2007年11月28日水曜日

楽観主義

水曜日: そろそろ薬の効果が蓄積されてきたのか,副作用の方もちらほら感じるようになってきた.肌がややカサカサになり,接触部が痒くなったり,頭が痛くなったり,でもその程度だ.気分が悪くて寝込むことはない.1回目の経験から吐くことはないとわかっているし,食欲も左程減退していない(でも体重はどうしても減って行くね).また集中力の持続しないので,朝寝,昼寝,夜寝の時間が早めになり,その分良く寝ている.TS-1 に体が慣れて来たのか,それが良いのか悪いのかはわからない.

あなたは Optimist か Pessimist かと問われれば,究極の選択をせまられると Optimist かなと思う.「最後はなるようになるさ,喜楽に行こう」派なのだろう.でもそこに至るのは随分ぎりぎりの時点で,実際仕事や学生の指導の時には,常に最悪のパターンを考えて(特に悲観というわけではないが),その上で作戦を考えて,最終的に「Take it easy.」となる.ここまで来ると,「何とかなる」レベルが結構落ちているので,おおよそすべての結果はオーライである:笑.

ここ一番の団体戦ラストでの試合や,人前でプレゼン(国際学会発表,ギター,歌:笑)など緊張するときは,自分が出来ないことはしない(無理なことはしない),自分ができることだけを誠実にやる,と言い聞かせた上で「なるようになる」と開き直る.結局はどれだけ,意識しててもしてなくても,自信があるのか,ということだと思う.だから自信のないことに対しては,もう凄く悲観的になり,その分早め早めに準備することになる.とまあ,別に特別なことでも何でもない話だが,これでずーっとやってきて,いろんなイベントに対するスケジューリングや危機管理能力は高まった気がする.

ところで,この病気は,結果およびそこに至るプロセスに対して医者の方も含めて誰も確固たる「自信」を持てない点で非常に特殊だ.また最悪のパターンを考える(時々は考えるけどね)ことは精神上よろしくなく,そうそう凹んでもいられない.患者も医者も,できる限りのベストを尽くしたという自信をもって臨めるならば、後は positive な意味で「なるようにしかならない」と結果を受け止めれるのかと思う.主治医の方は治療にベストを尽くしていただき,こちらは治癒にベストを尽くす.

息子に「誰にも経験できることではないことを経験してんだから,ありがたく思わなきゃ」と軽口をたたかれ,第1クール後の細くなった記念?写真を見ていたら,娘から「おお遺影か」とからかわれ,きっと(多分ね)二人とも「治る」と信じてくれている,あるいは「治らない」なんて思ってもいないわけで,それがまた自分に力を与えてくれることになる.この Critical な病気には,間違いなく,周りからの encourage が大きな活力になる.本当に感謝でいっぱいであり,逆に復帰できたなら,自分がお返ししなきゃと思う.

来週から始まる京都の国際会議に参加する UCLA の友人が,移動の合間に横浜に寄る,とメイルをくれた.もう嬉しくて泣けてくる.また 2008 年度に ECN の修士学生に続いて,MIT の博士学生やが,自分の専門分野(計算力学)を学びに日本に来たいとメイルをくれた.来年のことを語ると鬼が笑うかもしれないが,また今は大学を休んでいるので手続きが面倒かも知れないが,「何とかなるわいな」と受け入れることにした.good luck.

 

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