火曜日: 昨日の夕方から点滴を流している.電解質と多少の糖分を含んだ水分を1時間 100 ml 程度.明日まで3リットル以上シスプラチンと一緒に流す.加えて口からも水分を十分にとる.これで腎機能が落ちたら,やはりシスプラチンは辞めることになる.先生曰く,抗がん治療を受けている患者の5%は副作用の方で亡くなるのだそうだ.なのでできるだけ慎重にしたいとのこと.
すっかり点滴に繋がれるのに慣れて,一回目の入院の時は点滴していない方の腕で片腕タイピングだったのが,今はごく普通に両手で打てるようになった.いいのか悪いのか.でも時々繋がれているのを忘れて,点滴台を引っ張って倒しそうになる.でもまだ便所の時には(大きい方ね),要領が悪い:苦笑.
新しい主治医の先生は今回は二人とも男性.一人は30台前半,もう一人は20台後半くらい.二人とも真面目で眼鏡をかけたとっちゃん坊やだ:笑.言葉遣いも丁寧で好感がもてる.でも..点滴の注射針を刺す時は,なかなか入らず痛かったぞ!若い方の先生に,どうやってネットに繋いでるのですか,と聞かれたので,調子にのって HSDPA モデム等の話で盛り上がった.
今朝6時に起床して,朝食までの間に日曜日の深夜に見損ねた,小橋建太の復帰戦を Youtube でみた.こんな時 Youtube は本当に便利だ.小橋選手はトップ・プロレスラーであり,1年半前に腎臓がんを煩い,腎臓を一つ摘出後,リハビリに励み練習に練習を重ね一昨日の日曜日に復帰した.試合では目一杯の攻撃の後,最後は三沢の厳しい攻めに屈した.テレビもこの団体もうまくこれを利用して宣伝にしている感もあるが,そんなことを抜きにしても,小橋の頑張りに心から拍手した.皆泣いてた.
昨日の夕方,外来の方の主治医(この病院の化学療法の責任者)が,部屋に来られ,戻られる際に,「これからです.一緒に頑張りましょう」と両手で自分の右手を強く握ってくれた.両手による握手は今まで経験がなく,思わず左手を添えて応えた(涙がでそうだった).そのまま,星野 JAPAN の逆転快勝を半分寝ながら見た.小橋選手の試合後の握手,星野 JAPAN の勝利の握手,先生による握手,すべてを力にしたいね.
後2時間あまりで消灯.ここまでは◯,シスプラチンとの勝負?は消灯後に始まる.できれば副作用の方とは闘うことなく握手して別れたいものだ.
2007年12月4日火曜日
握手
投稿者 ngcoryell 時刻: 18:32