2008年1月11日金曜日

投薬開始 -ドキュメンタリー?

金曜日: 今朝の8時.これから朝食.今日はピーナッツバターつきトースト2枚にサラダ,ゆで卵,牛乳,もも(缶詰),完食.昨日から完食が続き調子はいい.さて今日から新しい化学療法.臨床試験を兼ねている.いわゆる,TS-1+シスプラチンが効かなかった,あるいは副作用が出た人に対する 2nd line 化学療法を試すことになる.10時からだ,

これまでの治療効果(腫瘍が半分以下になった人)はドセタキセルが 23.7%, イリノテカンが 14.8% ということで,単体では意外に数字は低い.今回は異なる2剤を適用することで,その相乗効果を狙うそうだ.また,2週間かけて2種類を続けて投入するのでそれぞれの1回の投入量は半分になる.これで副作用を少なめに抑えることも期待しているようだ.

同意書およびその説明書を見ていると(職業柄どうしても誤植やタイプミスに目がいく:笑),それぞれの薬に対する副作用の例(あまりに多くてくらくらする:苦笑)が記されている.成る程両者に重なりは少ないので,それぞれの副作用が半減するってわけね.で副作用の項目は増えるじゃない:笑.例えばイリノテカンで吐き気を催す人は 74.1% なんだけど,ドセタキセルの場合は,29.5% で,単純に足して2で割ると 50% くらいになるわけ.同様に下痢の可能性は 40%.

ただどうしても白血球だけは 90% くらいの割合で減少し,免疫力低下を招くようだ.あとヘモグロビンも 50% の確率で低下.でもこれは普段から鉄剤をとってるので,まあ大丈夫かな.副作用については個人差があることは前回の治療で痛感.こればかりは生じるまで何とも言えない.

同意書の説明書にはホント細かく書かれているということに感心.投薬の効果,副作用の他にも,この治療は何時でも(患者の意思で)止めれること,止めても医者はその時最善の治療を行い,患者の不利益にならないこと,個人情報は守られること.結果の公表と開示,最後にこの治療は保険内でできること,が書かれている.すべての同意書にサインして,後は10時を待つだけ(今は朝9時).今日はどうなるかわからないので,朝9時までに大分ブログを仕上げた:笑.

と思いきや,9時に若い先生が登場.まずは水を流し,吐き気止めを流した後で10時に抗がん剤を投入する予定だそうだ.まずは前段階.この先生結構不器用で,点滴注射一回目失敗.初めて病院で失敗するのを見た;笑.あまりプレッシャをかけないようにからかいながら:笑,左手にチェンジして成功.でも後で看護師さんが来ていろいろ調整してくれた.この病院では主治医二人の若い方が必ず点滴を入れるようだ.例の教授回診のおとりまきも,患者さんについている若い主治医さんということがわかった.

もうすぐ12時.ドセタキセルは投入終了.特に体調に変化なし.ただ今イリノテカンを投入中.この投入中は昼飯を食べて後で吐いたらどうしようとか考えてる.と考えてるうちに昼食登場.うっ,とんかつだ(これまでフライものは避けて来た).それに副菜にキャベツサラダ,ひじき大盛り,それに白菜の漬け物,みそ汁.ご飯大盛り,とんかつ(美味しい!)だけ食べぬよう万遍なく食べてほぼ完食.今のところ調子はいい.食べ過ぎか?早く消化して!

結局その後軽く横になり,3時に点滴終了.その後は,看護師さんと E-mobile による定額通信:笑,のレクチャをして,やって来た家内とあれこれ喋っているうちに夕食.今日は,おでんと春菊と鏡開きのお汁粉.これもほぼクリアして,食欲不振,気分が悪くなることはない.ラッキー.食事中に外来の先生が来られて,こちらの様子をご覧になって一安心されて帰られた.即効性の下痢は3時間でくるのでまず大丈夫.遅延性の下痢は1週間後とういうことで,要警戒だね.でもまあ対処には慣れたつもり.

というわけで,ここまでは前回までと同様.初日はだいたいオッケー.今日の夜から明日にかけてが勝負.明日は大学ラグビ決勝戦がある.結果的にうちの大学とライバル校との伝統の1戦になった.リーグ戦の結果からすれば分は悪いが,なんとかそれにも勝ってもらって,勢いで明後日の退院の臨みたい(もちろんラグビーが負けてもだけど:大苦笑).

 

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