2007年10月31日水曜日

外来治療へ

水曜日: 火曜日の夜には,気分の悪さも収まって来た.月曜の夜はあまり眠れていないので,それなりによく眠れた(夢の中でブログを書いているのにはおどろいたけど).朝の気分も上々ということで,シスプラチン(点滴による抗がん剤)の副作用は大部分去って行ったみたいだ.

月曜日の昼前から火曜日の昼前まで,ずっと点滴につながれていた訳だが,実際に抗がん剤を入れていたのは2時間程度.その前後に吐き気止めの薬も体に流してくれる.月曜の夜までは(多分吐き気止めのせいで)あまり気分の変化は見られなかったので,少し調子に乗りすぎたのかもしれない.本の読み過ぎ,家内の差し入れのカツサンドを食べる,Web サーフィンなど.そのしっぺ返しが夜中に来たのだと思う.

月曜の夜中は,気分の悪さというよりはむしろ精神的なプレッシャがきつかった.点滴に繋がれている自由のなさからくる不安感,次から次へと湧いてくるネガティブな考え,寝てもすぐに目が覚める悪循環.今思い出しても大変な夜だった.

火曜日の朝は,いろいろと忙しく、検査や部屋の掃除やベッドシーツの交換などで気が紛れれていたのだけど,昼前から,少し体を横にしたところで,昨日のブログの状態に陥った.とにかく何のやる気もでず,ひたすら気分が悪い.これが夕方頃まで続く.先生他,人と話をしているときは瞬間忘れるのだけど.いや,この状態が連日続くと精神的に参るだろうね.事実,看護師長さんが家内にそっと耳打ちしたのが「うつ病になる方が多いので気をつけて」,とのことだった.

その他,2回程吐き気を催したとき(実際は吐かない)に,同時に大量の空気を吸い込んでしまい,ゲップを一気に出せない身には少しずつ細々と空気を吐き出すしか方法がなく,このときは肉体的にも精神的にも落ち込む.胃が全体収縮運動を一回した後で,徐々に動きを落ち着けて行くような,そんな感じ.胃にとてつもなく負担がかかる.

とまあ食欲はゼロで,病院食には箸一つつけれず,体重はまた減少.飲み薬に対しては食欲は改善していたのに,この点滴の前後でのこの気分の違いに驚く.でも二夜あけた今日気分は上々.(幸い盲腸で入院していた助教の方も無事今日退院することになったようだ.よかった.おめでとう.)

ところで,この点滴による副作用はともかく(それでも他の酷い方に比べると全然ましなようだ)として,飲み薬による副作用があまり見られなかったこと,加えて,血液検査の結果が悪くないこと,発熱がないこと,から明日正式に退院することになった.次の点滴は5週間後であり,それまでの間は3週間 TS-1(飲み薬),2週間休薬となり,十分に自宅療養(週に1回?外来で診察)可能ということらしい.(僕もそう思う)少々ホームシックになっていたのでこれはありがたい.5週間後の点滴の際に再入院するかどうかはこれからの体調次第.

さてこの間,外来の際にお世話になる先生とお話をさせていただいた.この病院の抗がん治療の責任者で,うちの大学のトップの方や前理工学部長も毎年診ておられるとことだ(定期検診).年は僕より5才下,すごく気さくな方だが,言うことははっきりと言われる.「今の治療法で効くはずです」「逆に効かなかったら,ちょっと困る(正直だ!)」,「こちらは情報を全部開示する,だからそちらも包み隠さずすべて話して下さい」すべて了解.闘いは本当に始まったばかりだが,最初のコーナーはうまく曲がれたような気はする.

おまけ: このブログに掲載されている写真は,殆どが Nokia N73 でとったものであり,それを bluetooth で MAC に送り iPhoto で加工して up している.とは言っても,作業としては2,3分だ.今日の写真は,この点滴の山を乗り切り,とりあえず退院祝い?に自分で買った,Windows Mobile 6.0 を掲載したスマートフォン(PDA)HTC-X7501 である.sim free なので今持っている携帯のカードを入れて使うことができる.MAC との連携も大丈夫な筈.明日は無理だろうが明後日は早速これで遊ぶ予定.望むらくは,早くこれを持って本当にモバイルしたいものだ.

 

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