2007年10月27日土曜日

細くなる食

土曜日: 入院する1週間前まではごく普通に食事がとれていたのが,健康診断日の前後から食べた際に何か食道でものがつかえる感じがしていた.結局それもそのはずで胃の一部が腫瘍により機能していなかったためだ.入院してからは、検査中は,頑張って食事を全部とっていたが,だんだんとそれも負担になってきた.胃をとった人の言葉がわかるようになった.

一旦気になるとその他色々なことが気にかかる.例えば「ゲップ」も出にくい状況.これは結構不快で,横になって出そうで出ないときのやきもきした気分は睡眠を阻害する.赤ん坊がゲップを出せないときに,背中をなぜてあげることがあるが,本当にそうしてもらいたいと思うときもある.(体の固くなり自分ではとうてい無理:苦笑)時間をかけて大人しくしていれば,そのうち出せるのだけれど.

抗がん治療が始まり,気分が悪くなったり吐き気がすることは殆どなく,そのあたりは恵まれているが,食欲不振は顕著になってきた.胃の機能低下に加えて抗がん治療の影響だろうか(マニュアルにもそうかいてあった).ご飯の匂いを嗅ぐのもつらい状況.病院の先生方,看護師さん達は手慣れたもので,とにかく食べ易いものを何でも,病院食を食べる必要はないのだから,と繰り返しアドバイスされる.

ついに昨晩から茶碗の蓋を開けるのも辛くなってきた.素直に白旗を上げ,今朝朝食前にコンビニで,食べ易そうな小さなロールパンをゲットした.幸い,果物やゼリーは冷蔵庫が豊富にある.口当たりのいいものは皆オーケー.匂いのキツい料理は「ほら食べてみんかい」と迫り来るようで,プレッシャーがきつい.この状態は予想外だった.

加えて食道近くに(多分)腫瘍があり,時折,食べ物を飲み込んだとき,特に大きなものを飲み込んだとき,お茶や水で流し込んだときに,メカニカルに刺激するのか,この2,3日,鋭い辛い痛みが走るようになった(しばらくすれば収まる).これを逃れるには,本当に食べ物を小さくして,少しずつ良くかんでゆっくりと胃に流し込むしかない.おかげで,全く大した量ではないのだけれど,時間をかけてゆっくり食事をするようになった.

写真は,健康診断から今日までの体重の変化である.食が細くなる,とはよく言ったもだと思う.身長からすればまだまだ「メタボ」ボティであるが,抗がん治療を開始してからストーンと落ち始めているのがわかる.ある程度までは shape up で嬉しい?が,それ以上は落ちないように頑張らなきゃ.今の救いは,果物がまだまだ美味しいことだ.(iWorks の Numbers で作成.default でできる絵がエクセルより素晴らしい)

このロールパンに変更作戦が大成功し,昼食,夕食とも量はともかく,苦痛ではなくしっかりと食べれた.体重低下を食い止めれるか!鋭い痛みは時々走るが,胃の重たさ自体はかなり軽減されている.トータルではいい感じではないかと思う.

夕方から夜にかけて,他の学科の先生,卒業生,学科主任の先生が見舞いに来て下さった.やはり外からの空気が一番.あっと言う間に時間が経過する.卒業生と学科主任の先生は年末恒例のコンサートでご一緒する仲だ.(コンサートについてはまた別の時に).卒業生は何と卓球の雑誌を,先生は癒し系のクラッシック音楽を差し入れて下さった.素直に嬉しい.さっそく iPod に入れよう.

今日いろいろ話をしている中,お近くの方でやはり民間療法で回復した人の話をうかがった.また良い意味でのジンクスの話もうかがった.また近しい方が全くこちらと同じ状況で抗がん治療からスタートする話もうかがった(一緒に頑張ろう).すべてが力になる.大感謝.

 

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