食べれず、肌は乾燥してパサパサになり、本当に酷い状態だった。それは良く覚えているし、そう書かれている。でも、不思議に文章はとても前向きだ。なんというか、ガンに立ち向かうというか、気迫に満ちている感じがする。

今はどうだろう。多少副作用の自覚症状を感じるものの、それを差し引いても体調は明らかに今の方が良い。実際食欲もあり、視力も回復し、乾燥肌でもなくなった。でも精神的には、12月の時ほどの活力が感じられない(そうは思わないようにしていたのだろうが、ブログを読めば明らかだった)。

活力がないというか、色んな不安要素に今頃気づき始めたとくことだろうか?とっくに分っていたことなのに。もちろん、周りで生死に関わることが起きていることもある。副作用がまた少し形になって現れ始め、化学療法の効果に対する不安がぶり返してきたのかもしれない。

4月復帰自体は自分の弾みになって良かったと思っている。当初は大変だったが、4月も終わりになりペース配分が分ってきた。やはり人の半分以下のペースが適当量ということだ。それには納得している筈なのだが、その一方で、周りから遅れて行く自分に焦っているのもわかる。

ブログをつけていて改めて良かったと思った。今の立ち位置が確認できた。体調、体力が戻ってきたという事実に頼り過ぎて、自分は未だがん患者である、健常者ではない、という意識が希薄になりかけていたのだと思う。なので現状に不安を感じる。

「ゆっくりといく」と言うのはそういうことなんだよ、と約束をキャンセルした時に友人に言われた言葉を思い出した。緩いこう配で良い、たまに転げそうになっても、またいつか立ち上がれば良い。今を踏みしめて、感謝を忘れず、志を保って、毎日を過ごして行くべきなのだ。

2008年4月27日日曜日

偲ぶ

日曜日: 車で通勤している際、ロード用自転車を走らせている人を見るたびに、3月中旬に急逝された先生を思い出す。あの屈託のない笑顔が懐かしいが、未だに亡くなられたことを実感できないでいる。4月からも2人でやるはずだった筈の授業が始まっているというのに。

ちょうど2、3日前の夕刊に、氏が企画された 1200km に及ぶ自転車のロードツアーについて掲載されていた。大学の創立150周年を記念して、佐賀は中津から東京のキャンパスまで、創設者の足跡を辿る。このコースを GW の間に6日間に分けて走る。

体育会の自転車クラブのメンバーにより10区間を乗り継いで走るわけだが、先生ご自身も走る気満々であった。もしかしたら全距離を走ろうとされていたのかも知れない(さすがにそれは無理か!?)。

2月に自分が少しずつ大学に出始めた頃、4月からの授業計画について話しあった。最初は、いいよ俺が全部やるよ、休んでていいよ、と仰って下さっていたのだが、半分は多分担当できそうです、と言ったところ、突如としてこの自転車ツアーの話になった。

詳しく伺うと、このツアーへの意気込みをいつものように熱く語られ、ツアー日程に授業が含まれているので、先生は学期後半を担当させてくれ、とのことであった。もちろん、いつものことなので:笑、快諾した。

ロードツアーは、期せずして先生を偲ぶ追悼ツアーとなり、伴走車は遺影と車輪とキャップを乗せて走る。また、最終日には、先生のご専門だったロボットサッカー大会の会場に立ち寄るそうだ。先生の意志を継いだ者達が交わる瞬間を見て、先生も喜ばれることであろう。

最後に正義は勝つんだよ、と常々仰ってたことを、今も噛み締めるように思い出す。

2008年4月26日土曜日

象の寝息

土曜日: 明け方頃少し下腹部が痛くなり、目が覚めた。しばらく布団の中で収まるのを待っていたところ、夢見後心地の耳に呼吸のリズムが聞こえてきた。でもどうもしっくりこず、妙に不自然だったが、気にせず寝ていた。痛みが収まり、意識もしっかりしてきて初めて、隣で誰か寝ている!ことに気づいた:笑。

どうやら息子が突然夜中に帰って来たようだ。自分が寝ている和室に面したソファで行き倒れて寝ていることはこれまでも良くあった。どれどれっ、と覗き込むとそこには人は寝ておらず、一瞬ドキッとしたが、ちゃんと少し離れたところで快眠中だった。まるで象の寝息のようだ。

一昨日の夜、少し喉の痛かったので風邪を引いたのか不安だったが、それは無事回復。風邪には自分なりの予防法があり、例えば鼻のつまりは朝の腕立て伏せで必ず抜けるようになる(ホント!)とか。喉の痛みに対しては、ちょっとでも違和感を感じたらイソジンで殺菌を心がける。(胃の痛みに対しても、もう少ししっかり備えておけばよかったのだけど:苦笑。)

今日感じた下腹部の痛みは、明らかに下痢を起こすときの症状に似ており、あの悪夢の12月を思い出した。抗がん剤による遅発性の下痢だ。今の薬でも生じることがあるとは聞いていた。が、少し様子が違うのだ。確かに下腹部が痛くなり、便意を催すのだが、便自体は下痢ではなく、普通便なのだ。うーん。このあたりのバランスの悪さ?がちょっと悲しい。

世の中は今日あたりから GOLDEN WEEK。こちらは病院に2日でかける以外は特に予定なく、家でゆっくり過ごす予定。

2008年4月25日金曜日

オフ

金曜日: 義父は御陰さまで小康状態を保っている。ただ肺炎を起こしているので、この週末は要注意ということである。体は余り動かせないが、意識はしっかりしているらしく、色々と五月蝿いようだ(元学者である)。あーだこーだいっては看護師さんに怒られているらしい:苦笑。例えば、ICU 内にい並ぶ装置を見て、こんな高い部屋から早く出せ!と言ったとか。

今日も、家内は義父および義父をケアしている義母のケアにでかけた。本当は、子供達もいないし、自分の病院もないので、ゆっくり二人で外で食事をしようかと話していたのだけどキャンセル。まあ仕方ない。家内はほんと休まるときがなく、GW はゆっくりできればいいのだけれど。

金曜日には大学の方も予定を入れてないので、オフ。仕事はたっぷりあるが、体がオフモードに切り替わっており、今ひとつ身に入らない。週の疲れがどっとでたのか、午後昼寝を始めて気づいたらもう夕方だった:苦笑。午前中は MAC の設定でつぶれたので、今日は全く何もしていない。まあいいか。

今日はお腹は平穏。胃の上部に少し違和感があるのがちょっと気になったが、まあ痛いわけでもないので、じたばたしてもしょうがない。外を見ればうちの庭の木も春らしい花を咲かせ始め(何度聞いても名前が覚えられない:笑)、にぎやかになってきた。週末は、うちの子供達も帰ってきて、また家の中ににぎやか(うるさ?)さが戻るようだ。

2008年4月24日木曜日

曇りのち雨

木曜日: 今日はいろんなことがあった。気分は曇りのち雨時々大雨って感じ。一番堪えたのは、義父の入院。昨夜の夜お手洗いで気を失ったまま救急車で病院に運ばれた。自分と同じくして具合を悪くされており、互いに励ましあってきた。幸い意識は戻り、現在 ICU で治療中。顔張れ!ひたすら祈る。

朝刊にスキルス胃がんの方の記事が載っていた。発見されたときはガンは胃の外側に広がり、手術は不可能だったそうだ。余命数ヶ月と告げられたが1年余りは普通の生活を送った。が、いよいよ悪化し、延命か緩和ケアの二者択一を迫られた、と書いてあった。

ここまで読んで、自分と重なるものがあり、ちょっと滅入った。この記事には続きがある。その後、たまたまインターネットで読んだ情報をもとに病院を変え、新しい化学療法の臨床試験に参加したところ、その効果が現れ始めたそうだ。最後は、かけがえなのい時間と希望が与えられた、と結んであった。気分はニュートラルに戻る。

今日は1限授業。授業自体を行うこと自体は、体力的には問題なし。時々お腹が気になることがあるが(グルグル)、だいたいペース配分がつかめてきた。が、どうも進行が例年より遅い。無駄に?丁寧に教え過ぎている気がする。

最近は学生からの授業評価があるので、このあたりのさじ加減が難しい。本当は、学生の様子を伺うことなく、授業についてこれるものだけを相手にしたいんだど(そのやり方の善し悪しは別として)。このあたりで今日の気分が下り坂になった:苦笑。

帰宅する頃から、少し喉に痛みを感じた。入院してから今日まで、免疫力低下にもめげず風邪を引かずにきたが、いよいよか、と嫌な予感。そう言えばこの間の会議に風邪を引いてた人がいた..と思い出す。かなり気をつけていたつもりだっのに...まだまだ甘いってことか。家でしっかりイソジンでうがいをしよう。

明日は金曜日ではあるが、休薬期間につき病院はなし。天気も曇りから晴れになるようだ。ちょっとホッとする。

2008年4月23日水曜日

暑がりから寒がりへ

水曜日: 自分はどちらかと言えば(というより明らかに?)暑さよりも寒さに強いタイプ、いわゆる暑がりである。息子も多分同じで、一方家内と娘は当然寒がりである。なので、暑いときに冷房がきついと女性軍から文句を言われるし、冬場のガンガンに効いた暖房は男どもは嫌いである。

自分の格好は年中同じで、半袖ポロシャツが基本スタイルで、後は環境温度に応じて、トレーナーをまとい、それでも寒ければその上にジャケットやウォーマーをはおる。どんなに寒くても3枚を超えることはない(もちろん3枚目にベンチウォーマーなどの厚手の防寒具を着る)。また部屋が暑ければ、真冬でも半袖で過ごす。

自宅は最近はやりの高気密高断熱住宅で、(女性軍には冬はまだ寒いそうだが)1年中部屋の中の温度差は少ない。ということもあって、寝るときは冬でも毛布は使わないし、夏でもタオルケットということはなくしっかり(冬の!)布団にくるまって寝ている:笑。

という具合に、季節感に乏しいライフスタイルである。入院&自宅療養をしている時(ちょうど秋から冬)も同様で、この時は冬の寝間着が基本で(ポロシャツの代わり)、後は病院へ行くときも、大学にでかけるときも、この上からトレーナー+ウォーマー+必要あればダウンジャケットという出で立ちであった。

ところが、抗がん治療を開始してから、特に薬を今のものに変えてから、いわゆる悪寒、寒気がするようになった!。暑がりだった筈の自分が、なんと寒がりに変わってしまった。今はむしろ、もう春なのに何でそんな厚着してるの?って感じである。家でもまだ長袖のパジャマの上からウォーマーをはいているし、上も寝間着の下に下着を着て、トレーナを羽織っている。外に出るときは更に薄てのジャンパーを着る。

ここに来て、また家内から、女性の気持ちが分かったか?とからかわれている:笑。いやまったくその通り。ガンにならなければ一生分かろうともしなかっただろうな。とはいえ、さすがに今日は快晴で暖かかった。この格好(ウォーマー)で外に出るのはさすがに憚られ、一枚脱いで散歩にでた。爽快だった。

2008年4月22日火曜日

4月のイベント

火曜日: 今日は外部の委員会に出席。1昨年より委員長を仰せつかっていたが、昨年後半より副委員長の方に交代を御願いしていた。この4月からの復帰に伴い、一応ご挨拶させていただいた。2ヶ月に1度くらいのペースで、ウチの大学での開催なら左程負担はかからない。とはいえ、無理は禁物。何たら委員会と名のつく外部の仕事はこれだけにする。

その委員会で、やはり痩せましたね、と言われたかと思うと、楽しみにしてきたのにまだ全然メタボボティですね(失礼な!)、と言われたり、まあひとそれぞれ印象が違うようだ。実際お腹のまわりの無駄肉は相当落ちたけど、胸囲は毎日の腕立ての成果もあり、左程変化してないかな。体重自体は、最も多かったときよりも 10Kg 弱は確かに落ちてるんだけど。(ここ1ヶ月は 1Kg の幅で平均 73kg。)

実は今月末に、ジャズピアノデュオ(Chick Corea and Hitomi Uehara)のライブを聴きに行く予定だったが、残念ながらその日は病院での検査が入ることになり、泣く泣くキャンセル。無理をすれば出かけられないことはないのだが、1日1外出の原則を守りここは我慢。幸い音楽好きの昔の同僚が喜んで貰ってくれ:苦笑、これでチケットも浮かばれる。

ところで、春になり乾燥肌も改善され、悲惨だった指先もなんとなく元通りに戻ったようだ。(一時は縦じわが増え、また表面がツルツルになってた。)で、何気なく windows PC の指紋認証にかけてみると、なんと無事クリアするではないか!前は指紋がうまく構成できないようなエラーが出ていたのが、何事もなかったように普通に認識できた。いいねえ、いいねえ:笑。

明日水曜日は大学の開校記念日でお休み。昨日初めて知ったのだが(休んでいたので聞いてなかった)、大学をあげて東京ディズニーシーで創立150年を祝したイベントを開催するそうで(貸し切り?)、学生、職員、教員およびその家族が特別価格で参加できるらしい。色々大学も考えるね。

2008年4月21日月曜日

始めよければ...

月曜日: 日曜日は抗がん治療明けで、終日体の怠さが続いた。しかも朝寝、昼寝のときも横にはなったものの殆ど眠れなかったので夜にはすっかりばてばてだった。が、おかげで昨夜は寝付きがよく熟睡でき、今朝はすっかりリフレッシュして目覚めた。

今日月曜日は2限に大学院の授業。先週はガイダンスで軽く流すことができたが、今日はそういう訳には行かない。化学療法の影響がちょっと心配だった。怠さは昨日ほどではなかったが、心持ち胃の上部に違和感が残っている。いざ授業を始めると、アドレナリンの助けもあって?、むしろ途中から調子が上がってきた。これなら大丈夫だ。

授業が終わり、昼食後、予定どおり保健室のベッドを御借りした。前回は、環境になじめなかったのか目を瞑って横になっていただけだったが、今日はすっかり慣れて(というか体は正直ということか)、2時間熟睡。眠る前に保健婦さんが、時間になったら起こしましょうか?と言ってくださった。(サービス満点?でもちゃんと自分で起きた!)

結局この昼寝が効いて、今日はその後ずっと怠さもなく快適に過ごせた。夜は大学院のメンバーの懇親会があり、当初は小1時間で失礼するつもりだったが、今年からメンバーに加わった先生方との話が盛り上がり、また食事もおいしくて(トマトの冷製スープ、タケノコ+岩塩、パイ生地のビザなどなど)あっと言う間に3時間が過ぎた。

帰宅すると夜10時を回っていた。こんな時間に帰宅するのは久しぶり。調子にのったらあかんで、という言葉がまた聞こえてきそうだ:笑。とりあえず週の初日が無事終わってホッと一息。今日も熟睡できるといいなあ。

2008年4月20日日曜日

ブログ

日曜日: 週末はいつも息子が家に帰ってくる。様子を見ていると週に1度の風呂とお袋の味?を楽しみにしているようだ。アパートにいてもすることがないのか、一人暮らしのアパートよりも落ち着くのか、親離れが出来てないのか、果てまた子離れができてないのか?自分を思い出せば、家を出てからはあまり実家に戻ることはなかったけどなあ。

その息子、今年くらいから実家でもひたすらコンピュータに向かっている。娘と違い、息子は家内同様全くの機械音痴。どうしたのかと思ったら、どうやらひたすらブログを書いて写真を添えて up しているようだ。個人のページではなく、勤めているサッカークラブのブログ。

なんか結構はまっているらしく、毎日毎日しつこく更新しているみたい(このあたり父親に似てる?一度始めると意地でも続けるのね:笑)。ついでながら、up した後、ひたすらクリックをしているので、何してるのかと思ったら、アクセス数を稼いでるんだって:笑。(内容で勝負しろよ!)

確かに人気ブログになってランキングに掲載されると、自然に訪れる人が増えるのでその気持ちはわからないこともないが、そもそもサッカークラブのブログ(しかも記録中心)なんて、本来人気が出るようなものではないと思うけどね。。。父ちゃんも見ろ、というので覗いてみると、とても我が子とは思えない、丁寧な言葉遣いで書かれている:笑。

このブログを始めるにあたって、ストレスにならないよう等アドバイスもいただいたが、何やかやで ritual になっている。意外に備忘録としても使え、治療経過がよくわかりこの間の保険申請にも役に立った:笑。最近もの忘れが激しいので、他人事のようにも読めるし:笑。いよいよ今週末で連続200回となる。止める理由もあまりないので、このまま続けます。

2008年4月19日土曜日

闘う; revisited

土曜日: 病気と闘う、という言葉はよく見かけるし、人からも声をかけられることも多い。うちの家内にも病気になったおりに、身をもって闘うという文字の意味がわかる、と言われたことを思い出す。病気の治療、治癒に努めてる姿がまさに闘っているという行為であり、つまるところは、この手強い相手に精神的に負けるな、という励ましである。

一方で、「病気と闘う」という表現は良くない、という医師や薬剤師の方の文章もしばしば目にする。少なくとも「ガン」の場合は、「受け入れ、ガンとともに共存する」と考える方が良い、ということだ。なのでガン細胞をやっつけるとか叩く、という表現は使わない方がよい、ということだ。

特に(自分も含め)長期戦になる場合は、最初の段階で猛烈に頑張り、結果的に期待どおりにならず気持ちが落ちこむよりも、ありのままを認識した上で、如何に生活の質を高めることを目指す、という意味だろう。以前にも書いたかもしれないが、患部に優しく問いかける、という治療法もある、こんなときは「敵」に微笑みかけるわけにはいかない:苦笑。

自分も、この受け入れる、共存する、ということに自分の可能性を見ているので、闘うとかやっつけるという言葉は自分では使わないようにしていた。本質的にはこの気持ちは変わっていない。が、4月に入り環境が変わってから、少し考えが変わってきた。なんていうのだろう、少なくとも色々な行為の過程で生じるネガティブな状況に対しては、少なくとも自分は闘っている、と感じ始めた。

最近では、副作用から生じる痛みや不快感にぐっと堪えている自分がいる。病気を受け止めて覚悟を決めている自分も入れば、瞬間瞬間を顔張っている自分もいる。単なる言葉の遊びかも知れないが、闘うことでネガティブな状況を打破できなければ、大局的に病気を受け入れることもできない、と思うようになった。

例えは悪いが、どうしようもないない本当に不良息子がいて、そいつを更正するためにあの手この手を使う。完全には更正しなくても、十分に一緒にやっていける程度まで顔張る、って感じかな。

今日は非常に平穏な日だった。久しぶりにこんなことを考えて過ぎて行った。

2008年4月18日金曜日

第7クール2週目

金曜日: 先週は朝8時に採血、午前中に化学療法とイレギュラーな時間帯に治療をしたが、今日はまたいつも通りのスケジュールに戻り、午後から診察の後化学療法。午前11時に病院につくと、何か嫌な予感が的中し、やはり予約が入ってなかった!先週は主治医の先生の有能な女性アシスタントが不在で、先生自ら予約手続きをされたので今ひとつ心配だった:苦笑

とてもコンピュータ扱いが苦手そうな先生なので、何度も念を押したのだが、やっぱりちゃんと入力されてなかった。仕方なく受付カウンターで事情を話すと、その場で予約外受付をしてくれた。ラッキーなことに、特に後回しにされることなく、通常の先着順で診察してもらえた 。ドライ(機械的)なところだと、その日の最後に回されたり、最悪の場合は別の日に延期となることもあるから。

この病院の優れているところの一つは、(手続き等で)戸惑っている人たちへの対応が非常に親切かつフレキシブルなところだ。これまでも何度か問い合わせたことがあったが、たらい回しにされたり(どうもこんなイメージがある:笑)、わからないと言われたり等、一度も不快な思いをしたことがない。病因自体は継ぎ接ぎ建物プラス行き当たりばったり IT 化の印象が強い(ご免なさい)が、だからこそ、この手の案内サービスが優れているのかも知れないね。

一昨日の夜、胃痛があった話を先生にすると、すぐに触診をしながら痛みのあるところを探られた。幸い?もう痛みはなく、触診からは何か分ったわけではないが、やはり胃と腸にあるガン細胞の癒着がはがれているからではないか、とのことであった。血液検査の結果は、特に炎症を起こしている様子もなく、これまでどおり順調であった。胃痛については、とりあえず経過観察し、痛くなったらすぐに連絡する。ちなみに白血球は、どういうわけか、5500 にまで増えていた。全くの正常値。今週は大人しくしていたし、まあ結果オーライかな。

今日は化学療法も順調に進み(大抵点滴のスピードがうまくコントロールできず遅れる)時間内に終わった。いつもり早いペースだったからか、治療中に早くも、副作用の症状、涙、鼻水があふれ始め、ゲップが出てきて、悪寒まで生じた。お腹への刺激があまりなかったのでよかった(点滴中にお手洗いに行くのは難しい!)。

次回の診察、治療は5月2日。その2日前に CT と内視鏡。この3月から画像の ON LINE 化が更に進み、少なくとも画像については5月2日に見れるとのことだった。期待と不安のごちゃまぜになった2週間がまたやってくる。

2008年4月17日木曜日

下がったり上がったり

木曜日: 昨夜は久しぶりに胃に鈍い痛みを覚えて、明け方前に目が覚めた。これまでも副作用で腸壁を壊し腹痛を伴ったことは何度も経験しているが、これらはどちらかと言えばちくちくと針先で軽くつつくような感じ。昨日のはもっと直下型、 straight ahead でしかも連続的だった。すごく嫌な予感が襲ってきて、しばらく眠れなかった。

全体的に縮小されたとはいえ、胃と腸が重なるところにまだガンがあることは確かで、そこから出血している可能性やそこに穴があく場合もある等のことも聞いている。ガンとつきあっていく覚悟はできているつもりだったが、痛みを伴うことがある(むしろその方が多いだろう)ことを実感としては持ってなかった。まだまだ考えが甘い。

と言うことを考えること自体、ストレスになり良くないと、だんだんと錯綜してきたというか開き直ってきて、そのうち眠りに落ちた。幸い朝目覚めると何事もなかったように静穏だった。今日は一日恐る恐る行動したが、無事過ぎてくれた。もちろんこれを看過する訳はなく、早速明日先生に相談。単なる痛みを伴う通過点であって欲しいなあ。

体調は戻っているとはいえ、白血球の数が足りなく人より疲れやすいのは事実。なので、講義をした後じっくり休めるように、ソファーベッドでも部屋に入れようかと画策していたところ、他の先生から、保健室でいいんじゃないですか?と言われた。早速、階下の保健室までいって相談すると、二つのベッドはたいてい空いているので、授業の合間に来ていつでも休んで下さい、と言って下さった。

もうまさに神が舞い降りた気分。講義の後の疲れもあるが、むしろ普段朝寝と昼寝をするバイオリズムになっているので、体もすぐに休息を求めるのだ。そのまま2時間!(うち昼休み1時間です)ゆっくり休ませてもらった。静かだし、何より衛生面で安心する。(本当に感謝)

すっかりリフレッシュ。研究室に戻って、同僚の先生とお茶:笑をしてから、学生とのミーティング。ガンガンと檄を飛ばして!から真っすぐ帰宅。すっかり気分は落ち着いた。下がったり上がったり忙しい1日だった。明日はまた化学療法だ。

2008年4月16日水曜日

Brazil meets Europe.

水曜日: 今日は会議の日。朝から会議が何と5つも予定されている。その昔は自分が出ても結論が変わらない会議は出席しない、といきがってたこともあったが、年をとってからはそうも言ってられなくなり、最近はそれなりの出席率ではあった。でも座っているだけでも体力は消耗するので、復職の挨拶を兼ねて午前中の学科の会議にだけ出席した。

写真は、1969年にリリースされた、 エリス・レジーナ&トゥーツ・シールマンスによるボサノバアルバム。トゥーツ・シールマンスはミスターハーモニカ(口笛とギターも得意)で、もう今年で85歳くらい。自分は大抵のマイスターのコンサートには足を運んでいるが、この人のコンサートには実はまだ行ってない。結構来日されているのだけど。(いかんせん向こうは高齢、こちらもまあ?な状態であるから、次の機会は逃したくないなあ。)

トゥーツ・シールマンスのハーモニカは、なんて言うんだろう、まず誰が聞いてもそれとわかる、シンプルで美しいメロディライン。シンプルだけど絶妙な音の選択が、こちらの心をゆさぶる感じ。テクニックをひけらかすような奏法ではないが、きっと真似すらできないだろうなあ(一応その昔ハーモニカは得意分野だった:爆笑)。

このアルバムは、ブラジルのボサノバシンガー、エリス(すでに20年ほど前に他界)が40年程前にヨーロッパ公演を行った際に、そのステージを見たツゥーツが、即座にセッションを申し込み、スェーデンで録音が実現したものだそうだ(ちなみにツゥーツはベルギー人)。Brazil meets Europe. とか当時言われたらしい。

そして4曲だけ録音したプロデューサが惚れ込み、ブラジルから他のテープも取り寄せて更にオーバダブしたとライナーノーツに書いてあった。当時は今のようなデジタルではないから、それこそ海を渡ってオープンリールを送るという面倒な作業だったろうね。

で、このアルバム、実は1年ぶりくらいに封を切った:笑。あやふやな記憶であるが、J-Wave で on air されていたのを聞いて心地よくなり、速攻ネットで調べて amazon で注文したまま忘れていたのだ!聞いてみるとまさに fantastic. 曲と名前が一致するのは、ジョビンの Wave だけだったが(なんせ40年前のスターンダード候補ばかり)、耳慣れた曲も多く、最近のモヤモヤを爽快に飛ばしてくれた。

こんなとき、音楽はやはり頼もしい友達である。

 

blogger templates 3 column | Webtalks